今江克隆のルアーニュースクラブR「2024・今江的ゲームチェンジャーはコレだ!ランキングTOP10を発表」 第1221回
さて、先週は、年末恒例の「2024これは凄いぞタックルオブザイヤー」を紹介したが、2024年最後の配信となる今週は、先週に引き続き、今江的「2024ゲームチェンジャーオブザイヤー(G.O.Y)TOP10」を紹介しよう。
ちなみにG.O.Yは、タックルほどの派手さはないけど、密かにメッチャお役立ち&時代を変えた「縁の下系TOP10」でもあります。
第10位
それでは今江的10位の発表。
いきなりメチャクチャ地味ですが、10位は「スゴイシンカー4g」。
これは、実質、霞(霞ヶ浦水系)最強といっても過言ではない小森(嗣彦)プロが、念仏のように言っている4gシンカー。
何気にこの4gが「スゴイシンカー」以外にないのがゴイスなところ。
3.5gとはわずかな差だが、例えばノーシンカーワームに0.6gのネイル(シンカー)を打つだけで投げやすさや操作感が明確に変わるように、この0.5gの差は一見差がないように思えて、霞ヶ浦のアシやウッドカバー、ツルノゲイトウなどのカバー撃ちライトテキサスの快適さに衝撃的なぐらい効いてくる。
実際に4gシンカーを使ってしまうと3.5gではどうにもガマンができなくなるほど、特に霞水系ではヤバイシンカーだ。
本来は、6~7位にランクインすべきところなのだが、どこをどれだけ探しても4gだけ手に入らない。
もしかして、河辺(裕和)さんのイジワル?と疑ってしまう幻のシンカーだけに10位とした。
第9位
9位にランクインしたのは、これまた地味なジャッカルの「スルーネイル」0.1~0.6gだ。
地味すぎて泣けてくるが、この付属のプッシュニードルで押し込める穴あきネイルは、まさにコロンブスの卵だ。
かねてからイマカツの「スキニーイール3インチ」や、刺しても反発でなかなか気持ちよく刺し難い「ハドルファットフライ2.8インチ」、「フィッシュフライ2インチ」などの、高浮力高強度エラストマー素材の小型ワームには、まさに救世主。
フィネスなホバストが得意な若手トーナメントプロがスタッフに多いからこそ発想できた、ニッチで激セコだが、もはやトーナメント最前線には必要不可欠になりそうなネイルシンカーである。
第8位
ここまで激地味なランクインとなったが、8位には末広がり、もしくは「∞」も可能性と期待を込めて「PEベイトフィネス」とした。
これはまだ、今江的には完成形に到達していないのだが、かつて熱心に研究した分野であることは、ルアニュー読者には周知の事実だろう。
そのPEベイトフィネスの可能性に再び火が付いたのが、今年、霞のクレヨンしんちゃんこと「今井新プロ」のWBS&BMCにおける驚異的といえる霞ヶ浦での戦績がきっかけだ。
その主戦力に、PEベイトフィネスによる特殊な攻めがあったことをライブ配信解説で見せつけられ、来季に向けて∞の可能性を感じている。
ベイトフィネスとは違った独特のPE専用スプールセッティングを必要とするPEベイトフィネス。
ソルトではバス以上に普及し始めており、今後のリール開発においても避けては通れない道の気がしている。
それゆえの「∞」の可能性を秘めたゲームチャンジャ―として8位ランクインだ。
第7位
7位には、またまたすぎるほど地味な「タイトストッパークリア」がランクイン。
今江的にこれを選んだ理由は、エコ認定で使えるストッパーとして恐らくNo.1のシンカーストップ性能と言ってもよい、名前の通りのタイトさだ。
これを使うようになって、明らかにシンカーのズレが激減した。
さらには透明であることもシンカーが大きく見えないため、リグ的な見栄えもとても良い。
さすがの国産ゴム使用だけはある、地味だが優れた逸品である。
唯一の弱点は、細い糸で連なっているため、ズボラしてフックや他社のワイヤー式ストッパーと一緒にしてしまうと、糸がこんがらがって解くのが至難の業になるので、単独での保管が必須な点だ。
第6位
そして6位には、今年春に発売になったシマノの「ハードブル8+」がランクイン。
今江的には、昔から非常識レベルに硬いバークレイの「スーパーファイヤーラインウルトラ8」が、PEベイトフィネスやある種のスピニングには大のお気入りだったことは知っての通りだが、「ハードブル」は、そのニッチなPEに切り込んだ「常識範囲で極めて硬い」、即ち腰のあるレアなハードPEだ。
ハードPEは、最初ビビるぐらい硬いが、使い込むことで程よい硬さに落ち着くのだが、最大のメリットとしてベイトリールの場合はバックラッシュしても解きやすく、致命傷になりにくい。
スピニングリールの場合は、0.6~0.8号でロングキャストした時の糸捌きが抜群によく、風が少々あっても扱いやすさは抜群なのだ。
「ファイアーライン」を溺愛するソルトアングラーが多いのもこの点で、そこをバスの細PEに応用したのが「ハードブル」だと思う。
ラインのステルスグレーカラーも、人に見やすく、バスから見えにくいこともランク入りした理由である。
またバレーヒルの「弛ませてもスパッと切れるPEハサミ(斬鋏2 PE105チタンコート)」は、PEライン使用にはもはや絶対必携品なので特別合同ランクインだ。
第5位
それでは、いよいよ表彰台5位入賞の発表だ。
第5位にランクインしたのは、これまた地味にリューギの「モノガードヴェスパ(G2)」。
「ヴェスパ」待望の#2~1/0フックを採用し、「ジャバロンスーパーリアル85」やジャバロンスーパーリアル110」といった、やや大きめのワームに、今年はとても重宝した。
このフックは、正直、発売された当初は「モノガード、一本かよ…ガード弱すぎてアカンやろ…」と思い、使う気になれなかった。
ところが、ひょんなことから、実はこのガード、単なる「モノフィラガード」ではないことに気付いてから、一気に評価が逆転した。
モノフィラメントとは一本の繊維、すなわちナイロン樹脂の棒という意味なのだが、「モノガードヴェスパ」の「モノ」は、一本だが、実はコーティングされた金属でできた「撚糸ワイヤー」だったという衝撃だ。
ゆえに、このモノガードは、写真のようにアイ方向へ開いてやるとガード力がイイ感じにアップするのだ。
ナイロンモノガードは、一度曲げるとその強度は一気に半減してしまうが、ワイヤーは一度程度の曲げでは強度はさほど落ちないし、角度を立てることでガード力をかなり上げることができる。
そこさえ理解していれば、「モノガードヴェスパ」は、十分なガード力を発揮してくれるのだ。
「山岡(計文プロ)…先にそこ教えろやなっ!」って文句いったほどの5位入賞だが、もし#2/0があれば、3位だった。
第4位
次に第4位は、今江的にめちゃくちゃ気に入ったがまかつの折り畳み式PEカッター「フォールディングPEカッター」だ。
これはめちゃくちゃ便利で超愛用中。
これは、絶対的にライフジャケットなどにピンオンリールで身に付けるのがマスト。
以前、先の尖ったPEハサミを腰にぶら下げていて、しゃがんだ時に太ももにぶっ刺さって悲鳴を上げたことあって以来、腰には爪切り型PEカッターを付けていたが、これは簡単に小さく折りたためるうえ、普通のハサミとしても非常に重宝する。
先が尖っていないので、そのままでもぶっ刺さらないのもありがたいし、極小スプリットリングプライヤーにもなる。
難点は、1年の酷使でハンドルが割れたのですぐ2個見つけて買ったのだが、それ以降WEBで探しても見つからず、「スゴイシンカー4g」並の入手困難品のようです…。
今江的2024G.O.Y! TOP3を発表!