【ターゲットはマダイやキジハタなど】ライトでもないヘビーでもない「ミドルゲーム」の魅力。
ミドルゲーム?そりゃまた何じゃ?と思われる方がほとんどではないでしょうか。
イマ注目しているミドルゲームについて、まずは「ミドルゲーム(ミドゲー)とは何ぞや」と言うところから、詳しく解説していきたいと思います。
レオン 加来 匠(Kaku Takumi) プロフィール
ミドルゲームとは
ジャンルの呼称として適切かどうかは議論が分かれるとは思いますが、この10数年広島を中心とした瀬戸内海の堤防で行われるマダイやキジハタのナイトゲームの事を指します。
もちろん、ナイトキジハタやショアマダイゲーム自体は20年ほど前から行われていたのですが、様々なリグや釣り方が考案される中で、その中でも特に取り組みやすくかつ成果が上がる方法として一つの形に集約されていったのが、「ミドルゲーム(ミドゲー)」なのです。
では、なぜミドルなのか、何がミドルなのか、という点について。これは、ナイトマダイゲームの出発点に起因します。
そこには10数年にわたる細かい事象が幾つも重なっているので簡略化してお伝えしますが、ガチタックル・ガチリグを初め、様々な方法で行われていた瀬戸内ショアマダイのリグやメソッドの中で、特に成果が上がったのは実はライトゲームタックルとライトゲームリグによる釣法でした。
マダイやキジハタを専門に狙う際に普通にイメージする「ガチなリグやタックル」よりも、ライトゲームの延長線上的釣り方の方が釣果に勝り、必然的に多くの瀬戸内アングラーに支持され始めたと言うことなのです。そして、何よりミドゲーに人気が集中している理由としては、ガチタックルやガチリグでは得られないマルチな釣果があがるところです。
本命はマダイやキジハタなのですが、この釣法ではメバルカサゴは当然のこと、スズキやマゴチやヒラメやグチなど、ショアから狙える魚はほとんど釣れると言っても良いくらい様々な魚が釣れてくるのです。
ミドゲーで使うリグ
ミドルゲームで使われるリグはおおむね下記の様なジグヘッドリグです。
■ジグヘッド:デコイ/ボトムドライブなど。5〜10g程度でフックサイズは#4〜#2のものを使用。
■ワーム:インクス/スワールテールシャッドXGなど、主にシャッド系の2.5Inch〜3Inchサイズで、水抵抗少なめなものを使用。
つまり、メバリングやアジングで言うところのライトゲームより相対的に重くて大きく、ショアマダイゲームやハードロックゲームというヘビーなものよりも相対的に軽くて小さいタックル及びリグセットなのです。
だから、中間的な呼び名が必要となってミドルゲーム呼ばれることになったのです。
タックル
踏まえてタックル(ロッド)を考えると、ハードロックやショアマダイ用ではゴツすぎて、メバルやアジタックルではパワー的に少し心許ないということになります。したがってミドゲー最前線に居るアングラー達のロッドは、アジングメバリングロッドの中でもよりヘビーリグが扱えるものが主流です。
具体的に羅列すると以下の通りです。
■ブリーデン:TR 85 or 93 “PEスペシャル”
■リップルフィッシャー:リアルクレセント RC-75
■テンリュウ:ロックアイボルテックス 75SL
あくまでザッとした参考ですが、キャストウエイトがMax12g程度のロッドと言うことです。この辺が釣っていて面白く、パワー的にも充分のようです。
そしてラインですが、大岩がゴロゴロしているようなエリアでの釣りでは無いこととリグが重くて10gと言うことを踏まえ、飛距離や潮流の抵抗も考慮すると、おおむねPE0.4号〜0.5号ということに落ち着くようです。
概況
この原稿を書いている3月18日(木)現在の瀬戸内ミドルゲームの状況ですが、気の早いアングラー達は3月頭から調査に出掛けていたようで、今週になってにわかに活気づいてきたようです。
特に16日・17日にSNS上に上げられた釣果をみると、すでに本番突入と言っても良いような成果が上がっています。マダイこそ30cm前後の小型が多いものの、キジハタがデカい。シーズン初めの特徴とも言えますが50近いサイズが釣れています。今からがますます楽しみな釣りです。
さて瀬戸内の新しい釣りとしてミドゲーをご紹介してきましたが、実はこの釣り、僕自身は全国各地でタイミングさえあればやってきました。つまり「もっと遠く」「もっと深く」を、ライトゲームの延長的範囲のタックル&リグでやる釣りですが、何処でやってもご当地の様々な魚が面白いように釣れるのです。
ミドゲーは決して瀬戸内限定、ナイト真鯛に特化された釣りではなく、何処でも、デイでも、いつでも手軽にやれる、まさにソルト陸っぱりのスタンダードに成り得る釣りだと僕は思うのですな^^