ルアーフィッシングのトピックをこまめにお届けする釣りの総合ニュースサイト

LureNews.TV YouTube Channel

【海のトップがおもしろい】カヤック×トップウォーターゲームの魅力

寄稿:赤澤 克哉
  • X
  • Facebook
  • Line
  • はてなブックマーク

いよいよ9月に突入!

関東においてはここから11月末ぐらいまでは、まさにカヤックフィッシングの最高シーズンに入ってきます。

海水浴シーズンも終わり出艇できる浜が増えるのがその一つ。そして、もう一つが秋に向けて多種多様のベイトフィッシュが接岸、そのベイトフィッシュ自体もサイズが大きくなってきて…それを追ってフィッシュイーターがわんさかカヤックの射程圏内に入ってくるという最高のタイミングとなるのです!

そうなってくると、青物やシーバスなどのボイルに遭遇することもより多くなってきます。たとえボイルは起こっていなくても、表層のベイトを意識している魚は多くなるので「誘い出し」でひっぱり出しやすくなりますよね。

トップウォーターは一年中有効な手段ですが、ここから晩秋にかけてはトップで釣りやすい時期というのは間違いないと思っています。

赤澤 克哉(Katsuya Akazawa) プロフィール

千葉県市川市のカヤックフィッシングショップ「kayak55.com」スタッフ。日本のカヤックフィッシング黎明期からカヤックフィッシングの楽しさ、安全面、マナー面などを伝える活動を続けている。JSPA(日本セーフティーパドリング協会)アドバンストインストラクター。bifarrテクニカルアドバイザー。他、ジャクソン、palm、bluestormなどのフィールドテスターも務める。

トップウォーター×カヤックフィッシングのメリット

「エンジンプレッシャーがない」これがカヤックならではのメリットだと思います。

つまり、カヤックが近づいてもボイルが沈まない!

水中で回転するペラがないので魚にプレッシャーを与えにくいんですね。時に突然カヤックの真横でナブラが立つことさえあります。大海原にプカンと浮かんでいるカヤックは魚からすると、ほとんど流木ぐらいにしか見えてないのではないかと感じます。

シイラがカヤックの周りをぐるぐる回っています。これ、完全にカヤックを浮遊物だと認識していると思いませんか!?エンジンプレッシャーがないということは=「浅場での釣りに有利」になってきます。水深が浅いほどエンジンプレッシャーの影響は大きくなってくるはずです。カヤックフィッシングではかなりの浅場でも魚がしっかり反応してくれます。

実際にこちらの1本は、水深5m前後の根の上で誘い出しでキャッチした魚です。青物以外でも干潟のスーパーシャローのシーバス釣りにおいても、ふくらはぎぐらいの水深があれば進めてしまうカヤックはメリットは絶大です。

シャローエリアなら秋のシーバスはトップだけでも成立できる

そして「単純に興奮度が高い」これが最大のメリットだと思います。

僕はどんな釣りも好きですし、ジギングも鯛ラバもエサ釣りもやりますが…やはりトップウォーターはその中でも特別な釣りです。人間の領域である空気中と魚の領域である水中、その境界線での釣りは別格の感動があります。視覚でバイトが見られるというのもトップウォーターならではの魅力ですが、カヤックでは目線が水面に近いので、トップウォータープラグに襲いかかる魚のバイト!水面が割れる様!これがまさに間近で見られる。もうアドレナリンは止まらんですよ〜。

艇の真横まで追ってきてバイト、大興奮!ちなみにこの魚はフッキングせず…(笑)

トップウォーター×カヤックフィッシングのデメリット

「移動が早いナブラに追いつけない」これはデメリットです。

やはり人力で漕ぐ乗り物なので、その速度には限界があります。とても動力船のようなスピードが出せません。僕が乗っているカヤックで時速6〜7kmでの巡航速度。これは人間が早歩きしている程度ですから、移動の速い青物のナブラに追いつけないことは多々あります。

それでも、僕はとにかくナブラが出ていたり、鳥が複数で旋回しているのを見つけたら、漕いでいける範囲ならばとりあえず向かいます。着いたころにはナブラがすっかり沈んで魚がいない…なんていうこともザラです。

移動する鳥山に追いつかないかもしれない。それでも、漕ぐ!さっきまでナブラが出ていた場所は魚がまだうろうろしている可能性はありますし、たとえ徒労に終わっても僕らはパドリングも楽しみに来ているのでOKなのです。

時には徒労に終わらず、漕いでいった場所で再び大ボイルが起こる!なんてこともあります。

そして漕いで、漕いで……釣れた1本はサイズに関わらず格別に嬉しいものがありますよ!

ヘビーベイトロッドを開発中

bifarrコーラス(プロト)

さて、そんな魅力の詰まったトップウォーターゲームですが、カヤックでの青物やシーバスのトップウォーターゲームに取り回しが良い6.8ft前後のレングスのヘビーロッドを現在テスト中です。ベイトタックルの手返しの良さは有利になることが多く、なによりビッグトップウォータープラグをベイトロッドでバーンと飛ばす、その快感は素晴らしいものあります。

このロッドは、30g〜130g程度までのトップウォータープラグで青物の誘い出しやコノシロパターンのシーバストップゲーム、はたまたトップが厳しいときにはジギングまで対応できるようなイメージ。ヘビー域でのバーサタイルなベイトロッドとなる予定です。

ベイトタックル独特の「キャストの爽快感」は最高です

また、ファイト時には「気持ちよく曲がって獲れる」そんな竿を目指しています。開発はまだ途上ですが…この秋にさらに魚を掛けてより良いものにしていきたいと思っています。

ジャクソンからついに青物用ダイビングペンシルが発売

そんな中、オカッパリでもボートでも、そしてカヤックでも使いやすい期待の新作ペンシルベイト「Prowler/プラウラー」がこの度発売となりました。

ジャクソン公式「Prowler/プラウラー」詳細ページはこちら

サイズは160mmと190mmの2種類。さっそく僕も使ってみたのですが、飛距離に定評があるメーカーが作るペンシルだけあって、とにかく飛びます。それはキャスティングの気持ちよさにつながり「気持ちいいからどんどん投げたくなる=結果的に釣れる」につながっていきます。

新作プラウラー160でGET

ロッドでのジャークはもちろん、リーリングアクションだけでもダイブ&水中をダートが誰でもできてしまう使いやすいダイビングペンシルになっています。

飛距離が出るということは“投げやすい”ということ。それはときにバックハンド側に即座に投げなければいけないこともあるカヤックフィッシングにおいて、トリッキーなキャストも決まりやすくなっています。さっそく気に入っており、この秋の主力ペンシルベイトになってくることでしょう。

秋のトップウォーターシーズン、漕ぎまくって投げまくってアクションさせまくって…めいっぱい楽しんでいきましょう!

最後にこちらはbifarrコーラス(プロト)でのカヤックトップウォーター実釣動画になります。よければご覧ください!

出典:YouTubeチャンネル「kayak55ムービー」

bifarr(バイファール)

株式会社ジャクソンと高階救命器具株式会社による共同プロジェクトとして、2022年に誕生したブランド。 近年注目されているジャンル「パドルフィッシング」をテーマにカヤックやSUP、釣具、アパレルなどのギアの販売などを行っている。静岡県静岡市清水区には実店舗を設け、アイテム販売のほかカヤック・SUPフィッシングの体験や宿泊なども行っている。
釣りの総合ニュースサイト「LureNewsR(ルアーニュース アール)」