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【PEラインのすすめ】ど日中のアジングで連発した渡邉長士のタックル!注目の「イグジストSF」や「月下美人AIR」も

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アジング特集

渡邉長士さんによる外房デイアジング攻略。非常にハードルの高い撮影を、快くノリノリで受けてくれた(……ということにしよう笑)。そして、見事チョーシよくド日中にアジを連発させてくれたわけだ。

すでに配信済の記事では、そこで大活躍したNEWワーム「月下美人ピンビーム」と「月下美人ブレーキンビーム」についてや、外房エリアのクセ・ダウンショットの利点などをお届けしました。

月下美人ピンビームで!

△こちらはピンビームのジグ単(2g)で。カラーはベイトライクな粒アミ

△漁港ではピンビームのダウンショットで!夕マヅメもまたアジがベイトを意識しやすい傾向にあるのが外房だとか

△月下美人ピンビームは1.3mmの極細ロングテールがなまめかしく動き、いつでもどこでも使いやすいパイロット的存在の2.6インチ

月下美人ブレーキンビームで!

△月下美人ブレーキンビームのダウンショット。分離系リグとの相性も抜群

△こちらはジグ単でブレーキンビーム。月下美人アジングジグヘッドTGの2gで。やや重めのジグヘッドでも浮遊感を出せるのも武器

△かわいいアームが特徴的な月下美人ブレーキンビーム1.3インチ。このアームが水をしっかりつかみ、浮遊感をもたらす

渡邉 長士(Takeshi Watanabe) プロフィール

千葉・房総半島で育ち、アジングやメバリングといったライトゲームからショアからのヒラマサなどなど、チョイ釣りからビッグゲームまで多彩なジャンルを高次元にこなす。気になる釣りなら全国津々浦々に赴く生粋のアングラー。

外房デイアジングで実践していたこと

渡邉さんが外房デイアジングで意識していたことを、改めて大まかにおさらいすると以下。

外房のマヅメ時はベイト食いのアジ

外房では特にマヅメ時はごく小さなベイトフィッシュを意識しているアジが多い傾向にあること。

中層をシェイキングしながら横引き

それゆえに中層をシェイキングしながらの横引きなどが有効なこと。

△シェイキングしながらの横引きを多用

距離を稼げたらやっぱり有利

そうしたアプローチの場合、より飛距離が稼げる重めのジグ単やダウンショットが有効なこと。

△ジグ単にしては、一般的に重めな2gを使用したのにもワケがある

そして、そんな状況であれば、無理して軽いジグ単を使って〝自分からアジングを難しくする必要がない〟こと。

多く使用したジグヘッドは、月下美人アジングジグヘッドTG。ジグ単では2g、ダウンショットでは0.5gを使用

上記はあくまで「傾向」ではある。が、それを実践しているのが百戦錬磨の渡邉長士さんであることも付け加えておきたい。

距離が遠いからこそのタックル

ということで、今回の撮影ではジグ単でも2gをメインウエイトにしたし、さらに遠くの距離であったり横風が厳しい時にはダウンショットを使用した。

これは何も軽量ジグ単を否定しているわけではなく、その時の状況なら最もベストな選択をしたということ。

いずれにしても自身の立ち位置からは距離がある。当然、感度や操作感はディスタンスがあることで近距離に比べたらボヤける。それを補うのがPEラインと高感度なタックルだ。

渡邉さんが今回使用したタックルは以下の通り。

ジグ単タックル

ロッド:月下美人EX 66L-S 凛(RIN)
リール:イグジストSF 2000SS-H
ライン:UVF月下美人デュラセンサー+Si2 0.15号
リーダー:月下美人フロロリーダー 3lb

ダウンショット

ロッド:月下美人 AIR A 711M-T
リール:エアリティ LT2500S-XH
ライン:UVF月下美人デュラセンサー+Si2 0.4号
リーダー:月下美人フロロリーダー 6lb 枝ス4lb
シンカー:3号

PEラインのススメ

いずれもPEラインを組み合わせたものだ。先にも述べた通り、立ち位置から距離があるバイトや潮の流れなどをより得られるように、渡邉さんはPEを合わせる。

UVF月下美人デュラセンサー+Si2。ジグ単には最も細い番手0.15号、ダウンショットは0.4号を使用

もちろんエステルラインも十分感度の高いラインなのだが、モノフィララインに比べても、圧倒的に低伸度なPEライン。やはり距離が遠くなるほどその感度の違いが如実に現れるという。

△ジグ単でも、風が強い時や足場に高さがある時はロッドを下気味に構えて誘うこともあるという。なるべく近い距離で水につけてやることも大事

もし風に弱い、ラインが浮く…といった弱点や、そもそも「周囲がエステルだからなんとなく…」という理由でPEを使っていない人は、一度体験してみてほしいと渡邉さん。軽いリグなら話は別だが、今回のようなアプローチでは使いこなせば最強の武器になるという。

キャスト後のラインメンディングも必要になるPEだが、感度はほかにはない武器

ちなみに渡邉さんが美しいフォームでキャストしたダウンショットは70~80mは飛んでいたように思う。

こんな話が印象的だった。

「例えばボートアジング。水深20mを探るとしましょう。これをエステルラインでやってみると、本当に情報がボヤけます。それを横に置き換えてみると、今回使った2gのジグ単はもちろんダウンショットならなおさらそれ以上のディスタンスがあります。……そういうことです(笑)」

イグジストSF

もちろん最先端のトガったタックルも、アジングで求められる感度を助ける。

ジグ単タックルで、やはり気になっちゃうのはイグジストSF

太陽光がキラリと反射する、そのお姿…。撮影しながらでも、やっぱり憧れのまなざしで見つめてしまう(笑)。

LT(ライト&タフ)コンセプトを掲げたイグジストの登場は、当時大いにフィッシングシーンを沸かせてくれた。と思ったら、さらなる隠し玉。それが2023年に突如発表されたこの「イグジストSF」。

衝撃の軽さ!感度!!

SFとはスーパーフィネスを意味する。そもそもがイグジスト。軽さ・感度・剛性面、すべてを超ハイグレードにまとめ上げたのがイグジストLT。それに対してイグジストSFは、最高のイグジストを最強にまで軽さ・感度に特化させたモデル。

出典:ダイワ公式

品番 巻取り長さ
(cm/ハンドル1回転)
ギア比 自重
(g)
最大ドラグ力(kg) 標準巻糸量 スプール径
(mm)
ハンドル長さ
(mm)
ハンドルノブ仕様 ベアリング
(ボール/ローラー)
価格(¥)
ナイロン(lb-m) PE(号-m)
SF1000S-P 57 4.6 135 3.0 2.5-100 0.3-200 40 35 HG-Iライト 11/1 102,000
SF2000SS-P 60 4.6 135 3.0 2.5-100 0.3-200 42 40 HG-Iライト 11/1 102,000
SF2000SS-H 74 5.7 135 3.0 2.5-100 0.3-200 42 45 HG-Iライト 11/1 102,000
SF2500SS 70 5.0 140 3.0 3-150 0.4-200 45 45 HG-Iライト 11/1 103,000
SF2500SS-H 80 5.7 140 3.0 3-150 0.4-200 45 45 HG-Iライト 11/1 103,000

とにもかくにも圧倒的軽さ。今回渡邉さんが使用したイグジストSF2000SS-Hは自重135g。あまりにも衝撃的。

ちなみに今回の使用ロッド「月下美人EX 66L-S 凛」はその自重47gとこれまた抜群の軽さ。なんとロッド&リールで182gと大幅に200gを切る。

渡邉さんにいわせれば「LTのイグジストはカリッカリのレーシングカー。なんだけれども、そこに防弾ガラスも装備しているような完全防備」なイメージだという。

が、イグジストSFは防御面を多少削ってでも、トガりまくってやろうじゃないかと…。

そのため、4lb(フロロ・ナイロン)もしくは0.6号(PE)以下のラインを用いたバス、トラウト、ライトソルトに絞り込み、徹底的にコンパクト化・軽量化。そうした釣種においては十分な耐久性は確保した上で。

ボディサイズのコンパクト化やスプールのショート化など、色々な違いがLTとSFにはある。アジング(やメバリングなどライトSWソルト)において、特に渡邉さんが感じているのがリトリーブの軽さからくる究極的な情報量の多さだという。

得られる情報がケタ違い

渡邉:イグジストSFは、控え目に言って最高のリール(笑)。LTのイグジストと変わったところはいくつかあるのですが、とにかく軽い。そしてマグシールドボールベアリングがイグジストLTにはあり、イグジストSFにはありません。これが本当に大きい。磁性のあるマグシールドは、若干の抵抗感がリトリーブ時に感じられます。今回のSFはそれをあえて非搭載としているわけですが、巻いた時に得られる海中情報がすぐに実感できるくらいに違います。

渡邉:ナイトゲームとかでは特に顕著で、周囲が見えにくいから頼れる情報の割合ってタックルからの比率が非常に大きくなります。この時に、単純にバイトがある・なしではなく、潮の流れやリグの存在感がもの凄く伝わってきます。

渡邉:とはいえピニオン部にはマグシールドが組み込まれていますし、フルメタルのモノコックボディ。防水性や防塵性・耐久性もこの手の釣りジャンルなら十二分に確保しています。正直、非の打ちどころがない…というのが偽らざるホンネですね。言い換えると、イグジストの中に選択肢ができた。LTが求められる釣りジャンルもありますし、イグジストSFは今回のアジングなどフィネスな釣りなら、やはり圧倒的にアドバンテージがある。

スプールのショート化は、ラインが出ていく際の上下幅も少なくするためドラグ性能も高まったという

SF=スーパーフィネスの文字通り、極限までに繊細な釣りを追い求めた答えがイグジストSF。

フラッグシップリールとなると、やはり全方位的に完璧が求められる部分があって、それがモノ作りを難しくする面もあると思う。それに対し、フラッグシップにさらにスペシャリティを求めるなら〝こんな突き抜け方もできる〟という部分をダイワが見せてくれた、チャレンジングなリールでもあると感じさせてくれた。

ダイワ公式「イグジストSF」詳細ページはこちら

月下美人AIR A  711M-T

さて、続いては難関である外房アジングを攻略しマクったダウンショットリグ。気になるロッドが月下美人AIRだ。

2023年にモデルチェンジし、さらに軽く・シャープに・感度向上を遂げたという。アジングモデル5機種・メバリングモデル5機種の計10機種がリリースされたが、「細い・軽い・ピン」の電撃レスポンスは全機種に共通する特長。

軽さでいえば前モデルと比較し、近似の番手で約15%の軽量化を果たしているという。

今回、渡邉さんがダウンショットで用いたのは月下美人AIR A(アジングモデル)の 711M-T。M=ミディアム・T=チューブラティップを指す。

ちなみに711M-Tはアジングモデルの中では当然最長レングスとなるが、その自重64g! もっとちなみにいうと、アジングモデル最短レングスのソリッドティップ53L-Sはナント39g!!

△合わせたリールはエアリティ LT2500S-XH

711M-Tは今回使用したダウンショットはもちろん、フロートやキャロなど分離系リグの遠投に最適。抜群の軽さと振り抜き感で飛距離を稼ぐ。

その遠くまでリグが飛んだ先、そこでの操作感や感度が重要だと渡邉さんは話す。確実に遠くの海中情報を伝え、バイトを感じ、思い通りいに操作できるチューブラティップ。

ガイドは軽量・高感度を実現するAGS(エアガイドシステム)。手と一体感のあるリールシート「ゼロシート」など、投げた先での違いを感じられるモデルとなっている。

余談になるが、アジングモデル・メバリングモデルともに5フィート台の機種はリアグリップレス設計となる。手元に重量が集中し、後ろが重くないために細かなシェイクなどがより行いやすくなっている。

また、メバリングモデルにはベイトモデルも2機種。このあたりは近年のベイトフィネスゲームに刺さる展開といえるのでは。

アイテム 全長(m) 継数 仕舞寸法(cm) 標準自重(g) 先径/元径(mm) ルアー重量(g) 適合ライン ナイロン (lb.) 適合ライン PE(号) カーボン含有率(%) メーカー希望本体価格(円)
月下美人 AIR AJING 53L-S・W 1.60 2 84 39 0.7//7.4 0.5~8 1.5~4 0.1-0.4 99 48,500
月下美人 AIR AJING 510UL-S・W 1.78 2 93 42 0.7//7.4 0.3~5 1~3 0.1-0.3 99 49,000
月下美人 AIR AJING 63L-T・W 1.91 2 99 45 1.0/7.9 0.5~8 1.5~4 0.1-0.4 99 49,500
月下美人 AIR AJING 66L-S・W 1.98 2 103 47 0.7/8.1 0.5~8 1.5~4 0.1-0.4 99 49,500
月下美人 AIR AJING 711M-T・W 2.41 2 125 64 1.4/9.9 2~15 2~6 0.2-0.6 99 51,500
月下美人 AIR 68L-T・W 2.03 2 105 47 1.1/8.4 0.5~8 1.5~4 0.1-0.4 99 49,500
月下美人 AIR 74UL-S・W 2.24 2 116 50 0.7/8.9 0.3~5 1~3 0.1-0.3 98 50,500
月下美人 AIR 83M-T・W 2.51 2 129 70 1.5/10.4 2~15 2~6 0.2-0.6 99 52,000
月下美人 AIR 63XULB-T・W 1.91 2 99 60 1.2/7.4 2~6 2~6 0.2-0.4 99 52,000
月下美人 AIR 73ULB-T・W 2.21 2 114 67 1.2/8.4 2~8 3~8 0.2-0.6 99 53,500

ダイワ公式「月下美人AIR」詳細ページはこちら

ということで、今回は渡邉長士さんが外房デイアジング攻略に使ったタックルやPEラインのメリットについて簡単にご紹介しました。

イグジストをさらにフィネスに特化させたイグジストSFや、ブラッシュアップを果たした月下美人AIR、そしてそれに組み合わせるPEライン。

適材適所の渡邊さんのセレクトと、そのポテンシャルを発揮するダイワのアイテムたちが、難関攻略に導いてくれた。

ダイワ(DAIWA)

1958年の創業、リール、ロッド、ルアー、用品などあらゆる釣り物のフィッシングタックルを扱う総合ブランドとして、国内、海外に多くのファンを抱えている。ジャパンクオリティの品質の高いアイテムを日々開発、その過程で、世界初となるテクノロジーも数多く輩出している!
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