今江克隆のルアーニュースクラブR「2024・今江的コイツは凄いぞ!ランキングTOP10を発表」の巻 第1220回
2024年もあと2週間足らずとなった今週は、2024年度にデビューしたバス関連タックルの中で、メーカー問わず忖度ナシに、コイツはマジで凄いなと実際に使って感じたタックルを「2024・今江的コイツは凄いぞTOP10」として10位から1位までを紹介しよう。
これは、自分が2024年に実戦で使った様々なタックル、ルアーの中で、これはキテるなと感じたアイテム、来年これは”来る”かも?と感じたアイテムを選んだ、あくまで個人的見解なので、2024業界トレンドとは乖離しているかもしれません。ご了承ください。
第10位
まず第10位は、全く表には出さなかったが、今年大きな気付きがあり、ひょっとするとキールアーになりそうな予感がしたスミスウィック「ログ」と、まさかのHMKL 50周年記念の横浜釣りフェス限定のミノーである。
正直、現時点でその種を明かしをしたくないのでランクインのみに留めるが、共にかなりのハイフロート・強水推しってことがポイントだ。
泉(和磨)さんから頂いた時は、「なんでサスペンドじゃないんかね…」と少しガッカリしたのだが、あるキッカケで、それが実は逆にヤバいことに気が付いた。
そのキッカケになったのが、これまた「ログ」の理解不能なぐらい機種が多種多様な中での某タイプのサスペンド。
正確には、サスペンドなのにハイフロートなのが「ログ」の面白いところで、昔、ラリー・ニクソンから「ログ」の威力を琵琶湖で教わった時とは「真逆のコンセプトが実はログにはある」ことに気付いたかもしれない。
これ以上は種を明かししたくないので、今回はここまでで。
一つだけいうなら、ヒントはクラス最強級の水推しパワーを使って気付かせてからの喰わせる(逃がし)ための2段仕掛け。
もし、泉さんもこれを意図的に狙っていたとしたらさすがの一言。
ただ、泉さん手作り超限定の50周年記念HMKLをローリングマークがつくまでシバキ倒して初めて気づくことでもあります。
ルアーは使ってナンボなんでね(笑)。
この2つ、来年、絶対ヤバいです。
第9位
次に、今江的ランキング9位はZPIのハンドル「ZELOS(ゼロス)」。
これは1シーズン使い込んでみたが本当に良い。
特にパワーハンドルが素晴らしく、「巻き感度向上」が決して能書きではなく、「ゼロス」の意味が、実は「ゼロ・ロス」ではないかと思うほど、ブレやガタによる感度ロスがなく、ギアが一回り強くなったような錯覚をするほどパワーのロスもない。
忖度抜きに今年とても気に入ったタックルである。
ただ、欠点として巻物は全部これで揃えないと、違うハンドルに変わると微妙にテンション下がってしまうのが、難点である。
第8位
第8位にランクインしたのは、手前味噌だが商売宣伝抜きで「豆バッツ」だ。
一番の選出理由は、奇跡の千鳥のずば抜けた効果を改めて瞬時に実感させてくれたことと、何よりもバス釣り以外に興味のない自分が、「エリアトラウトってオモロイやん…」と感じさせてくれたこと。
エリアトラウトでは、ルアーの性能差がかなり明確に出るところが、開発者魂をくすぐるとともに、「俺って凄いじゃん!」と錯覚させてくれる楽しさに気付かせてくれた点だ。
想像以上にテクニカルな管理釣り場では、研究されつくしたトーナメントルアーのキモを活かせるポイントがあることにも気付かせてくれた。
バス族以外のルアー釣りに初めて興味を持ったという点でTOP8とさせてもらった。
第7位
続いて第7位は、本当はまだ明かしたくないのだが、河野(正彦)プロはTOP5に入るといっている霞ヶ浦のニュートレンド、ロングリップ・シャロークランクだ。
これは霞ヶ浦のプロの間で今年のシークレットだったともいえるもので、「ホッテントット」のようなビッグリップディープダイバーを、水深1m未満のゲキアサで潜らせないようにして使うというメソッドだ。
リップの超デカいディープダイバーゆえの強烈な攪拌パワーと、ややこしいボトムカバーをものともしないガード力を両立させた、次世代水面直下系“サイトクランク”だ。
従来のシャロクラやウェイクベイトとの決定的な違いが、その圧倒的な動きのデカさとパワーとガード力で、いわば「『ビッグバド』を無理やり潜らせたような超スローパワーシャロクラ」である。
すでに夏ごろからイマカツでもメガバスでも開発が進んでおり、来季の一つのトレンドになる可能性がある。
第6位
そして第6位にランクインしたのは「ヴァンキッシュ2500S」だ。
今年は各社の最高峰スピニングリールを購入し使ってきたが、ランクインした最大の理由が「スピニングタックルで5~6lbフロロでもトラブル最小限で気持ちよく使える」ことである。
4lb~4.5lbならホントマジでノントラブル。
今では珍しいスプール径が大きい昔の2500サイズで、ノーマルギアでも巻き上げスピードが速く、パワーもあり、ギアの滑らかさは特筆ものだ。
何より凄いと思ったのが「ライン落ち防止フィン」の存在。
「ヴァンキッシュ」は、コレがとても良い仕事をしてくれ、糸落ちやバックラッシュのトラブルが激減している。
だが何より、スピニングリールはPEライン以外は3.5lb以下が当然されていた中で、5~6lbをも平気で使えるようになったことで、ライブサイトにおいても5インチクラスのワームや重いリグでも、スピニングタックルでスラックを活かして気持ちよく使えるようになったことが大きいと、自分は感じている。
ちなみに「ヴァンキッシュ2500S」は河野プロではTOP5入りだ(価格も大きな理由らしい)。
第5位
次にランキング5位に入ったのは、手前味噌になるが河野プロがデザインした「ヴィラル」。
自分でデザインし、自分でバサクラ・ワイルドカード霞ヶ浦3位入賞でルアーの威力を証明し、なかなかのビッグセールを確立したルアーだ。
もちろんエビ型スイッシャーという性能面もあるが、ランクインした最大の理由は自分(今江)がほぼノープロモーションにも関わらず、河野プロが自力で「作る」、「証明する」、「売れる」、「釣れる」の理想的流れを作ったことがプロとして価値ある実績になったと思うからだ。
これは若いプロがバスプロとして生計を立てる上で、またサポートメーカー的にも極めて重要な指標でもあり、「釣りが上手いだけの人」から「バスプロ」になるために超えねばならない関門でもある。
その意味において「ヴィラル」は、今年あらゆる面で大きな仕事をしたルアーということで5位に選出させてもらった。
第4位
そして、まさかのTOP4にランクインしたのはイマカツ分家である霞デザインが独立後リメイクして販売した「ハイパーオマタソフト」の3インチ、そしてカラーも「シバエビカラー」である。
このルアーには、今年、正直、最も驚かされた。
それは3インチワームとしては、まさに破格のバックスライド長と破格の重さを実現していたことだ。
イマカツには、このサイズのバックスライドワームがないことから、いろいろ各社のバックスライド系ワームを調査していた中で、たまたまフック重量の重い「スーペリオ・カバーオフセット」の#1と組合せてプールで試したところ、まさに3インチとして「破格」のバックスライド性能を見せ、愕然とさせられた。
これは絶対釣れると確信し、TOP50の北浦戦でメインに使ったのだが、特にレアカラー「シバエビ」の威力は素晴らしく、掛けて水面まで出したバスの数だけでいえば表彰台は余裕だった事実は、すでにここで書いた通りだ。
ただ、構造的に3インチは決定的な泣き所があり、その弱点を解消するまでルアー名は一切明かさず秘密にしていた。
その弱点をシーズンが終わった今に至って、ようやく解決する方法を見つけたのだが、時すでに遅し…だった。
現在、WEBでの市場在庫は自分が全て買い漁ったので、まず絶対皆無…霞デザインの倉庫にまで行って探したが良いカラーの在庫は皆無…しかも、海外生産工場の倒産で金型が無くなり生産中止…さらには霞デザインが事実上バス用ルアーから撤退し、ソルトウォーター専門となっているのが、なんとも無念残念なところである。
ただ、このワームのポテンシャルは物凄く、何とかして弱点を改良したうえで、復活させたいと考えている。
いよいよ2024年TOP3の発表!