水温が低く釣りヅラい厳寒期のマストテクニックであるメタルバイブレーションを使ったリアクションメソッド。強い水押しとタイトなピッチ、さらにクイックなフォールで反射的に口を使わせる冬の王道テクニックである。ただ、一般的なメタルバイブが持つ強波動だけでは釣れない個体がいることは、以前、フィネスリアクションメソッドの際にご紹介した通りで、「リアクションバイト=強波動」という方程式は、100点満点の答えではなくなってきている。特にモンスタークラスやハイプレフィールドの個体であれば、その傾向は強くなるだろう。
この傾向は野池に限った話ではなく、デカバスの聖地で知られる奈良県のリザーバー・池原ダムでも同様で、中でも60cmを超えるサイズともなると、「強波動=ルアー」として認識し、簡単に見切ってしまう。クリアウォーターである点も、これに拍車をかけているのだろう。
そんな低水温期のリザーバーで釣果をあげているメタルバイブが存在する。それが、イマカツのフラッピンソニックだ。
フラップテイルと呼ばれる独特なギミックを搭載したコチラのメタルバイブが何故、クレバーなデカバスに効くのか。その答えがフラッピンソニックの使い方にあった。
フラッピンソニックの「ショートリフト&弱波動フォール」
対デカバス用のアクションとして、まず、ボトムから数十センチほどのショートリフトでルアーを持ち上げる。この時、周囲のバスが違和感に気づく程度の波動と移動距離がネックとなるため、激しく長いリフトはNG。フォールの際は、張らず緩めず程度のラインテンションでルアーを落とし込むわけだが、その時、キモとなるのがフラップテイルの波動だ。ボディがストンと落ちる際に生みだされるフラップテイルの波動が捕食スイッチを入れるタイミングとなる。
もっとも近いイメージとしては、ボトムでラバージグを操作する際のロッドワームといえばよいだろうか。厳密にはロッドで操作するというよりもラインスラックを活かしながら、ラインを張る・緩める繰り返す要領だ。
このテクニックを教えてくれたのは、池原ダムで20年に渡り記録級サイズを追い続けているY企画のアドバイザー・安村義樹氏。2018年1月には60.5cm・3500gのビッグサイズをキャッチしており、フラッピンソニックの実力は証明済み。
メタルバイブではデカい魚が釣れない…という方には、ぜひ一度試していただきたいメソッドである。
なお、2月23日(金)発売の週刊ルアーニュース紙面では、狩人系アングラー・安村氏による早春池原ダム・デカバス攻略法を特集しているので、こちらも要チェック。