今江克隆のルアーニュースクラブR「注目テク・バマホバと開幕戦直前の近況レポート」の巻 第1094回
さて、本来なら今週はTOP50遠賀川戦1週間前のため休載の週だ。
ところが、本日はJB九州開幕戦が遠賀川で開催されており、さらに会場スロープで消防演習が急遽、行われることになり、26日から28日 (土日月)の3日間が強制オフリミットに……。
なので、簡単に近況報告です。
開幕直前!遠賀川の状況は……
このいきなりの変則オフリミットのため、残す練習は試合直前の水曜、木曜の2日間となった。
本来ならコロナ特別ルールのフリー練習では直前1日がオフリミットとなるが、今回は前日まで練習が可能。
JB/NBC三週連続試合も重なり、今回は強烈なプレッシャーが開幕戦初日まで途切れることがない。
コロナ特別ルールでは前日1日のオフリミットのおかげでかなりプレッシャーのリセットが効いていたのは経験的にもあきらか。
ただでさえ、1日2匹のバスに触れることすら至難の業と思えるこれまでの練習経過を鑑みると、過去最高レベルに厳しい開幕戦となることは間違いない状況となりそうである。
現在のところ、苦しいながらも三手目までは状況に応じて何とか反応を得られる釣り方は見つけているが、その三手の一手でも本番まで生き残ることを切に祈りながら、ラスト2日間全力で四手目を見つけだしたいと思う。
「ハドエラ」での釣果報告が飛び抜けて多い!?
さて、一方で各地では、春らしい釣り方で春らしいバスが釣れはじめている。
とくに「ハドルスイマーエラストマー(通称:ハドエラ)」でのビッグママ釣果報告が、今春は飛び抜けて多い気がする。
「ハドルスイマー」系のワームによるホバスト、ミドスト、ボトストは、特にクリアウォーターやワカサギレイクでは早春の最強絶対定番になっているが、そこにサスペンドに近い浮力調整ができるエラストマー系ワームの登場は、大きな革命を起こしつつある。
通常のワーム素材に比べ圧倒的に強度が強く、浮力もプラグ並だが、扱いや保管がワームに比べ難しく、慣れないゴムゴムしい素材感に抵抗を感じるアングラーもまだ多いが、このワームには、絶対に真似できない高浮力と耐久性をうまく活かして新たな釣り方の次元を開眼しはじめている玄人アングラーが、今春はかなり増えているように思う。
たとえば、昨年話題になったアラバマリグのミドストこと「バマスト」。
昨夏に青野ダムでの取材で初公開し、秋にはイマカツ・プロスタッフの新谷君が霞ケ浦での陸王モバイル決勝にハドルスイマーのバマストで圧勝したことでも話題になった。
「バマホバ」がヤバげ……
現在、霞水系では「ハドルスイマー」を全衛星(アラバマ系リグの外側に付けるジグヘッドに装着)にリグった「ハドルスイマー」の「バマスト」が爆発的釣果を生みだしているが、そのさらに先をいくアラバマのホバストこと、「バマホバ」がヤバそうな気配をプンプンさせている。
この発想は、JBの試合では使えないので気が付かなかったが、霞水系のロコアングラーがインスタ動画で紹介しているのを見つけて衝撃を受けた。
高い浮力をもつ「ハドルスイマーエラストマー4インチ」を全衛星に使うことで、超スローシンキング(ヘタをしたら浮く?)にリグったアラバマリグで表層直下をシェイクしながら泳がせる方法だ。
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動画を見る限り、沈まないアラバマの破壊力は、今後どのように応用され破壊力を見せるのかとても興味がある。
これが「エラストマー」という素材にしかできない、新たな釣り方への扉の開き方の、とても良い例だと思ったので紹介させてもらった。
ルアーフィッシングの未来を変える!?
バスフィッシングとは、いつも同じ場所で、同じ釣り方で、同じルアーで釣るだけでは、つまるところそれはエサ釣りと何も変わらない。
自分だけの創意工夫と、バカげたような発想こそが、ルアーフィッシングの未来を変えていくものだと自分は信じている。
アメリカンルアーには99%、アホみたいでバカげた奇抜な発想の中から、1%の世界的、歴史的ルアーがこれまで幾度も誕生しているのだ。
100回ボウズになっても、101回目に誰も知らない何かを見つけたら、当分は天上天下唯我独尊になれるのも「ルアー」ならではの魅力なのである。
ということで、自分も家族に家で見られるのすら恥ずかしい、バカげた変態的ルアーのテストに遠賀川練習の合間に真剣にチャレンジしています。
通称:長井の息子君「GOD BOY 3.5インチ」。
なんで長井(IMAKATSUのルアーデザイナー)の息子かっていうと、自分のデザイン能力では「左右非対称」、「アシンメトリー」、「ねじれ」のある特殊なワームデザインを形状化できなかったから。
プラグのデザインに長けたゴッドハンド長井のデザイン能力で自分のイメージを3D画面でカタチにしてみたモノだ。
実はワームのデザインを長井が手掛けるのは、これが初めて。
イメージは「置いているだけで動いているような、どこから見ても生き物に見えるアシンメトリーイモ」。
決して長井の○○を間近に見ながらデザインしたわけではありませんので。