今江克隆のルアーニュースクラブR「多毛!剛毛!植毛!冬こそ強いモジャモジャ系ワームの最新事情」の巻 第1174回
クリスマスを前にしてようやくガツンと冷え込んできた今日この頃。
今週は、冬のダークホース・キテレツ系ワームについて解説しよう。
大昔からイマカツのワームには、かなりチャレンジャーなキテレツ系が多い。
その中でも「毛」をモチーフとしたキワモノワームは、モジャモジャ系の元祖といっても過言ではない。
基本的に「多毛ワーム」の効果は、ラバージグ同様、低活性・低水温に強く、バスが咥えてからのバイトタイムが長いといわれ、冬季に効果が期待できる特殊なワームとしても知られる。
10年超えの「モジャオ」と不遇の迷作「ヘアリーチャンク」
その筆頭が、発売以来10年を余裕で超えて今もリピート販売が継続している「モジャオ」こと「ヘアリーホッグ」だろう。
当時は不可能といわれた12面体分割金型を使った三次元成型の「モジャオ」は、多毛系ワームの元祖であり、その評価はTOP50プロ間でも高く、川村光大郎くんも愛用してくれているワームだ。
だが、この「ヘアリーホッグ」を超えるキテレツさ&キワモノっぷりで、ワーム成型技術の最難関にチャレンジしたワームがある。
それが、28年ほど前に自ら霞北浦水系で爆発的トーナメント成績を残したポークリンドベイトの「ヘアリーポーク(剛毛豚毛付ポーク)」をヒントに、ワームに剛毛植毛チャレンジした「ヘアリーチャンク」だ。
コレは、当時自分ではかなり釣れた大発明ワームだったのだが、そのあまりのキワモノっぷり、ブサイクさ、ドン引き級の剛毛のためか、イマイチ売れることも認知されることもなく、イマカツの不遇の迷作の一つとなった。
しかし、時代とは分からないものである。
今や多毛、剛毛、植毛問わず、毛の威力は広く理解され、抵抗なく使われるようになった。
「ヘアリーチャンク」が大爆発
そんな流れの中、先々週だが高山ダムのロコになったイマカツLFKDチャンプの友蔵君が「ヘアリーチャンク」を久々に使ってみたところ、50cmUP2本を含む、爆発的な釣果を得ることができたそうだ。
剛毛の最大の効果は何といっても「ロングバイト」で、理由はよく分からないが、バスがなかなか離さないことだけは間違いない効果だと断言できる。
しかし、自分ですら今や一つも持っていない(倉庫の最奥深く、もはや発掘不能)「ヘアリーチャンク」を、よくまぁ後生大事に20年近く持っていたものだと感心する。
毛の効果が理解された今の時代、もう一度、今風に再アレンジした「剛毛植毛ワーム」にトライしてみる価値はあるかもしれないと思わされる出来事だった。
不遇の多毛系「ドレッドホッグ」
そんな高山ダムでの出来事があったため、今週は、イマカツ・プロスタッフの河野(正彦)プロに、またまた高山ダムで「多毛ワーム」の検証テストをしてきてもらった。
イマカツには不遇の迷作「ヘアリーチャンク」と並んで、第三の不遇の多毛系?ワームが存在する。
それが「ドレッドホッグ」だ。
コチラは多毛系であると同時に、アラバマリグの要素をワームに取り入れてみたワームだが、最近、自分的にも新たな可能性を見出しており、薮田(和幸)プロも非常に気になっているとのことで、今回のテスト品として河野プロに再テストをさせてみた。
その結果はやはり良好で、現代のバスがほとんど見たことがないゆえか、速攻で答えは返ってきた。
「ドレッドホッグ」に関しては、いろいろ裏技を試せる余地の多いワームなので、今回はまだ話せないが、近年バスがありきたりのモノを見飽きたのか?喰っているエサの変化なのか?「剛毛・多毛系の効果」は、侮れないものがあるように感じる。
過去最恐レベルのキワモノ登場!