【揺らぎで食わせるビッグベイト】ジャッカル2023年新製品「クルーバーSF」を開発者 水野浩聡が深堀
こんにちは! 水野浩聡です。
いよいよ発売となった「クルーバー SF」。ほぼ動かない揺らぎ系という今まであまりそれをコンセプトにしたルアーがなく、僕自身も共同開発の片岡プロとともに何回も何回もテストに出て遂に完成しました。
早いお店さんでは、店頭に並んでいるところもあるタイミングかと思います。なので今回は「クルーバー SF」を深堀していきます。
「クルーバー SF」が生まれた経緯
Name | Length | Weight | Type | Hook | Price(税込) |
---|---|---|---|---|---|
クルーバー SF | 180mm | 40g | Slow Floating | ST36MF#2(オリジナルフェザーフック) | ¥4,620 |
ジャッカル公式「クルーバーSF」の詳細ページはコチラ
僕は、この存在感のあるモノをほぼ動かない状態でバスを誘う釣りは、真冬のメジャー場でのビッグベイトゲームをしている最中に必要性を感じ、フィーディングに入ってくるバスでも大きく水を動かすタイプのルアーだとそれを見切ってしまったり、かなりセレクティブなバスをさらに釣り込んでいきたい!となった結果、これに行き着きました。
対して、共同開発した片岡プロは、15年以上も前から、冬から春にかけてリザーバーの中層に浮くビッグバスを釣っていくために、フルサイズのジャークベイトをフロロカーボンのラインの比重だけを使っていってレンジを下げていき、そういった浮いたバスを釣っていってたという経緯があり、そのどちらの釣りももう少しやりやすいように…と開発がスタート。
ほぼ動かない、というか動こうとするモノを動かないように扱うというなんともニッチな釣りで、少々難しさも感じるルアーの特性でもあるので、少しでも巻いてる時のイメージを持ちやすいように…とあらゆるテストを経て完成形へと辿り着きました。
これから出番の増える「クルーバー SF」
最低水温期を脱して、これから春にかけて水中の上層部が暖められやすくなると、良いバスほど浮く傾向があったり、産卵前のメスバスも浮いてくる傾向にあります。
そんなタイミングでの発売ということで、今まで皆さんがビッグベイトを投げていたスポットに対してアプローチしたり、リザーバーの岩盤や立木、橋脚の中層をゆっくりゆっくり揺らがせながら巻いたり、はたまた、ベイトフィッシュを強く意識した条件下でI字のように巻いたり…するなど、これから先のシーズンは実はかなり出番が多いんですね。
さらに、「クルーバー SF」自体は元々スローフローティング仕様になっていますが、潜行深度が飛距離によって変わったり、ラインの太さ、構えるロッドの角度によってもコントロール可能。
それに加えて、顎付近やお腹側に板オモリを貼ることで、デッドスローフローティングにしたり、ジャストサスペンドにしたり、スローシンキングにできたりするなど、アングラーさん次第では水面下から水深5mを超えてくるようなディープレンジまでこの揺らぎアクションの「クルーバー SF」を通していくことが可能になってます。
この辺の、ウェイトとラインの比重と飛距離の関係性で生まれる細かなレンジ調整というのは、また次のタイミングにでも話そうかなと思っているんですが、自由度が高いだけに使い手の方を迷わせてしまう部分ももしかしたらあるかもしれませんからね…。ここはまたフィールド例なんかも出しながら追ってコラムに書かせていただきますね!
メジャーリバーでもその威力を発揮
先日は、和歌山県のメジャーリバー紀ノ川にオカッパリでトライ。夕方のタイミングで一気にベイトが浮き出したワンド内を「クルーバー SF」の水面下25センチくらいをキープする巻き方(ロッドを高めに構えて、デッドスローリトリーブ)でグッドサイズをキャッチ!
浅いワンドの上層部を巻きたかったので、ラインの比重の影響を受けないように、キャストした後すぐにロッドを立てて、極力ラインが水につかないように、ルアーの浮力も生かしながらのスロー巻き。
水面に近いところを巻こうと思えば思うほど、ロッドの構えは高くなりますし、ロングロッドの方がラインメンディングはしやすいので、レンジキープもしやすくはなります。
今回はオカっぱりでのクルーバーのメインタックルでもある、
・ロッド:ポイズンアドレナ(166H-SB)【ジャッカル】
・リール:20メタニウムHG【シマノ】
・ライン:レッドスプール(16Lb)【ジャッカル】
を使っていたので、キャストアキュラシーは抜群に良いセッティング。
ですが、飛距離を出した先で上層を引こうと思えば、もう少し長めの「ポイズンアドレナ(1610MH-2)」辺りでも良かったかなと思います。
といった具合に、僕自身も都度現場で調整をしながら自分の巻きたいレンジに合わせたセッティングをしていくことが多いし、それが楽しいルアーでもあるので、また条件が変われば違ったセッティングだったり、巻き方がハマったりもします。
なので、おおまかな目安というものは今後僕も発信させていただこうと思ってます。ぜひまた使用してくださる方は参考までに見ていただけましたら幸いです!
ちょっとニッチなルアーではありますが、このルアーでのバイトを味わうとまあまあやみつきになる釣り。ぜひ「クルーバー SF」での奥が深い釣りをこの春にかけて試してみてくださいね!
追伸、紀ノ川では同時に片岡プロがTN38トリゴンでもキャッチしダブルヒット!
ハードルアーでの楽しい釣りが好きな2人だけに、日没までしっかり巻き切ってきました笑。
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