【ベイトフィネス・アジング】ソルトベイトフィネスの第一人者、トモ清水が語る魅力とは
WEB連載「トモ清水のガッ釣りソルト」第181回
【ベイトフィネス・アジング】ソルトベイトフィネスの第一人者、トモ清水が語る魅力とは
「アジング」と耳にするようになって15年以上経つわけですが、そのアジングもかなり成熟してきたジャンルと言えるのではないでしょうか。
アジを「ルアー・ワームで狙う」というのは、サビキで釣っていた当初からすると、わざわざルアーで釣るなんて効率悪い、そんなのナンセンスだ、と言われていた時代。ところが、もはや全国各地でアジングが定着し、専用のタックルも進化してきました。
わたくしトモ清水も、アジングを始めた当初はアジをルアーで釣るのが難しく、千葉の勝浦周辺で試行錯誤していたのを思い出します。当時は専用のタックルも、釣り方もよく分からない時代でした。
10年前に提案したソルトベイトフィネスの原型
こちらのタックルは今から10年前に提案したソルトのベイトフィネスタックル。
このベイトタックルで新たなアジングを楽しむゲームを提案してきました。
リールはレボのLT。淡水でも海水でも使える当時では珍しいベイトフィネス専用機。そしてロッドは、業界初となるソルト専用のベイトフィネスロッド「ソルティーステージKR-Xベイトフィネス」。
このリールとロッドの量産型が市場に投入され、ソルトのライトゲームにおいてもベイトタックルの使用率が一気に高まったと言っても過言ではありません。それもそのはず、今から10年前、アジングやメバリングにおいてベイトタックルの使用率は1%あるかないか。ほぼスピニングタックルの世界だったといってもよいでしょう。
このKR-Xベイトフィネスのロッドのコンセプトは、1本で何でも楽しめるというもの。
アジング、メバリング、ライトロック、プラッギングと、ソルトのライトゲームをさらに面白くさせるロッドで、それから一気にラインナップの拡大、ソルトのベイトタックルは、ニッチなものではなくメジャーなものへ変わっていきました。
ロッド:ソルティーステージ KR-XベイトフィネスカスタムSBFC-692ULT-KR【アブガルシア】
リール:レボ LT【アブガルシア】
ライン:バニッシュレボリューション8Lb【バークレイ】
ルアー:ガルプ!ベビーサーディン1.5in・パワーベイトソルトウォーター シュラッグミノー1.5in【バークレイ】5gミノー、メタルジグなど
最初に発売したソルト専用の初代ベイトフィネスロッド「ソルティーステージKR-Xベイトフィネス」。1本で何でも出来る故に、アジングに特化していたかというとそうではありません。
アジングのジャンルが成熟し、今ではアジングをベイトタックルで楽しむアングラーも増えましたし、最近ではベイトフィネスアジングを始めたい、というという問い合わせが私のところへよく質問がきます。
まだまだタックルの進化によって、ベイトタックルで楽しめる世界は広がると思いますし、今は1割程度のベイトタックル使用比率も、ひょっとして3割くらい、アジングやメバリングをベイトタックルで楽しむようになっていくかもしれません。
よりベイトフィネスアジングを楽しむために、よりアジングを快適にするために、アブガルシアから今年、アジング専用のベイトフィネスロッドが発売されたのはご存知でしょうか。
アジング専用のベイトフィネスロッド登場
国産100%のカーボンプリプレグを使用したTAF製法によって生まれ変わった新しいソルティーステージ・プロトタイプに、ベイトフィネスモデル「ソルティーステージ プロトタイプ ベイトフィネス」が登場しました。
なかでも、「XAJC-552ULT-BF」と「XAJC-632ULS-BF」の2機種は、まさにアジング専用のベイトフィネス機種。より軽いものが投げやすくするために、テーパーはややスロー気味にし、より繊細になっているのが特長です。
製品名 | タイプ | 継数 | 全長(ft/cm) | 仕舞(cm) | 標準自重(g) | 先径(mm) | ルアー(g) | フロロカーボンライン(lb) | PE Line(号) | リーダー(lb) | パワー | テーパー/アクション | ティップ | 使用材料 | 製法 | 税別価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
XKRC-73MLS-BF | BC | 2 | 7’3″/221 | 113 | 80 | 1.05 | 1.5~20 | 5~12 | 0.6~1.5 | MAX16lb | ML | ファースト | ソリッド | カーボン100% | TAF | ¥29,500 |
XKRC-79LT-BF | BC | 2 | 7’9″/236.2 | 121 | 77 | 1.23 | 1.2~15 | 4~10 | 0.5~1.2 | MAX14lb | L | レギュラーファースト | チューブラー | カーボン100% | TAF | ¥29,500 |
XAJC-552ULT-BF | BC | 2 | 5’5″/165.1 | 85 | 64 | 1.20 | 0.8~8 | 3~8 | 0.4~0.8 | MAX8lb | UL | スロー | チューブラー | カーボン100% | TAF | ¥27,000 |
XAJC-632ULS-BF | BC | 2 | 6’3″/190.5 | 98 | 65 | 1.00 | 0.8~8 | 3~8 | 0.4~0.8 | MAX8lb | UL | スロー | ソリッド | カーボン100% | TAF | ¥28,000 |
XMBC-742ULT-BF | BC | 2 | 7’4″/223.5 | 114 | 72 | 1.31 | 0.8~10 | 3~8 | 0.4~0.8 | MAX8lb | UL | スロー | チューブラー | カーボン100% | TAF | ¥29,000 |
XLRC-69LT-BF | BC | 2 | 6’9″/205.7 | 106 | 73 | 1.31 | 1.2~15 | 4~10 | 0.5~1.2 | MAX16lb | L | レギュラーファースト | チューブラー | カーボン100% | TAF | ¥28,500 |
XLRC-77MLT-BF | BC | 2 | 7’7″/231.1 | 118 | 103 | 1.38 | 3~24 | 6~14 | 0.8~1.5 | MAX20lb | ML | ファースト | チューブラー | カーボン100% | TAF | ¥30,000 |
XCTC-832LT-BF | BC | 2 | 8’3″/251.5 | 129 | 86 | 1.33 | 1.2~15 | 4~10 | 0.5~1.2 | MAX14lb | L | レギュラー | チューブラー | カーボン100% | TAF | ¥32,000 |
XCTC-862MLT-BF | BC | 2 | 8’6″/259.1 | 121 | 97 | 1.20 | 2~20 | 5~12 | 0.6~1.2 | MAX16lb | ML | レギュラーファースト | チューブラー | カーボン100% | TAF | ¥33,000 |
アブガルシア公式「ソルティーステージ プロトタイプ ベイトフィネス」の詳細ページはコチラ
より軽量化され、高感度に。さらにアジング、メバリング、ライトロックなど、ジャンル毎に特化させたベイトフィネスロッドとなっているのが特長です。ガイドはステンレスフレームのSiC-Sの薄型最新リングを搭載した富士工業さんのガイドになります。
ベイト・スピニングのメリット・デメリット
ベイトタックルをソルトで使う上で、そのメリットとデメリットをしっかり把握しておくことは重要。スピニングタックルと比べ、良い悪いではなく、お互いの長所・短所を理解した上で使い分けることが最も重要だと考えます。
そこで、ベイトタックルとスピニングタックルのそれぞれのメリット・デメリットを箇条書きで表してみたいと思います。
・太いラインが使える
・太いラインを使っても飛距離が落ちない
・感度が高い
・手返しが良くなる
・クラッチを切るだけでルアーをフリーフォールさせられる
・キャストアキュラシーが高い
・巻き上げトルクが高い
・キャストが楽しい
・バックラッシュが発生(高性能なリールだと激減出来ます)
・ベイトフィネス専用の軽量化されたリールでないと、軽いルアーのキャストが難しい
・1g以下の軽量ルアーは、飛距離が落ちる
・ベイトフィネス専用の軽量化されたリールが必要
・キャストや操作に慣れが必要
・1g以下の軽いルアーにおいて飛距離を出せる
・より細いラインが使える
・ベイトリールと比べてドラグ性能が高い
・誰でも扱いやすい
・フリーフォールがスムーズ
・太いラインを使用すると飛距離が落ちる
・力の伝導率が悪い(リールの構造上、巻き上げトルクが落ちる)
・時々バックラッシュすることも(フェザーリングが必要)
・糸フケが出やすい(メリットになることも)
このように各タックルのメリット・デメリットを比べると、お互いの正反対であることが多く、逆にベイトとスピニングの両方を使い分けることで、お互いの良いところだけ利用することができることも理解して頂けるかと思います。
ベイトタックルは分かり易く車で例えるとMT(マニュアル)車。サミングやブレーキ調整、アクロバティックキャスト、練習すればするほど上達していく楽しさがあり、やはり自分で操作している感覚は高いと言えます。
一方スピニングタックルは、AT(オートマ)車で、誰でも簡単に扱える感覚と言えるでしょう。特にソルトのライトゲームにおいて、正直スピニングタックルだけで十分こと足ります。
ですから初めての方はスピニングタックルから用意するのは理にかなっていますし、おすすめのタックルがスピニングと言えます。
しかし釣りは趣味。特にルアー釣りはゲーム性も求める要素も高いので、ベイトタックルとスピニングタックルの両方を使い分けることで、間違いなくゲーム性や釣りの幅は大きく広がります。
まずはスピニングタックルから初めて、徐々にベイトタックルも使い分けるようになる。これが理想ですね!
ベイトフィネスで楽しむアジング
今月上旬、大型のアジ「メガアジ」「ギガアジ」を求めて久しぶりに山口県に遠征。最大で57cmという化け物サイズのアジの実績のある港へ。
8gの「ふわゆら」ジグヘッドに「ガルプ!ソルトウォーター ベビーサーディン 2in」をセットし、朝一から好調にアジがヒット。
製品名 | ウエイト | フックサイズ | 入数 | 税別価格 |
ふわゆら | 0.4g / 0.6g / 0.8g / 1.0g / 1.25g / 1.5g / 1.8g / 2.0g | #6 | 5 | ¥400 |
バークレイ公式「ふわゆら」の詳細ページはコチラ
製品 | サイズ | カラー | 入数 | 税別価格 |
ガルプ!ソルトウォーター ベビーサーディン 1.5in | 1.5in | 15 | 18 | ¥720 |
ガルプ!ソルトウォーター ベビーサーディン 2in | 2in | 16 | 18 | ¥800 |
バークレイ公式「ガルプ!ソルトウォーター ベビーサーディン1.5in /2in」の詳細ページ
ベイトフィネスアジングで、バッカンバケツがすぐに一杯になるほどの釣れっぷり! しかしアベレージ20cmちょっとと、狙いのサイズは釣れず。しかしコンスタントにヒットするので、爆釣アジングを満喫できました。
ベイトフィネスアジングにおいて、アジ狙いでも様々な魚種がヒットしてくるのも魅力。この山口遠征では、アジ以外にもクロムツ、キジハタ、サバ、カサゴと、ベイトフィネス五目を達成。
やはりアジ以外の魚も嬉しいゲスト。ベイトフィネスは1本で何でも狙える魅力と、色々なルアーが使える魅力。そして不意の大物も獲れる確率がグッと上がるメリットは、やはり魅力です。
さぁ真冬の寒さになってきましたが、防寒対策をしっかりして、熱いルアーゲームで出掛けましょう! ちなみに今、千葉で原稿書いているのですが、冬の爆風で釣りにならず…残念!
トモ清水でした!
See you next time!
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