皆さんこんにちは。家邊克己です。
以前からテストを続けているロッド、「Advancement HSR-70」の開発がいよいよ最終段階に入りました。今回はこの場で、改めてどのような経緯で開発されたロッドなのか? そして、どういった特長を秘めているのかについて紹介します。
家邊克己 Yabe Katsumi プロフィール
10gと1gが快適に扱えるロッド「Advancement HSR-70」
実は随分前から7ft台のロッド開発を頼まれていましたが、ジグヘッド単体のアジングが基本となるプランクトンパターンの現状では、7ftというレングスの必要性をあまり感じていなかったため、手をつけずに置いてありました。
そんな中、数年前から「Sキャリー(ヘビーウエイトモデル)」(10g)といった、ヘビーウエイトモデルが欲しいという要望もあり、それならそういった重量級のリグにも対応するロッドを作ろうという経緯で、開発を進めことになりました。
品名 | ウエイト | 入数 | 税込価格 |
Sキャリー(ヘビーウエイトモデル) | 5g / 8g / 10g | 1個 | 616円(税込) |
サーティフォー公式「Sキャリー(ヘビーウエイトモデル)」詳細ページはこちら
当初は様々な問題があって開発が中々進行しませんでしたが、何とか新たな工場も見つかり、販売できるようになりました…。が、そこへさらに無茶な質問が入ってきました。その質問というのが「Sキャリー(ヘビーウエイトモデル)」(10g)をフルキャストすることができ、20~30mのボトムでもリフトできるパワーと、繊細な1gのジグヘッドも操作できる性能を兼ね備えたロッドが欲しいという要望。そんな注文は無理だろうと思ってはいましたが、考えているうちに、元来のヘソ曲がり性格に火が付いてしまい、それならちょっと作ってみるかと重い腰を上げました。
10gと1gの操作性を同じにするという課題
問題は10gと1gの操作性をどう同じにするかという点。
ロッドのパワーとアクションのバランスがどうしても難しく、まず最初にアクションを決める必要があるのですが、ファストアクションは全く考えておらず、ミディアムにするかスローにするかで検討していました。軽い物を投げるにはスローアクションの方が全体のしなりを使えるため、パワーがない人が投げても飛距離が出ます。
しかし、重い物を投げる場合、あまりにスローアクションではロッドのしなりをうまく使えないと投げにくくなり、ファストテーパーだと投げ手のパワーが必要になります。女性アングラーも増えている昨今、投げ手のパワーに頼るロッドは難しいと判断しました。そこで、ロッドの強さを先に決定し、同じ強さでアクションの位置を少しずつ変えたサンプルを作っていきました。それを繰り返していく中で10gと1gを使ってテストをしたトコロ、簡単に言うと位置が微妙なミディアムファストとミディアムのツータイプに絞られました。
この2タイプはどちらも使いやすく感度も良好、どちらを選択しても問題なさそうでした。さらにテストを繰り返すため、まず最初に1gのジグヘッドを中心に熊本や新潟、愛媛でメバルやアジを釣り、メバルを根回りから強引に剥がすことを徹底的に繰り返しました。
何回かの修正で、そこはクリアすることができ。次に宮崎でロックや青物を釣り、充分にバットのパワーがあることも証明しました。当然「Sキャリー(ヘビーウエイトモデル)」(10g)を遠投しても、綺麗なベンディングカーブによって飛距離もバツグンでした。2タイプのアクション両方軽く投げても、50m〜60mぐらい飛び、どちらも非常に良いロッドに仕上がりました。
そこで、今度はシャローが多く「Sキャリー(ヘビーウエイトモデル)」(10g)を良く使うであろう、千葉県の外房に持ち込み、インスラクターのヨネ(インスタ)に使用感を聞き、最終的にミディアムファストのアクションを選択しました。よって、「Advancement HSR-70」は、パワーと繊細さを併せ持った理想の遠投用ロッドになりました。
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「Sキャリー」を使ったアジングはモチロン、根回りのメバルを狙われるパワータックルをお探しのお客様にも、ピッタリなロッドに仕上がっていると思いますので、ぜひ発売開始されたらお使いになっていただいて、アジングとメバリングの両方の釣りを楽しんでみてください。発売は2022年秋〜冬予定。後少しお待ちください。
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