少し前に、テンリュウのトラウトロッド「レイズオルタ」がフルモデルチェンジを果たし、12月の登場を予定している…とお伝えした。
出典:テンリュウ公式
まずは全機種のスペックなどをチェック。
品名 | タイプ | 全長 ( m [ft]) |
継数 (本) |
調子 | 仕舞寸法 (cm) |
ルアーウェイト (g) |
ライン (lb) |
ライン (PE/号) |
リアグリップ (mm) |
先径 (mm) |
自重 (g) |
使用繊維 カーボン/グラス (%) |
本体価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
RZA5102S-LLT | S | 1.78[5’10”] | 2 | R | 92 | MAX5 | MAX4 | MAX0.6 | 185 | 1.6 | 83 | 87/13 | ¥48,000 |
RZA602S-MLMT | S | 1.83[6’0″] | 2 | R | 94 | MAX6 | MAX6 | MAX0.8 | 185 | 1.2 | 85 | 94/6 | ¥49,000 |
RZA612S-LT | S | 1.86[6’1″] | 2 | R | 95 | MAX5 | MAX5 | MAX0.6 | 185 | 1.1 | 85 | 96/4 | ¥49,000 |
RZA622S-ULS | S | 1.88[6’2″] | 2 | R | 97 | MAX4 | MAX4 | MAX0.4 | 185 | 0.8 | 80 | 95/5 | ¥49,500 |
レイズオルタ、進化と踏襲
フルモデルチェンジにあたり、変わったところと変わらないところ。そこはどこにあるのか、そんなところをまとめた動画がテンリュウ公式YouTubeにも配信された。
前回記事と重複する部分は出てくるが、前作からブラッシュアップされた進化、そして前作から変わらずに踏襲された部分が解説されている。
ティップのカーボンを低弾性から超低弾性に
まずはティップ。前作同様マグナフレックス製法が採用される。弾性の異なるカーボン素材、グラスとカーボンという異なる素材をつなぐことのできる製法。
前作のレイズオルタでは、ティップに低弾性カーボンを採用していた。が、フルモデルチェンジとなったオルタは、超低弾性カーボンを採用。よりフレキシブルな超低弾性ティップ、さらに食い込みのよいロッドへと仕上がった。ジャレるように断続的に続くバイトも、警戒心を与えず、いつの間に掛かっているような…。そんな仕上がりなのだろう。
バットガイド径の統一
ガイドに目を向けると、チタンフレームSiCリング自体は前作からの踏襲。しかし、リリースされる4機種すべてで、バットガイドのサイズを統一化。当然機種ごとに特徴はあるのだが、キャスト時のフィーリングを、どんな機種を使っても違和感を少なくする効果を狙ったという。
グリップ長・太さの統一は前作そのままに
そして前作同様、グリップ長・太さは全機種統一。先に述べた通り、バットガイド径の統一もあり、さらに握った際の違和感が抑制され、使用するルアーごとにアクションこそ違えど、その握った手持ちの感覚は統一される。
全4機種の特徴
各機種の簡単な使いどころなどもまとめられている。ちなみに、機種製品名の最後につくS or Tがソリッドorチューブラーを表している。
ULのカーボンソリッドティップ搭載モデルであるRZA622S-ULS。そもそもが非常に繊細な仕上がりになっているレイズオルタだが、中でも超繊細なティップを持つモデル。
1gアンダーといったマイクロスプーンなど、ごく小さなスプーンを的確にコントロールしつつ、しっかりとバイトを伝え、なおかつその超繊細なソリッドティップでバイトを絡めとるようなロッドになっている。
RZA612S-LTは、Lアクションのチューブラーティップ。スプーンやプラグ全般を低速から中速域で最も扱いやすい機種だという。また超低弾性チューブラーのティップでバイトを弾きがたいのだが、シャキッとしていることもあり、エリアでは例えば放流直後の高活性時に「テンポよくフッキングしていく」釣りにも向くという。
フェイテスのミッジミノーインから、脈々と継がれる名を冠するRZA602S-MLMT。こちらも超低弾性カーボンを持ちバイトを弾きがたい。前作オルタとの比較では、バットがシャープになっている。これにより、特に縦方向のジャークでのメリハリ・ON/OFFをつけたアプローチが可能となり、当然その際のルアーの操作性がアップ。エリアはもちろん、自然渓流でも非常に扱いやすい、両フィールドをつなぐ架け橋的なロッドにもなっているそうだ。
そして最後はRZA5102S-LLT(Variable Crankin’)。バリアブル・クランキンということで、変幻自在なクランキングができるモデル。
これは前作のオルタにはなかったスペックであり、独特の存在感を放つ。この機種に関しては、すべてに超低弾性カーボンを用いているのが特徴。これによるメリットは、小さなクランクベイトでも大きなクランクベイトでも、そのスピード問わず、どう使っても気持ちよいフィーリングになる点。大きなクランクベイトとなると、繊細な釣りではわずかな違いが大きな抵抗の差となって表れるが、それを全身の超低弾性カーボンがフルカバーする。まさにこれ1本でクランクベイトを賄う機種となっている。
自由に遊ぼう
これまでのレイズオルタもエリアトラウト用のロッドとしてリリースしながら、意外や自然渓流でも楽しんでいる方が多かった。が、NEWレイズオルタは、さらにエリアと自然渓流の垣根を飛び越えるような印象。テンリュウ・舟木雄一さん自身も、固定観念にとらわれ過ぎずに遊んでほしいロッドだと話している。
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