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釣った魚の美味しい持ち帰り方【その日派or熟成派】

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皆さんこんにちは! ルアーニュースR編集部の“いつき(インスタ)”です!

普段「編集部の休日」というタイトルで、旬の楽しめる釣りを釣行レポートとして紹介していますが、これからは他に“チョット役立つかも?”なんて思う内容を、こういった形でお届けできればと思います。さて! 今回は僕が普段魚を釣った時に行っている「釣った魚の美味しい持ち帰り方」を紹介したいと思います!

いつき(山本樹)(Itsuki Yamamoto) プロフィール

ロケ現場で「しつこい!」と言われるほど、撮れ高に固執する粘着系編集部員。バスフィッシング、アジ・メバ、チニング、ロックフィッシュ、タチウオ、ショアジギングなど、旬な釣りモノを節操なく釣り歩く編集部きってのミーハーアングラー。釣り歴は16年で、最近まで誰も所持していることを知らなかった「フィッシングインストラクター」の資格を振りかざし、今日も釣れる魚を求めてどこかのフィールドへ!

釣った魚…美味しく持ち帰れていますか?

僕自身…これまで魚を釣って食べるにしても、そこまで処理方法に拘っておらず、正直正解かも分からず脳締めをして、そのままクーラーBOXへ直行!でした(笑)。ただ、ご存知の方も多いと思いますが、“津本光弘”さんの「究極の血抜き・津本式」の存在を知ってから、魚の処理方法に以前よりも拘るようになりました。

津本 光弘(Mitsuhiro Tsumoto) プロフィール

宮崎県の水産卸会社で「長谷川水産」スタッフとして働く中で「津本式」と呼ばれる「究極の血抜き」方法を独自に編み出した人物。 津本式で処理した魚は長期熟成が可能となり旨味がグンとUP! このことが口コミで広がると同時に、自身のYouTubeチャンネルで「津本式 究極の血抜き」を披露し全国的にブレイク! 現在、津本式は全国各地の釣り人、魚屋、料理店、仕入れ業者など魚にまつわるあらゆる人物から注目され、高い評価を受けている

写真のように専用道具を一式現場に持っていくほど…良く周囲にガン見されますが…。

そもそも「究極の血抜き・津本式」とは? 超ザックリ説明すると、専用器具とホースを使って“水圧を利用し、魚の体内から血を抜くという方法”。尻尾にある動脈の穴とエラ膜(エラ下)から水を流し入れることで、体の隅々の血管まで水が巡り血を抜くことができ、魚の長期熟成が可能という処理方法。上画像の黒色のポンプは「津本式血抜きポンプ」【ハピソン】という、釣り場でも「究極の血抜き・津本式」ができるというアイテム。津本光弘さんに直接色々お話を伺った後にポンプを入手してから、魚の熟成にドハマリした訳でして(笑)。熟成には釣り場の処理が超肝心、その日や翌日に食べる時も同じことが言えます。という訳で、これから「釣った魚の美味しい持ち帰り方」を紹介!

準備物

まず、魚をシッカリ処理する際に必要な物…僕が普段持ち込んでいるアイテムを紹介。

その日or翌日に食べる場合

熟成させる場合

熟成の時だけ前述したポンプを現場に持ち込んでいるだけで、他の装備は一緒。シッカリ脳締めするナイフと、シッカリ冷やすためのクーラーBOX、後程説明するフリフリ血抜き用の水汲みバケツも欠かさず持ち込んでいます。魚が釣れた時の処理がスムーズになるように、事前に水を汲んで準備しておくことがオススメ。青物やサバなどを釣る時は特に大事。絞める、血抜き、冷やす、を早く行うことがキーポイント。

魚が釣れたら?

では、魚が釣れた時の処理方法をお伝えします。

①脳締め

まずは、脳締め。

ナイフや締め具を使いますが「イマイチ刺す位置が分からない」という方も多いのでは? 大体の魚共通してエラに沿うように内側に線があると思います。その線と目の交差する場所を刺すイメージ。もしくは線を指で辿っていくと膨らみがあるので、それを超えた直後。詳しくは以下の写真を参考に。因みに釣って7日目のアカハタです。

神経締めワイヤーをお持ちであれば神経締めをしてあげるとなおさら◎です。

②フリフリ血抜き

続いてエラ膜(エラ下)を切ってフリフリ血抜きを行います。

フリフリ血抜きとはエラ膜(エラ下)を切った後に、バケツの中で魚を揺らすことを言います。良くバケツやクーラーに入れてそのまま放置の方を良く見かけますが、その場合極一部の血しか抜けていないので、エラ蓋の開いた状態で魚を揺らして血を抜くことが大切。エラがピンクor白色に変わったり、水を入れ替えて血の色が出なくなればOK。僕は結構入念にしています。

その日もしくは翌日に食べるという方であれば、この処理を終えてから、クーラーBOXに入れて冷やし込みをしてあげればOK。釣りをしている間は氷水で、帰る時に水を抜いてあげる。氷が溶けていればコンビニなどで調達するようにいつもしています。また、帰る間際に余裕があれば、内臓を出しておくと帰ってからの処理もラク。

熟成させて美味しく食べるために

熟成をする場合、フリフリ血抜きの次に専用のポンプ「津本式血抜きポンプ」【ハピソン】を使うことで長期保存が可能。釣り場で行うのが最良ですが、釣り終えてから数時間で帰宅する場合は、自宅ですることもあります。

①神経抜き&動脈の穴からの血抜き

神経抜き&動脈の穴からの血抜きを行います。

魚の大きさに応じて専用ノズルが2種類付いているので、魚のサイズに合うノズルをセット。初めに神経の穴に水を入れて神経抜きを行います。脳締めがシッカリできていれば刺した所から神経が出てきます。この工程は神経締めと思ってもらえれば良いです。その後に動脈の穴にノズルを刺して動脈の血を抜きます。

実際にはこんな感じ!

②エラ膜(エラ下)からの血抜き

専用ノズルを取り外してリムーバー状態にしてから、今度はフリフリ血抜きの時に切ったエラ膜(エラ下)から腎臓へ水を流し込みます。因みにコレが“究極の血抜き”。先日の血抜き模様を以下でご覧になってみてください!

 

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釣り場で行う場合、ここまでの処理が完了すればクーラーBOXに入れて冷やし込むのみ! こちらも余裕があれば帰る間際に内臓だけ除去しておくと帰宅後の処理がスムーズかなと。サバや青物の場合は特にアニサキス予防にもなると思いますよ。

こちらも参考に!

出典:YouTubeチャンネル「究極の血抜き津本式/Tsumoto」

③立て掛け

ここからは帰宅後の処理です。

内臓とエラの除去を済ませて、頭が下になる状態で15~30分ほど立て掛けます。

立て掛け様子

出典:YouTubeチャンネル「究極の血抜き津本式/Tsumoto」

密封

立て掛けした魚をキッチンペーパーなどで拭き取ります。そしてこちら! 普段僕が使っているのがこの「津本式密封パック器」【ハピソン】という、付属の抗菌ロール袋を使うことで密封状態にしてくれるという優れモノ。コレが無い時はキッチンペーパーとラップでグルグル巻きにしていましたが、コレを入手してからは快適。特に難しいこともなく、使えばお分かりいただけると思いますが、必要な長さにロール袋を取り出してから“シール”ボタンを押して袋の底を作り、その後「弱」モードを押せばOK。

水気が気になる方は緑紙やキッチンペーパーで巻くこともオススメ

詳しい使い方は以下をチェック!

熟成完了

長々とごめんなさい(笑)。

ここまでの工程でいつも魚を寝かして美味しく食べています。根魚や青物、マダイなど…。魚によって美味しい日にちがあり、それを見つけるのも熟成の醍醐味かなー…なんて。釣れたてのコリコリした触感もメチャクチャ好きですが、寝かした時のトロッてする感じも最高ですよ!

 

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今回は「釣った魚の美味しい持ち帰り方」というタイトルではありますが、裏テーマとしては釣りたての魚と熟成の魚を食べ比べていただき、もっと釣ってきた魚を贅沢に味わってほしいと思い、長々解説をさせていただきました。今回を機に魚の処理方法の大切さ、熟成の楽しさを実感していただければ僕としても嬉しいです! どっちにしても魚が美味しくなるのは確か! ぜひお試しを。

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