今江克隆のルアーニュースクラブR「使ってみた!ウワサのアンダースピンTU-01を実釣インプレ」の巻 第1091回
夢…理想…現実は??
さて先週は、今週の取材ロケのシュミレーションを書いてみたが、結果的には、初日一日中降り続いた冷たい雨と水温MAX6度という予想以上の低さで、期待していた夢と理想は初日時点で完全に打ち砕かれてしまった。
状況的には、暖かい日が続いた大潮前の雨とあって期待に胸躍っていたが、やはりまだ冬を引きずるこの時期の雨は、やっと温まり始めた表層水温をイッキに2度近く下げてしまうネガティブ要素の方が断然勝っていたようだ。
ようやくシャローに差し始めていた見えバスも、早々に気配を消してしまう「差し戻し」状態になってしまい、予想以上の大苦戦……。
だが、幸いバックアップに準備していた釣り方が抜群の威力を発揮し、結果的には早春特有の素晴らしい体躯のメスバスを複数引き仕留めることで、取材は成功させることができた。
その早春最強の釣り方については、ルアマガ本誌で紹介するとして、今週は取材合間に実戦で試してきたアンダースピン「TU-01」の実釣インプレをお届けしよう。
アンダースピン「TU-01」をフィールドで使ってみた!
さて、先々週は机上インプレした「TU-01」だが、いざ初実戦で使ってみた正直な感想は「期待以上に即戦力」だろう。
今回のフィールドはかなりの減水で、立木やカバーもほとんどなく、いわゆる「吊るし」が有効な場面は少なかったが、それでも岸際の水中レイダウンの陰に浮いていたバスを「水中吊るし」のサイトで仕留めることに成功した。
まずピッチングでのキャストフィールは、室内で練習していた甲斐もあって想像以上に軽快かつイージーで、その手返しの速さは明らかにベイトフィネスのそれを上回る実戦機動力を実感した。
何よりピックアップしたルアーをいちいち指で持つ必要がなく、1:5.8のハイギアと相まって、ほぼフィリッピングをしている感覚と手返しの速さに近いといってもよいかもしれない。
また、ベイトフィネスよりはるかに軽いルアーをノントラブルで扱えるうえ、スピニングリールでは特に難しいピッチングによるスキッピングも極めて容易である。
巻き感は?剛性は?
次に巻き感に関しては、やはり現代の最高級スピニングと比較するとお世辞にもよいとはいえない。
ハンドルを巻いている時のゴロゴロ感は、気になる人には相当な違和感を最初は感じてしまうかもしれない。
スイミング系のワームやシャッドなど、スムーズに一定速度で巻き続ける釣り方には厳しいものがあるかもしれない。
ただ、今までのクローズドフェイスリールで感じた操作時のガタツキや「オモチャ感」は全くといっていいほど感じることはなく、クラッチの切れと戻り、ドラグ性能など、かなり堅牢な作りで十分トーナメントに投入レベルに達しているといってもいいだろう。
ただ、ハンドルの固定方法がネジ式のため、使用中緩んでハンドルが逆を向いてしまい、最初はハンドルが曲がったのかと思ってしまうことがあった。
エレキ艇ではさほど問題にはならないが、振動の激しいバスボートではこの点はかなり不安に感じたので、各ネジ部分は釣行毎に増し締め必須。
特にハンドルは最初から完全に固定させてしまうほうがよいかもしれない。
ハンドルノブは、やはり交換マストで、ABUの2ベアリングノブをチューニングして変えていたのは大正解の快適さだった。
特にラインに角度がつくクローズドフェイスのカップの方は巻き抵抗が結構あるので、ABUの大きめのEVAノブにすることで巻き重り感も軽減できた。
気になるアノ点は??ウワサのアンダースピン「TU-01」の実釣インプレ!