今江克隆のルアーニュースクラブR「使用3ヶ月!国内最高峰スピニングリールをインプレ!今江的ベストバイと河野的コレ最高」の巻 第1195回
さて今週は、TOP50第2戦のプリプラオフリミットデイの朝、山口県の携帯電話もつながらない山奥の、TVもなんもない山小屋からお送りします。
ムラムラから焼け野原…
今日でプリプラ前半4日間を終了。
すでにゴールデンウィークから続けて結構な数のTOP50プロが先行練習しているためか、湖はGW前のムラムラ状態とは打って変わって焼け野原状態…スポーンベッドもほぼ皆無の激ムズポストスポーンになってます。
ライブサイト修行
今回の練習は、開幕戦で肉離れを起こした脚のリハビリ効果の確認も兼ねて、やはりメインは、ライブ(サイト)修行。
セッティングや機材微調整も、大枚はたいて現時点では最高レベルまで組み上げたので、これを4日間回し続けられるのかを、最優先課題に練習中。
幸か不幸か、最初の2日はよい感じで弥栄モンスターをライブシュートで仕留め、より修行に熱が入ってしまい、休養日の今日はかなり脚に不安を感じる結果になってしまった。
ただ、七色ダムより過酷な、日本最大級の立ちっぱなしエレキレイクでフルにライブ練習ということを考えれば、トレーニングの効果が明らかに実感できており、いよいよ年寄りの冷や水ならぬ、60歳の筋トレオタクになりそうな気配だ。
ということで、今週は、使用3ヶ月に達した国内最高峰スピニングリール・インプレ3回目、今江的「ベストバイ」と河野(正彦プロ)的「サイトとネコに、コレ、最高!」をお届けしよう。
国内最高峰スピニングリールのインプレ3回目!
ここまで2回にわたり、国内最高峰スピニングリールのインプレとして、「イグジスト」、「ステラ」、「ヴァンキッシュ」、「エアリティ」の各種を実戦使用してきたが、ここに来て使い込み度も上がり、かなり身体に馴染んできた感じだ。
基本的な評価で大きな変化はないが、まず軽さに関しては、さすがにダイワの軽量性(140~150g)は、超軽量ルアーを扱う操作性と感度はずば抜けている。
今江的に重量150gが一つの大きな分水嶺と感じており、これより重いと、やはり超軽量ルアーとの組合せではダイワにあきらかな軍配がある。
ただこの軽量性は、ロッドの重さとの組合せも重要で、140gクラスのリールは100g~105g以下の高性能ロッドと組合せてこそ、そのすごさが実感できるといっておこう。
ゆえに、140g「イグジスト」のSFシリーズ、135gの新型「エアリティST/SF2500」クラスは、本当に4lb未満、PE0.6号以下を使う場合のみの専用リールと思った方がよい。
それ以外だと逆に浅溝ショートスプールのデメリット(バックラッシュやフケ糸落ちなど)に、かなり気を使う必要がある。
ベストバイは?
こういった理由から、3ヶ月間みっちり使い込んできた現時点での今江的国内最高峰スピニングリール・ベストバイは、やはり予想通りライトリグ全般、巻きも含めると新型「23エアリティLT/ST2500S-XH・QD(150g)」だろう。
SFほど神経質になる必要もなく、少々抵抗のある巻きモノでも無理が効く。
なによりST(センシティブチューン済みの)のバス専用設定だし、クイックドラグも最初からついているお買い得感がいい。
価格的にも腰を抜かす「イグジスト」に比べれば、かなりお買い得的?な価格設定である。
ただ、「イグジストSF」ユーザーは、135gの「エアリティSF/ST-XH・QD」シリーズが出てしまった今、次代の「24イグジスト」は最低でも2500番で135gを大幅に切ってこないことには、その存在意義が揺らいでしまう気もする。
それぐらい「23エアリティLT/ST2500S-XH・QD」は、現時点で最高完成度のスピニングリールだと思う。
ただし、QD(クイックドラグ)は素晴らしいのだが、装備するなら全てのリールにクイックドラグにしないとバラバラだと実戦時にエラい目に遭う(遭った)ことを記しておきたい。
デカいバスを1本釣って、次のキャストからが要注意すぎるのだ(どれか忘れて締め忘れ多発)。
使い込むほどに!
あと、3ヶ月間使ってみて一番驚いたことは、「イグジスト」、「エアリティ」ともに、もっともハンドルが重いと感じるXHギアのSTチューンのギア練度の高さである。
使い込むほどに軽快さ、滑らかさがグングン増してくる感覚があり、最初が最低値で、使うほどにアタリが出てくる感じでさらに巻き感がよくなるのは、ギアのシマノを震撼させる驚きである。
新品時は正直??って感じだったが、今は「ヴァンキッシュ」に巻き感で匹敵し始めている。
ただ、まだ3ヶ月なので、アタリが出た後の耐久性に関しては、これからだろう。
シマノは?
さて、では、シマノはダイワに後塵を拝したのか?といえばそうでもない。
まず3ヶ月間、みっちり使って断言できるのは、「23ヴァンキッシュ2500S(160g)」、「同2000S-XHG(150g)」に関しては、ライントラブル(ドバっと出やスプール糸落ち)は、4~6lbに関して「イグジスト」や「エアリティ」よりむしろ少ないと自分は感じる。
少なくとも昔のスローオシュレートの悪評は、一切感じない。
それ以上に、むしろ「糸フケ処理能力」に関してはローラーベール下の「糸落ち防止爪」の効果は絶大だと思う。
もしこれがダイワのリールに先に付いてPAT取得されていたら、すでに勝負あったかもしれない。
さらに昔ながらの大口径47mm径を装備する「23ヴァンキッシュ2500S」は、6lbフロロをこの4日間連続で使っていてもトラブルは皆無である。
小ネタだが、「ヴァンキッシュ」はグローブをはめた時、中指の第二関節先がミドストなどの時にベールに当たらないローター距離感が地味によい。
巻きのよさは、最初から今まで一切変化なく滑らかで、超早巻きでも全くブレがない巻き感のよさは、さすがに「軽さのその先へ」と謳っているだけはある、という印象。
この点は、後述の河野のシマノリールの感想が、非常に的を得ている。
そういった点で今江的ベストバイの双璧として、忖度ナシで「ヴァンキッシュ2500S」もあげておきたい。
後はフィーリング、デザインの好みでどちらを選ぶかだ。(ヴァンキッシュにも、クイックファイアードラグ復活を望む。)
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