皆さんこんにちは! 三浦一真です。
遂に「春」がやってきました。皆さんは春バスをキャッチされましたか? 三寒四温と言われる通り、気温も水温も上がったり下がったり、まだまだ安定しない状況が続きますが、1発釣れるとデカイというトコロが春の醍醐味だと思っております。
さて、つい先日、和歌山県の紀の川にて、春の陸っぱりロケを行ってきました。季節は2月下旬という冬の釣りにも近いような状況ではありましたが、春を意識したルアーチョイスやアプローチ、そして釣れた魚もフィーディングを意識している春らしい個体でした。今回は、そんなロケ時の模様をコチラでお伝えしつつ「早春の陸っぱりゲーム」について、色々解説させていただきたいと思います。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
試運転状態のバスに対してはパワーのあるルアーをスローに
今回、ロケを行うにあたって実釣前から自分自身が設定していたテーマは、「季節を先取ったフィールドのマックスサイズに狙いを定めること」。このテーマを元にロケ当日、朝イチに向かったのは上流域に位置する逆ワンドでした。
外気温マイナス1℃で水温7℃台の中、まずはラインスルーシステムでトリプルフック仕様に設定した「パワーウィグラー5.5in」から釣りをスタートします。
サイズ | カラー | 入数 | メーカー希望本体価格 |
5.5in | 6色 | 2個入 | 1200円 |
バークレイ公式「パワーウィグラー5.5in」詳細ページはこちら
amazon販売ページ(パワーウィグラー5.5in)
三寒四温や早春と言われるタイミングのバスは、低水温期に新陳代謝を抑えているため、まだ動体視力が鈍く、いわゆる「試運転状態でスピード感の早い小型ルアー」に反応しきれません。
そのようなタイミングではスイムベイトや大きめのシャッドテール系ワームの「視覚的ボリューム、強い水押し、デッドスローに近いスピード」が非常に効果的なシチュエーションが多く存在します。スイムベイトをキャストするコースのキモとしては、ショアラインの地形変化やストラクチャーなどに沿わせて「追い込んだと思わせる」トレースコースを意識することです。
次なるアプローチは定番ワームのテールカットチューン
しかし、この日はスイムベイトに反応は得られなかったので、次なるアプローチとして選択したのは「ランチワーム 6in」のテールカットチューンを施したノーシンカーリグ。
サイズ | カラー | 入数 | メーカー希望本体価格 |
6in | 10色 | 10個入 | 980円 |
バークレイ公式「ランチワーム 6in」詳細ページはこちら
カーリーテールの部分をカットすることで、3inクラスのファット系ストレートワームへと形状を変えることができ、なおかつボディ前半部は深めのリブ、後半部は真円に近い形状のため、フォール時に水平姿勢を保ちつつ、僅かに振動しながらフォールしてくれるスティックベイトに変化してくれます。
沖のレイダウンや対岸のオーバーハング、フローティング系カバーなどのベイトが身を寄せるような強い場所に、ボリューム、スピードほぼゼロの弱いアプローチで狙っていきますが、これも無反応でした。実は、このアプローチにて今冬はカナリのバスをキャッチしていたので、絶大なコンフィデンスがあったのですが、ロケ当日の朝はカバー付近にベイトの気配が全く感じられず有効ではありませんでした。
越冬場所近くの水温上昇が早いエリアへ移動
午後になって気温が上昇しはじめたタイミングで、下流域にある本流部に近い逆ワンドへ移動することに。
こちらへ移動してきた理由は大きく3つ。まず1つ目は「越冬場所となる水深の深い場所が近くにある」こと。2つ目は「先ほどのポイントと比較して、水に色が付いている(水温の上昇が早い)」こと、3つ目は「縦ストの役割を持つ垂直護岸がある(バスがその場でレンジを変えつつ留まることができる)」こと。ここでは護岸沿いやアシの際をスピナーベイト「DEX SPTG」(3/8oz)でスピーディーにサーチしつつ、立木や沖に点在するブッシュには「パワースウェイ」のノーシンカーリグで、丁寧にアプローチしつつ大きくワンド全体を見て周ります。
ウエイト(oz) | カラー | 入数 | メーカー希望本体価格 |
3/8oz、1/2oz、1/4oz、3/4oz | 6色 | 1個入 | 1/4oz、3/8oz(¥1,050)
1/2oz、3/4oz、(¥1,100) |
バークレイ公式「DEX SPTG」詳細ページはこちら
amazon販売ページ(DEX スピナーベイト)
ベイトもバスの気配もなく、夕方は朝イチにエントリーしたポイントへ
しかし、バスはおろかベイトフィッシュや他魚種の気配もなく夕方に望みを繋ぎます。
そして迎えた夕方のタイミングで午前中にエントリーした、上流域の逆ワンドに再度アタックします。午前中とは打って変わり、沖のレイダウンやショアラインの水深の変化があるあたりではベイトフィッシュらしき波紋があり、シャローエリアを回遊するバスらしき姿も確認できました。
ベイトポジションが水面付近であることに加え、おそらく当日の最高水温に達したタイミングということもあって、バスは浮いていると予想できたので「表層付近を適度な弱さでスピードをコントロールしてトレース」できる「パルステール 4.2in」に、軽めのウェイトフック+ブレードチューンを施したリグを選択しました。
サイズ | カラー | 入数 | メーカー希望本体価格 |
4.2in | 106 | 6個入 | 980円 |
バークレイ公式「パルステール 4.2in」詳細ページはこちら
4inクラスのやや扁平ボディ形状のシャッドテール系ワームですが、大きく水を掻き回すようなアクションではなく、レスポンスよく小振りでタイトなテールアクションが特長です。
ルアーをやや沖にキャストしてルアーが目視できるレンジをスローに足元のシャローまでトレースしてくると、突如水面が隆起して引き波を立ててチェイスがありそのまま水面直下で激しいバイト! 待望のファーストフィッシュはスーパーコンディションの48cmのバスでした。
さらに続けて今度はレイダウンの沖へとキャストして同じくスローにトレースすると、冠水したレイダウンの枝を乗り越えたところで真下から突き上げるようなバイト。1匹目の重量感をさらに上回るウエイトを感じながら、ファイトの後キャッチしたのは54cmの推定2500kgオーバークラスのモンスターでした。
その後は新作ビッグベイト「BEAST」にルアーローテーションしながらさらなる反応を求めましたが、日の入りとなりこの日の釣行を終えました。
まとめ
1日を通して釣りをしながら常に意識していたことはやはり「スピード感とルアーのボリューム(インパクト)」。季節が進行して水温が上昇し(目安として12℃ほど)、春本番となればもっと色々なレンジ、エリア、ルアーで反応が得られるようになりますが、水温が一桁台の早春と言われるタイミングでは、スピードとボリュームに対して本当にシビアです。
ルアー選択のオススメとして、例えばスピナーベイトを自分の中で「スピードが50、ボリュームが50」のルアーだと設定します。それよりも、スピードが必要だと感じればより早く動くものとして、クランクベイトやチャターベイトをスピード70〜100に設定する、逆にスローダウンが必要だと感じれば、スイムベイトやジグヘッドワッキーをスピード10〜30に設定する。
ボリュームに対しても同じようにボリュームアップが必要であれば、スイムベイトやビッグベイトをボリューム70〜100、ボリュームダウンが必要であればスイムジグやジャークベイトなどをボリューム10〜30に設定する。ルアーはあくまでも一例であって、アングラーである皆さん自身の設定値、ルアーチョイスで大丈夫です。
こうして自分の中に基準を作ることでルアー選びがシンプルになり、水の色の変化や濁りの強弱、ショートバイト対策など、春特有の目まぐるしく変化するフィールド状況に対応することができます。待ちに待ったシーズンを通して記録級のデカバスが釣れる可能性が最も高いシーズンの到来です! 最高の準備をしてフィールドに出かけましょう!