ルアーの造形美もさることながら、その美しいカラーにも定評のあるメガバス。
ある時は光を透過して水に溶け込み、またある時は自らの存在を強烈にアピールして魚に訴える。造形美とあいまって放たれる美しいカラーたちは、魚はもちろんアングラーでさえも魅了し、所有欲を満たしてくれる。
今回はそんなメガバスが誇る「カラーパターン」のお話。
カラー名のアルファベットの意味
メガバスのカラーパターンをひも解く上で欠かせないのが、カラーの頭につけられた「GG」や「DD」といったアルファベットの意味。
実はこのアルファベット、カラーに採用されているカラーパターンの名称。
その数、実に20パターン以上。 新しいパターンを生み出すために、塗料のみならず専用の機械やエアブラシまで独自に開発してしまうストイックな姿勢のメガバスだからこそ生まれたこのカラーパターン達といえるでしょう。
そんな中でも今回は、近年確立された新しいパターン。匠のペイントと称され、見た目だけでなく確かな釣獲力を誇る人気のパターン「FA(ファインアートフィニッシュ)」について掘り下げてみたい。
FA(ファインアートフィニッシュ)はなぜ釣れる?
そもそもFA(ファインアートフィニッシュ)は、本物と並べても遜色がないレベルで極めてリアルなカラー。ルアーのカラーをアート=芸術の域まで高めたともいえるカラー。
そして、決してリアルだから釣れる…という訳ではないギミックがある。
一般のリアルカラーはプリント(転写印刷)という手法が採用されることが多い中、メガバスのそれはペイント。つまり塗装。そして「FA(ファインアートフィニッシュ)」の塗装はメガバス塗装スタッフの中でも“マイスター”と呼ばれるベテラン・ペインターが担当しているという。
だからこそ、「FA(ファインアートフィニッシュ)」は極めてリアル。魚の持つ生感、ヌメリのような質感を感じる程。ただ、リアルなだけではなく、ルアーとしての深みを実現しているのは、塗装だからこそなせる業。
塗装という手法をとることで、ルアーのシルエットに合わせることが難しい対象をデザインに落とし込むことができる。例えば、ミノー形状のギルカラーといったように。つまり、FAはメガバスのルアーが持つ造形美を100%活かせるカラーリング、いわば実釣性能と美しさが同居するカラーといっても過言ではない。
メガバスは釣魚としてバスを研究
自社の研究施設(養鰻場跡の研究池)だけでなく、静岡県の水産・海洋技術研究所ともタイアップしながら様々な角度で“釣魚としてのバス”研究しているメガバス。
そんな中で、得られた研究結果が以下。
・バスの視力は0.17~0.2
・ピント調節機能とモノの識別力に優れる
・線視力に優れる
最後の線視力について、伊東由樹氏はこう語る。
「直線状のモノを見分ける能力、とでも言いましょうか。これは、ピンと張った釣りイトへの警戒心につながる能力にもなり得ます。一方で、ワカサギやイワシなどの細長いベイトフィッシュが遊泳中に放つレイライン(光線)も直線状ですから、フィッシュイーターにとっての線視力は、遠くからエサの存在に気づく能力として活かされている可能性があります。考えてみれば、長くフィッシュイーターを魅了し続けているルアーは、たとえばラパラにせよ何にせよ、ローリングアクションをベースにしているモノが多い。アクションの軸を水平方向に通して、体側にきれいな光の帯が引かれているようなルアーです。
私は、あらゆるレイラインがバスの線視力に訴えかけるのではないかと考えています。ルアーのシャープな稜線を活かした塗装デザインも、塗り分けた透過・不透過の境界線も。ファインアートフィニッシュには、メガバスと私のバスという釣魚への知見も込められているんです」
その芸術とも呼べる極めてリアルな質感、そして長年の釣魚しての研究から生まれた知見による確かな釣獲力。メガバスだからこそできたバスを狂わせるカラー、それがFA(ファインアートフィニッシュ)なのではないだろうか。