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それは険しくも、濃密で、そして楽しい3ヶ月だった。「ビッグヒップ」プロジェクト完成宣言に至るラストラン

寄稿:飛田俊一郎
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メバリング特集

みなさんこんにちは。TICTアンバサダー、そしてビッグヒップディレクターの飛田俊一郎です。

飛田 俊一郎(Hida Shunichiro) プロフィール

北陸、富山を中心に、海川問わず広く釣りを楽しむマルチアングラー。海はメバル、アジなどのライトゲームを中心にエギングやロックフィッシュ、スモールボートゲーム、川はサクラマスから源流のイワナまで四季折々の釣りを満喫中。近年は、積極的にさまざまな製品開発にも取り組み、プライベートでは仲間たちと3Ⅾプリンターでメバルルアーを作るまでに。また活動範囲も徐々に全国に拡大中。 1975年生まれ 富山県在住 /TICTアンバサダー

これを書いているのは、2024年の2月末…いよいよ3月末のリリースまであとひと月を切りました。でも、まだ完成宣言から2ヶ月しか経ってないんですよね。バタバタし過ぎて個人的にはめちゃめちゃ過去のように感じます(笑)

さて、集中連載3回目の今回は、最終プロトを手にしてから完成宣言を出すまでの濃密な3ヶ月を掘り下げます。このルアープロジェクトの天王山、最終プロトの合否やそのテストのラストランの模様を、僕の遠征スタイルとともにお話ししたいと思います。この時点で長丁場になる事は覚悟して読んでくださいね(笑)

まだまだ“GO”は出せない

ビッグヒップの最終プロトが仕上がってきたのは、2023年の9月後半。大急ぎでアクションのチェックに入ります。早々とスイムチェックを済ませた段階での答えは「NO」。惜しいところまでは来ており泳ぎはいい感じに出ているのですが、僅かに動き出しのレスポンスが悪く…決してOKを出せる仕上がりではありませんでした。

ウェイト調整でそこさえ良くなれば、合格ラインに乗ってくるというところ、サンプルに板鉛を貼ったり位置を変えたりと絶妙なバランスの微調整を繰り返します。

ん?…あくまでテスト、テスト

見えてきた着地点

そして試行錯誤ののち、遂にベストバランスを見つけ出したのは、10月初旬に行われた富山の人気エギングイベント「エギングDEナイト」のイベント中のこと。そのお手伝いに集まったtictアンバサダー、餌木猿フィールドスタッフ総勢8名の目の前で、ビッグヒップはとうとう着地点を発見しました。

ただし、動きが出たからといってこれで完成ではありません。やはり、答えは「海」と「魚」に聞いてみないと。それが当初から変わらないビッグヒッププロジェクトの方針です。

不安要素があるとすれば、この調整でスイム姿勢がほんの少しだけ前下がりになったこと。これがフッキングや水押しにどう影響するのか?いよいよこのルアーの本当の完成を判断する最終テストの始まりです。

やはり、最後の詰めはビッグヒップを一番使い込んできた僕ら富山のプロジェクトメンバーで決めるしかありません。時期的には富山湾にも沖からメバルが接岸しはじめる季節。難易度は相当に高いのですが、とにかくたくさんのメバルを釣ってテストすることが求められます。

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