みなさん、こんにちは! bifarrテクニカルアドバイザーの赤澤克哉です。
関東のカヤックフィッシングの発祥は2000年代初頭。ウェーディングシーバスマン達が潮位に関係なく、日中に干潟のポイントに入るためにカヤックに乗り出したことからスタートしました。
まさにシーバスは関東のカヤックフィッシングにおける登竜門的なターゲット。かくいう私も20代後半の頃にシーバスを釣りたいがためにカヤックに乗り始めた一人です。(そしていまや仕事にしてしまうほどのめり込んでしまった……)
そんな私もいまやアラフィフに(涙)、20年ぐらいシーバスをカヤックから追いかけているとシーズナブルなパターンがだんだん把握できるようになってきます。
赤澤 克哉(Katsuya Akazawa) プロフィール
冬のシーズナルパターン
私のホームの千葉県の干潟(例えば三番瀬や富津岬北側など)では、例年、1月からアフターのシーバスは付近に戻ってきていますが、その多くはまだ体力がなく早く動けないため、おそらく夜間にバチやアミなどの食べやすいもので栄養補給をしているように感じます。日中のシャローではたまに釣れるぐらい……なんとも厳しい季節です。
1月でも内房などの水深のある場所ではイワシを盛んに追っている群れもいて今年はそんなシーバスの群れを別のパターンで狙っているのですが、それについてはまた次回!
そして2月。寒いですよね〜極寒です。でも、シーバスは徐々に元気を取り戻してきます。体力が回復してきた個体から昼間の干潟に餌を探してウロウロと出てくるんですね。日中の釣りが原則のカヤックではこの2月からが狙い目。水深1m台のスーパーシャローでデイゲームで数釣りが楽しめるようになってきます。
2月初旬に日中に釣れ出すシーバス。どアフターで痩せてます。
ハマれば数釣りができるのが2月。過去には雪が降りしきる中でもバイトが止まらないということもあました。
2月のシャローはとんでもなく水が冷たい。適水温と差が大きければ変温動物のシーバスも当然動きが鈍くなります。ましてやアフターから回復しはじめたばかり。
食性的にもバチやアミなどの食べやすいものをパクっと捕食していた記憶からルアーもゆっくり頭上を通してあげると反応が良いです。フローティングミノーやシンキングペンシルもいいのですが、いまのイチオシはコレです。
シーバスを釣るにしてはかなり小さいルアーですが、2月はこれが効く。ウエイトが軽く浮き上がりも速いので水深1m台のシャローでゆっくり巻いてボトムを擦らず、スローにただよわせることができます。アフター回復したばかりのシーバスにとって、これだけ食べやすいものが目の前をフラフラと漂っていたら思わずパクっ!です。
写真は昨年の2月のもの。この日は抜群に渋くてプラグ系に反応がなかったのですが、飛び過ぎダニエルブレード10gで連発モードに入りました。フックが小さいのでファイトはじっくりと。伸ばされてしまったときのためにスペアフックを常備しておくといいです。
3月はランカー狙い
大型が釣れやすいのが3月に入ってから。これまでも90アップ、80アップはだいたい3月の1週目〜2週目に釣れていることが多いです。
過去3月初旬によくランカーサイズが出ている
3月もまだ水温はかなり冷たいのですが、シーバスはアフターから完全回復してきていてミノーのトゥイッチングへの反応もよくなってきます。魚探にもベイト反応が出てきて、春の予感を感じさせてくれます。
まだアフターで痩せている個体も多いですが、サイズもコンディションも上がってきて引きも強くなり釣り味としても楽しい季節になってきます。
干潟においてはまだビックプラグやトップウォーターには反応が悪く、小型のシンキングミノーが圧倒的有利になります。
シーバスの動きも早くなってきていて、ただ巻きだけでは艇の近くまで追ってくるものの見切ってUターンというケースが増えてきます。でも、あまりにも早巻きではついてこれない。ゆっくりめのリトリーブの合間にトゥイッチングを入れ、フォールや巻きで食わせるというテクニカルな釣りが必要になります。それがまた楽しいのですが、そういったテクニックを使える優れたミノーが必要になってきます。
シーバスフィッシングの世界にローリングの概念をもたらした伝説的なミノー。細身で幅広いスピードでアクションしてくれて、なによりトゥイッチの反応が素晴らしい。干潟デイゲームのカヤックフィッシングにおいてはずせないルアーです。
過去にアスリート9Sと同ボディのアスリート・ダッシュチューンで釣った90アップのシーバス。リトリーブからの時折トゥイッチング、一瞬滞空(実際は明滅ロールしながら少しフォール)させてからまたリトリーブ。この繰り返しでシーバスがたまらずバイトしてきます。残念ながらダッシュチューンは廃盤となりましたが、アスリート9Sに1gのウエイトを後方ベリーに貼ると同様の効果を得られます。
2月・3月のカヤックフィッシング、ウエアリングが重要
2月から熱くなってくるカヤックシーバスゲーム。しかし干潟のシャローは水深1m台と浅く、外気温の影響を受けやすいです。東京湾は河川の流入も多いことも一因となり、2月の東京湾奥のシャローは水温が7度ぐらいになる日もあって海としては異例の冷たさです。3月も気温は温かくなってきても水温はまだまだ低く、もしもの沈の時でも身体自体が濡れないフルドライスーツはリスク軽減の上で必須です。
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さぁ、2月~3月は数釣りにランカーが狙える、干潟シーバスゲームが熱いタイミングです。 冬のシーズナルパターン、ぜひ参考にしてみてください!