冬が深まるにつれ、ほとんどのエリアでアオリイカが沿岸を回遊するタイミングは「光量が少なくなる朝・夕マヅメと夜間」に集中します。
潮通しの良い場所でじっくりと時間をかける回遊待ちの頻度も高くなるシーズンで、エギのローテーションが非常に重要になるシーズンでもあります。
カラーローテーションをイメージすると背中の色を変える事が見た目にも分りやすいですが、状況がガラッと変わる事もあります。そんなとき同じ背色でも全く異なるアピールが期待できるのが「ボディカラー」のローテーション。
今回はローライトが主体となるショアからの冬のエギングに効果が高い「ボディカラー」についてご紹介します。
冬のボディカラーローテーション
そもそもエギのボディカラーには光沢のあるテープを貼ったりメッキ加工で光を「反射する」タイプと、光を蓄えたり特定の波長の光(紫外線)を受けて「自発光」するタイプ、透明なボディで光を「透過」するタイプに分かれます。
エギに布が巻かれ、PEラインを使用する今のスタイルになる以前から、エギ発祥の地九州で古くから支持されてきた伝統的な下地。餌木を使った釣りが夜間にメインに行われていたことからも、夜に実績の高い人気のボディカラーです。
光沢のある下地の光を「反射」するタイプながら、ジワリと鈍く光り、エギの輪郭である「シルエット」をしっかり浮かび上がらせて、夜間でもその存在をしっかりとアピールできるカラー。まだ光のある時間帯の水深の深い場所でも効果的なカラーで、夜間の澄んだ潮を得意とします。
シルエットでイカにアピールする能力は各色のテープの中でもトップクラス。
月が出ない闇夜や光が届きにくい深場で効果的で、船からのティップランエギングで冬場の光が少ないディープエリアを狙う際の人気カラーとなっているのもこのため。光を「反射」するタイプのボディカラーで最も暗い時間帯に効果的なカラー。
光を蓄えボディが「発光」するタイプ。濁りが強い時に最も効果的なカラー。暗い場所でもシルエットを大きく見せる事ができ、比較的高活性なイカに適してます。
この夜光タイプで議論されるのは、いつも光らせた方が良いのかという点。ライトなどで光を照射すると強く発光しますが、いつも光を当てる必要はなく、次のカラーにローテーションする最後の1投だけ強制的に光らせたりと光の強弱も意識することで反応が変わる時もあります。
同じ夜光でも発光色が異なる、多くのイカが最も感知しやすい光の波長490nm(ナノメートル)の青緑色の発光色490グローボディ。
澄~薄濁りの潮色や、マヅメ時~夜間の海中が暗い状況下で、イカの視覚への効果的なアピールを実現します。
紫外線に反応し発光するケイムラカラー。このタイプは光を蓄えて発光するのではなく、紫外線が無ければ発光しないため、晴天・澄潮の紫外線が海中に注ぐシチュエーションが最も発光が期待できますが、夜間でも水銀灯やメタルハライドランプの常夜灯周りは紫外線を含む光が照射されているため、その効果が期待できるカラーとなっています。
光量が少なかったり、紫外線を含む常夜灯が無かった場合には、光を透過するタイプのクリアボディと同様の効果が期待できるのも特長。
紫外線で発光するケイムラボディの発光色にバリエーションを持たせ、ケイムラが苦手な状況でも紫外線発光ボディのローテーションを可能にしたネオンブライトシリーズ。
ネオブラレッドは赤の紫外線発光。日の出、日没のマヅメ時特有の赤い光の影響を受ける潮色に効果的なカラー。マズメ時のエギのローテーションの幅を広げる、マズメに特化した紫外線発光ボディです。
今回は冬に効果的でエギ王シリーズでも人気の高いボディカラーと、その最適なシチュエーションについてご紹介させていただきました。
YAMASHITAのHPの中には、釣り場で困った時や、釣具店で何色が良いか悩んだ時に役立つ、状況別エギカラー診断もリニューアルリリースされています。難易度が高い冬エギングですが、その状況に最適なカラーを選んで是非チャレンジしてみてください。
http://www.yamaria.co.jp/cms/special/yamashita/egi_color/index.html