何かと出番が多いスピニングリール。しかし釣りのジャンルは様々で、求められる性能が異なるのは周知の通り。
その釣りごとにタックルを揃えるのは理想ですが、資金も考えると現実的には難しいと思います。 だから、高性能で万能に使えるスピニングリールのニーズは高い。加えてコスト面でが控え目なら、なおヨシ!
そこで今回紹介するのは、一台でいろいろな釣りに使える万能リール、テイルウォークの「SPEAKY(スピーキー)」。
巻き出しの軽さや剛性感、そして全4機種、2万円台前半という価格帯などなど、その「推せる理由」を詳しく紹介していきます。
テイルウォーク公式「スピーキー」詳細ページはこちら
巻き出しがとにかく軽い!
出典:YouTubeチャンネル「tailwalk テイルウォーク」詳細ページ
スピーキーの注目ポイントの一つ、軽やかな巻き出し。
スピーキーのネームの由来は「スムーズ&ピーキー」に由来していることもあり、巻きがとにかく軽い。以前、記者も「スピーキー」に触れる機会があったのですが、スルスルとしたシルキーな巻き取りに衝撃を受けました。
その滑らかさのカギとなるのが、3Dアルミマシンカットギア。
3Dアルミマシンカットはギア表面を丹念に削り取る製法で、ギアの噛み合わせの精度が非常に高く、滑らかな巻き感を実現。また、マテリアルも超超ジュラルミン素材を採用することで、軽量かつ強靭さを持ち合わせています。
テイルウォークのフィールドスタッフであり、横浜のガイドサービス「アイランドクルーズ」のキャプテンを務める須江一樹さんも、その滑らかさや巻き感度に太鼓判を押すほど。
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特にバイブレーションを使用したときの振動具合の違いが判るのだという。ボートシーバスでは、バイブレーションを使用した際、その日のシーバスが反応する振動に合わせていくのが重要。擬音で表すとバリバリが釣れるのか、プルプルが釣れるのか、そうした繊細な違いを感じ取ることができるとのこと。
バイブレーションやタイラバなどの巻きの釣りはもちろん、より繊細な巻き感度が求められるトラウトやアジング、メバリング、エギングなどにも活躍する性能となります。
ローターバランスにもこだわり、リトリーブ時のブレを抑制し、スムーズな巻き心地を実現。巻き中心の釣りや、ディープエリアにおける抵抗の掛かる釣りにおいても、均一性のあるラインの巻き上げが可能。
シーバスや青物にも対応した剛性
スピーキーのテストは、日本海でも行われ、10kg近いブリやシーバス、マダイ、根魚、イカなどを対象に行われてきました。
石川県を拠点とするループガイドサービスの現役キャプテン、松中奏詩(まつなか そうし)さんも開発に携わった一人。本来であれば、その番手では釣らないであろう大型の魚種もテスト対象に加えて、徹底的に行われたとのこと。
ボディ&ローター等の主要部品にエンジニアリングプラスチック(ポリアミド)T.S.C.Bを採用することで、耐久性と剛性を強化。剛性を高めることでハンドルのブレを軽減し、薄肉&肉抜きにより軽量化も図られています。
松中さん曰く、から回しした時の滑らかさはもちろんですが、負荷がかかった状態でも滑らかに巻けることにもこだわったそうで。負荷がかかった状態でも、ボディのたわみやガタつきを抑え、内部ギアの噛み合わせをキープ。
ボディのガタつきはそのまま内部ギアの破損や劣化につながるため、剛性力がそのままリールの寿命にも関係してきます。
T.S.C.Bは強化カーボン成分を配合してあるため、衝撃にも強く、塩害・腐食にも耐性があるため、より耐久性に優れています。
スムーズなドラグ設計
スムーズなのは巻き感だけではありません。ドラグも出方が非常にスムーズ。
「スピーキー」ではキープレンジドラグシステムが採用され、機種ごとに想定される“一番使用したいドラグレンジ”、使われるであろう釣りジャンルに適したドラグの効き具合がオートマチックに出せるというもの。
例えば、バスやトラウト、アジング、メバリング、エギングに多用される2000&2500の番手であれば、ラインの滑り出しを優先にした設計になります。実際の使用で言えば、約700gを基準として180度緩めると約200gダウンし、180度締めると約250gアップします。
比較的ドラグを緩くすることが多い釣りにおいて、ファイト中のやり取りの中で素早くドラグを締めて対応できるセッティングとなります。
対して、3000&3500番には耐久性を優先。予期せぬ大物との遭遇でも柔軟に対応できるよう、調整幅が広く保たれています。具体例を挙げると、約700gを基準として180度緩めると約300gダウンし、180度締めると約350gアップといった設定になっています。
実際、東京湾でのボートゲームでもテストを行っているとのことで、サワラなどの初速の早い魚やバラシの多いことでも知られるシーバスに対しても、しっかりネバリのきくドラグに仕上がっているとのこと。
魚にテンションかけ続けつつ、出されるときはスムーズにラインを出すなど、身切れやバラシを軽減しながら引き寄せられる性能となります。
そのほかにも機能が凝縮!
スピーキーではハンドルの長さやノブ形状が各番手ごとで異なります。
2000番は50mmにEVAフラットノブ、2500番は55mmにラバーTノブ、3000番は60mmにラバーTノブ、3500番は60mmにEVAラウンドノブが採用。
各機種の対象魚や使用する釣りをイメージし、最適なハンドル長さとノブ形状を選択。ハンドルはダイレクトに締め付けるスクリュータイプにすることで、ガタつきを抑えてあります。
ベールはラインの引っかかりが無い一体型のステンレス製ベールアームを採用。
キャスト後はベールアームがしっかり戻ることで、ラインのヨレやたるみを排除。ライントラブルを防ぐ役割も備わっています。
スプールには深溝タイプを採用し、太ライン~極細ラインを大量用で巻き取るキャパシティーを持たせてあります。
また、2000・2500シリーズには浅溝スプールが別売りで用意されています。
スペック
Gear Ratio | Weight (g) | DRAG MAX (kg) | Line Capacity | Bearings | Line Retrieve (cm) | 本体価格
(税抜) |
---|---|---|---|---|---|---|
5.2:1 | 210 | 7 | NYRON 8lb-150m 12lb-100m 16lb-70m
PE(号) 0.6-400m 0.8-330m 1-260m 1.2-210m 1.5-170m 2-130m |
6+1 | 68cm/1回転 | 20,000円 |
Gear Ratio | Weight (g) | DRAG MAX (kg) | Line Capacity | Bearings | Line Retrieve (cm) | 本体価格(税抜) |
---|---|---|---|---|---|---|
5.2:1 | 220 | 7 | NYRON 8lb-220m 12lb-150m 16lb-110m
PE(号) 0.8-450m 1-360m 1.2-300m 1.5-240m 2-180m |
6+1 | 73cm/1回転 | 21,000円 |
Gear Ratio | Weight (g) | DRAG MAX (kg) | Line Capacity | Bearings | Line Retrieve (cm) | 本体価格
(税抜) |
---|---|---|---|---|---|---|
5.2:1 | 255 | 9 | NYRON 12lb-200m 16lb-150m 20lb-120m
PE(号) 0.8-600m 1-480m 1.2-400m 1.5-300m 2-240m 3-160m |
6+1 | 78cm/1回転 | 22,000円 |
Gear Ratio | Weight (g) | DRAG MAX (kg) | Line Capacity | Bearings | Line Retrieve (cm) | 本体価格
(税抜) |
---|---|---|---|---|---|---|
5.2:1 | 270 | 9 | NYRON 16lb-190m 20lb-150m 22lb-125m
PE(号) 1-560m 1.2-480m 1.5-380m 2-280m 3-190m 4-140m |
6+1 | 82cm/1回転 | 23,000円 |
このように、「スピーキー」は巻き感度・ドラグ設定など、機能性に優れた汎用型スピニングリールです。特に剛性はリールの寿命にも直結する重要な部分。耐久性にも優れているので、長く使用することができます。
これだけの機能が備わっていて、価格も2万円前半と手ごろと非常に魅力的で、ビギナーの方はもちろん複数台タックルを所持するベテランの方にもオススメです。
一台あれば、さまざまな釣りに活躍するので、持っていて損なしのリールです!
出典:YouTubeチャンネル「tailwalk テイルウォーク」