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意識するだけで変わる!「吊るし」で気を付けるべきこととは!? 【ちゅ〜ばち流「大江五三のすゝめ」vol.4】

寄稿:中鉢幸佑 ちゅ〜ばち流「大江五三のすゝめ」
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みなさんこんにちは! 中鉢幸佑です。

今回は、前回記事でお伝えした通り、人より吊るしで釣るために気をつけるポイントやテクニックについてご紹介させていただきます(前回記事は以下画像をタップ)。

中鉢 幸佑(Kousuke Chubachi) プロフィール

ティムコよりスポンサードを受け、大江五三を中心に活動している若手アングラー。ティムコの名作ルアー野良ネズミの使い手として「ネズミニキ」の愛称で親しまれている。大江水系のローカル大会「東海バスクラブ」で優勝・入賞経験多数。1999年7月30日生まれ。

吊るしでもっと釣るために…

早速ですが…。

問題

上記写真のカバーに、これから吊るしでアプローチをするとします。みなさんならどんな事に気をつけてアプローチしますか?

そんなところから、吊るしについて深掘りしていきましょう!

立ち位置

先ず初めに立ち位置です。

私であれば赤丸に立ち位置を置きます。

そうすれば、写真に映るカバーの大部分を立ち位置を変えずにアプローチできるからです。

シャローにいる魚はプレッシャーにとても敏感です。特に今年は木曽三川水系の水位はかなり低めです。こまめに立ち位置を変えてしまうと、思った以上に足音が響きます。無駄なプレッシャーを与えない事は、釣り全般に言えることかとは思いますが、特に吊るしは近接戦なので要注意です。決めた立ち位置まで向かう道中の足音にも十分注意しましょう。

撃つべき場所

また、攻めにくいカバーはスルーしてしまっているなんてことはないでしょうか?

正面の開けた部分は足場が良いので、人に撃たれた後だと思った方が良いです。オイしいのは両サイドの背の高い葦の下です。

撃ちやすくアプローチしやすいところよりも、葦の背が高かったりとアプローチしずらいところにいる魚ほど簡単に口を使ってくれる傾向にあります。また、枯れた葦が水面に垂れ下がってる箇所は特に撃ちづらいですが、寒さを凌げますし、今年は水位が低いこともあり、より好条件な場所になっていますので、絶対に攻めるべきです。ルアーが入らない場合、私はよく竿先で押し込んで入れます。

△最近好評を得ている、ちゅ~ばち画伯の味わい深い絵

覆い被さったカバーの先端に吊るすのはNGです。魚の動きが鈍いので、先端に吊るしてしまうと誘う時間を長くする必要があるので非効率です。魚がカバー先端まで出てこない可能性もあります。岸のえぐれ方や魚の向きを正確にイメージして、より魚に近付けるアプローチがとても大切です。

アクション

次にアクションの付け方。

一昔前は誰も大江五三で吊るしをやってなかったので、正しいアプローチまでできれば簡単に口を使ってくれましたが、今はそうはいきません。通常シェイク幅で反応しない場合は、マイクロピッチシェイクで誘ってみてください!

……と簡単に言ったものの、マイクロピッチシェイクはベイトフィネスタックルで生まれたテクニックです。カバー越しで、硬いパワーフィネスタックルでマイクロピッチシェイクをやってみたら分かると思いますが、何やってるのかわからないと思います。かなり練習する必要があります。

コツとしては最初は4.5g程度の重めの吊るし用ジグを使う事です。大江五三は決して水深が深いフィールドでは無いので、本来は1.8g〜2.5g程度のジグが理想です。慣れてきたらウェイトを軽くしていきましょう。また、シェイクする時間とレンジにも注意しましょう。フィールド状況から魚の状態をイメージして、何秒シェイクするのか、どのタナで回収するのかを決めてアプローチしないと、手返しの悪い釣りが更に悪くなります。

だから推せる! ちゅ~ばち流タックルセッティング

ここで紹介したいのが、前回記事で紹介したタックルについてです。

大江五三の黄金比とお伝えしましたが…

・立ち位置を変えずにアプローチしたい
・背の高い葦の隙間からアプローチしたい
・軽吊るし(1.8g程度)から通常吊るし(4.5g程度)まで1本で行いたい
・通常シェイクからマイクロピッチシェイクまで行いたい

上記をリンクス610SMP+J は高次元でこなせます。6フィート10インチのレングスかつ軽吊るしとマイクロピッチシェイクを行えるティップセクションが素晴らしいロッドです。さらに繊細にアプローチするために、ラインもPE1.2号とパワーフィネスにしてはワンランク細くしています。

大江五三のカバーであれば、1.2号で困る場面はほぼありません。リーダーは付けないことの方が私は多いです。リーダーの結び目が引っ掛かり、軽吊るしは特に入れにくくなるからです。ただ、タナを正確に把握したい時は、リーダーの長さと結び目で把握するのが1番正確なので付けます。

そしてトレーラーにクリーピーエッグラバーを好んで使っている理由も同様です。イモ系の中で最も細身シルエットなので、カバーをすり抜けます。

△トレーラーにクリーピーエッグラバーを多用するのは、細身シルエットですり抜け性能の高さがアドバンテージとなるため

ひとつ注意点としては、吊るしにまだ慣れてない方は必ずリーダーを付けてください。込み入ったカバーに入れることが多いので、直結で勢いよく回収すると、枝に巻きついて取れなくなる事が頻発します。また、PE直結だとアクションがダイレクトに伝わるので、マイクロピッチシェイクのつもりが通常シェイクと変わらないアクションになってることもあります。手間かもしれませんが、慣れてない方ほどリーダーを付けた方が良いです。

本記事で紹介したことは、ほとんどが簡単に出来る事です。簡単ですが、意識するだけで圧倒的に触れる魚が増えますので、ぜひ試してみてください。

ここまでの内容は、吊るしをやり込んでる方であればすでに実践されていると思います。

次回は究極の吊るし

そして…公開するか迷いましたが、せっかくなので次週記事で「究極の吊るし」を紹介したいと思います。まだ色々と模索中ではありますが、ある条件下に置いて凄まじいパワーを発揮します。

お楽しみに!!!

ティムコ(Tiemco) プロフィール

株式会社ティムコはフィッシング ・アウトドア関連用品の企画開発、輸出入、製造及び販売を行う。Fenwick(フェンウィック)のフィッシングロッド、そのフラッグシップモデルを刷新したACES(エイシス)、偏光サングラスのサイトマスター、フライフィッシングをルーツにするフィッシングギアFoxfireなど取り扱いブランド、ジャンルは多岐に渡る。ルアーにおいてもプロアングラーのアイデアを形にしたPDLから、ローカルエリアでの釣果に特化したロコイズムなど、独創的なアイテムをリリース。2019年には株式会社スノーピークと両社のアウトドア・ユーザー層のさらなる拡大を目指し、資本業務提携契約を締結、トータルでのアウトドアの魅力を発信し続けている。
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