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今江克隆のルアーニュースクラブR「今江的・早春の最強スイムベイトテク三選」 第1231回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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先週は、極寒ウィークから一転、ビビるほどに暖かい1週間となった。

一気に春めいてきた今週は、先週の早々春のビッグフィッシュ・ハードベイト三選に続いて、今江的・早春の最強スイムベイトテク三選をお届けしよう。

大量の見えバスが現れる現象

まず、まるで4月かと思うほど突然暖かくなった先週だったが、毎年このタイミングで陥る罠について知っておこう。

それはこの時期、急激に暖かくなったタイミングで、シャローに大量の見えバスが現れる現象だ。

リザーバーの水量の少ないバックウォーター手前のベントフラットや、野池のフラットでもびっくりするほど大量の見えバスが見えることがある。

暖かさでバスが一気に差して来たと思いがちだが、往々にしてこの手の見えバスは超絶無双に手強く、ルアーへの反応が極めて悪い。

しかし、あまりにもバスが見えるためその場を離れられずドツボにハマるのがこの最初の差しバス地獄だ。

今江的経験から、この最初の差しバスは目が見えてないレベルでボケボケで、実際にはまだ喰う気力はまだなく、体を温めに甲羅干しに来た亀みたいなものと考えている。

まあ狙うなって言うのも釣り人の性(さが)として無理があるが、こいつらは達人レベルでも1日粘ってせいぜい1匹がよいところで、経験的に早々に見切った方がよいと思う。

それより「見えていない、一段深めに隠れているバス」を狙う方がはるかに釣れるという現実を頭に入れておきたい(それでもハマるけど…)

安定して釣れる「ジャバロン」

ということで、今江的にこのまだ中途半端な差し時期に最も信頼しているビッグフィッシュスイムベイトが三つある。

というか、3月のスイムベイトは大得意で、その中でも状況に関わらず安定して釣れるのが「ジャバロン」だ。

今江的には、その中でも春は特にオリジナル「ジャバロン160」、サイズを落としても「ジャバロン140」を選択する。

なんだかんだと言って、結局、この冬も一番釣れたのは「ジャバロン」だったりする。「ジャバロン」の多関節ブロック構造は低水温でも、デッドスローでもよく動くため冬~早春に強い武器になる

「ジャバロン」は、大増水したカバーが多い時にこそ、その威力を最も発揮するスイムベイトで、ノーシンカーやネイルリグでのカバーへのスキッピング能力とスナッグレス効果は比類なき強さを持つ。

特にスイムベイトとして使う場合は「160」、「200」が圧倒的に強い。

フリーリグ

だが、この時期の難しさはまだ泳ぐモノを追い切れない寝ボケ気味のバスが多いことから、最も出番が多いのが「ジャバロン」のフリーリグだ。

これで横ではなく、まず「縦」に泳がせて着底までの間を作って止めて喰わせるのだが、「ジャバロン」はフリーリグ用ワームとして、縦方向でも泳ぎに集魚力が高く、着底後は最長レベルにフリーの間を作れる点で無双級に相性が良い。

今江的な使い方のコツは、水深に合わせて7~14gのシンカーを選び、基本的にやや水深のある縦カバーのできるだけ岸側インサイドに撃ち込んでフリーフォールで落としていく。

着底までラインテンションを抜いて、着底したら7~10秒数えてから聞いてみて、喰ってなければそこからズル引きできる範囲でズル引いてピックアップする繰り返しだ。

早春の増水シャローでは「ジャバロン160」のフリーリグが抜群に効くことがある。デカいと思うかもしれないが、メスが怒ったようにガツガツと喰ってくるから不思議だ

グライドフリーリグ

この釣り方で、もう一つ強くおすすめできるスイムベイト系ワームが「ハドルギル3.9インチ」、「ハドルギル5インチ」のグライドフリーリグだ。

基本的に使い方は同じだが、こちらは陸生灌水植物や灌水ブッシュだらけになったフラットで最強の威力を発揮する。

すなわち、増水の濁りとともにバスより先にノッ込んで来る鮒(フナ)の習性とシルエットを意識した釣り方だ。

キモは、あまり言いたくないのだが、実は鮒がノッ込んでいるブッシュではなく、その下流側に当たる、鮒がいない所で使うことである。

灌水ブッシュまみれになったフラットでは「ハドルギル3.9インチ」、「ハドルギル5インチ」のフリーリグが爆発的に効くことがある。鮒(フナ)の乗っ込みに関係するようだが、ちょっとした狙い場のキモがある

ダイレクトショットリグ

「ジャバロン」の春先のもう一つの使い方として、特にプアカバーのバンク系で有効なのが7〜14gのダイレクトショットリグだ。

ジカリグの最短リグ、もしくはオフセットフットボールリグともいえるリグだ。

このリグは、バスが日当たりの良い、少し深めのバンクやフラットのブレイク沿いに居そうな場合に使う。

暖かい日から急に冷え込んだ時などにフットボールジグ感覚で使える、非常に有効なシンキングスイムベイトだ。

アクションは重めのダイレクトショットの重力に任せる感じでOK、ブレイクやバンクスロープ、岩盤等を縦にタイトに泳がせていく感覚で喰う間を作りながらボトムをスイミングさせる。

3月の池原ダムで、ドリームエクスプレスルアーの「ダイレクトショットリグ」を使った「ジャバロン160」で河野プロがデカバス連発。縦のスイムベイトとしてスロープバンクや岩盤を狙うのに適したフットボールスイムベイトだ

このリグは、深めのややこしい枝だらけの灌水ブッシュのど真ん中にタイトにぶち込んで、デカバスのテリトリーを侵す大き目のベイトを演出する時も効果的である。

この時の威嚇的バイトは明確なので、当たるととても面白い釣りができることがある。

河野プロはめんどくさいセッティングにしていたが、今江的にはカツイチのオープンスイベルをカシメて使用している。伸びたことは一度もなし。実はその存在すら河野プロは知らなかったというオチ

さらに続く、早春の最強スイムベイトテク!

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