SALTIGAブレイクスルーは、これまでのキャスティングロッドの概念を打破したシリーズ。そう公式でも綴られている。
ブレイクスルーとは、限界を突破する・打ち破る、そんな意味が込められているという。最新鋭の最高峰、そんなソルティガブレイクスルーには4機種がラインアップされる。
全長(m) | 継数 | 仕舞寸法(cm) | 標準自重(g) | 先径/元径(mm) | ルアー重量(g) | 適合ライン PE(号) | カーボン含有率(%) | メーカー希望本体価格(円) | |
SALTIGAブレイクスルー C80-5 | 2.44 | 2 | 182 | 288 | 2.2/15.4 | 45~100g | MAX5 | 98 | 111,000 |
SALTIGAブレイクスルー C83-6 | 2.51 | 2 | 189 | 297 | 2.3/16.4 | 60~130g | MAX6 | 98 | 112,000 |
SALTIGAブレイクスルー C710-8 | 2.39 | 2 | 177 | 306 | 2.8/17.4 | 80~160g | MAX8 | 98 | 112,000 |
SALTIGAブレイクスルー C82-8 | 2.49 | 2 | 183 | 314 | 2.8/17.4 | 80~160g | MAX8 | 98 | 113,000 |
C80-5 × 吉清良輔
さて、冒頭の写真はダイワ・ソルトフィールドスタッフ、吉清良輔さん。千葉外房・勝浦の宏昌丸のキャプテンでもあり、ソルトルアーゲームに精通。特にヒラマサキャスティングにおいては、アングラーとしても高い技術を持つ。宏昌丸といえば…でイメージする魚に「ヒラマサ」が頭に浮かぶ方もいるだろう。
SALTIGAファミリーであり頼れるキャプテンでもある吉清さんがソルティガブレイクスルーを手に、プラッギングでヒラマサを狙ったのは、まだ夏模様が色濃く残る9月。
メイン…というか、ほぼ一日を通して使用していたのがC80-5。
機種名C80-5はC=キャスティング・80=8フィートを表し、パワーランク5番クラスということだ。
その様子がこちらだ。
8フィートという若干ショートなレングス。これには宏昌丸も含む、千葉外房エリアのレギュレーションが大きく関係する。
アンダーハンドキャストでの取り回しの良さ
ご存じの方も多いとは思うが、外房エリアの乗合船ではアンダーハンドキャストが基本となる。これは安全面からの観点から…という部分が大きい。
どデカいヒラマサが釣れる確率も高いフィールドであり、ハイシーズンには船上が混み合うことも。
ソルティガブレイクスルーC80-5は、アンダーハンドキャストでもコンパクトなスイングでトラブルなくキャスト可能な、非常に扱いやすいレングスとなっている。
実際に吉清さんのアンダーハンドキャストは、まさに「手の内」といえばよいのか、大きく左右に振りかぶることもない。それでもルアーはリリースされた瞬間から弾かれるように飛んでいく。
重要なのはこの点だ。アンダーハンドキャストでも、抜群に飛ぶ。ショートレングスであれば当然アンダーで投げやすい。しかしながら飛距離がそもそもアドバンテージになり得るヒラマサキャスティングでは、投げやすいけれど飛ばない…では本末転倒。
ソルティガブレイクスルーC80-5は、扱いやすさのみならず実践的な飛距離でのアドバンテージもある。もちろん、フィールドによってはオーバーヘッドキャストでも問題はない。
極めて扱いやすく、トラブルなく、何より軽いのがソルティガブレイクスルーC80-5なのだが、それはきめ細やかなパーツマテリアルやギミックからくるもの。
自重288g。300gアンダーの軽さは特筆すべきだ
各パーツマテリアルをご紹介する前に、何はともあれソルティガブレイクスルーC80-5は「めちゃ軽い」とお伝えしておきたい(もちろん他のモデルも)。それは数字でも表れていて、標準自重は288g。
SALTIGA BREAKTHROUGH C80-5
全長(m) | 継数 | 仕舞寸法(cm) | 標準自重(g) | 先径/元径(mm) | ルアー重量(g) | 適合ライン PE(号) | カーボン含有率(%) | メーカー希望本体価格(円) |
2.44 | 2 | 182 | 288 | 2.2/15.4 | 45~100 | MAX5 | 98 | 111,000 |
改めてスペック表を見ると、この手の大型ヒラマサにも対峙できるガチな8フィートのロッドとしては300gを切る自重は相当に軽量だ。
吉清さんとの撮影当日は先にも触れた通り、まだ〝夏感満載〟な水温でありヒラマサにはもう少し水温が下がってほしいところだった。結論からいえば、ご当地では〝サンパク〟と言われるような2~3kgクラスのブリの幼魚がすこぶる活性が高く、10本ほどは釣り上げたのではないだろうか。魚自体のサイズは、ソルティガブレイクスルーC80-5のポテンシャルからするとオーバースペックといえるだろう。
ただ、サンパクといえど投げる・掛けるをこれだけ繰り返せば正直シンドイもの。その疲労感が忖度抜きに少ないと吉清さん。「投げていて気持ちイイ」「これまでになかった気がする」、吉清さんは決して口数が多いタイプではないが、だからこそ、不意に出るコメントが妙にリアルであったり(笑)。
実際に、サンパクを連打する中で終盤にはヒラマサをキャッチしたわけだが、やはり軽さ・投げやすさからくる負担の少なさは、いざ来るその時に集中力の継続につながる。
もちろん軽く、短いだけではない。千載一遇のチャンスを確実に獲るための強さも兼ね備えている。そして何よりアングラーの負担が少ない。単純な軽さだけでなく、握りやすさやテーパーデザインなど、アングラーの所作をサポートしまくるテクノロジーが随所に。
次回は、さらにソルティガブレイクスルーの全機種を通しての「ココがスゴい」といった部分、C80-5に対する吉清さんのリアルな声をお届けしたい。
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