皆さん、こんにちは。
OLYMPICフィールドテスターの藤井大介です。
この度、私が1年以上に渡ってテストを繰り返してきたジグ単特化型のロングロッド「21コルトプロトタイプ」(21GCORPS-672L-HS)が発売されることになりましたので、今回はこの場で紹介させていただこうと思います。
藤井 大介(Daisuke Fujii) プロフィール
コダワリのポイント
まず、最大の特長は前述した通り「ジグ単特化のロングロッド」であるというトコロ。
「21GCORPS-672L-HS」スペック
Length (m) |
Power | Action | Weight (g) |
Close (cm) |
Top Dia (mm) |
Lure (g) |
Line (lb) |
Price (JP\) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2.01 | L | Fast | – | 103.0 | 0.7 | MAX5 | PEMAX0.4号 | 45100(税込) |
オリムピック公式「21コルトプロトタイプ」詳細ページはこちら
最近のアジング界は操作性を求めてショートロッド化が進み、5ftはモチロン、4ft台というものも出てきました。
素材と技術の進歩によって、短いロッドでもある程度の飛距離が稼げるようになったことは非常に嬉しいこと。また、ジグ単の操作感、ダイレクト感は他のリグよりも圧倒的に長けており、非常に繊細なアジングにおいて優位であることは確かです。
ただ、ショートロッド化になるにつれて、私が飛距離と同じくらい大切にしている「ロッドを動かした(≒立てた)時のストローク」にも、ネガティブな影響を及ぼしてきています。まずはそちらを詳しく説明していきましょう。
ロングロッドはフッキングの際に鋭角を作り出せる
例えばアジを掛ける瞬間。ショートロッドとロングロッド両方共に同じ角度でフッキングしたとすると、より魚に対して鋭角にフッキングできるのはどちらでしょうか。
正確は後者。ロングロッドは掛けてからアジとロッドの先端を繋ぐ角度がショートロッドに比べてより鋭角になるため、ロスなくフッキングできるうえ、早く海面に浮かせることが可能です。
モチロン、ショートロッドでも足元を釣るのであれば鋭角を作り出すことができますが、激流エリアや水深20mのディープエリアではたった数cmのロッドの長さの差が「獲れる」「獲れない」に大きく関わってきます。
ショートロッドの操作性を維持しつつ、なんとかストロークが確保できる長さのロッドを作りたい、そんな欲張りな願望からこのロッドの開発がスタートしました。
とはいえ、開発段階で課題も多くありました。
開発中の課題
①長くすることで操作性が大幅に落ちる
1つ目は、レングスを長くすると飛距離は伸びるが、どうしてもロッド自体のダルさが生じてしまい、前述のようなタフコンディションでは操作性が大幅に落ちてしまうということです。ましてや扱う重さもタフコンディションならではのジグヘッドの重さ(1.5〜3g)であり、この重さを扱うのであれば、正直仕方ないのかな? と思うところもありました。
しかしながら、そんな悩みをいとも簡単に解消してくれるのがオリムピックの開発陣。素材を変え、ガイドセッティングを変え、あたかも1gを扱う時のような操作感を得ることを可能にしてくれました。
相反するものさえうまく融合して解消していく、これには流石「WE ARE BLANKSMAKER」と言うだけのことはある! と感心してしまいました(笑)。
グリップはIPSを採用
次に、グリップへのコダワリについて。
カタログを見ていただいても分かるように、このモデル以外の「21コルトプロトタイプ」はオリジナルDPSを採用しているのですが、こちらの「21GCORPS-672L-HS」に関しては小振りなIPSを採用しています。
感度面で言えばオリジナルDPSも素晴らしいグリップであることは先行して発売されている、21コルトシリーズでも証明されていたので、最後の最後まで悩みました。しかし、テスト中のある1匹を釣ったことでIPSに大きく傾きました。
IPSを採用することになったキッカケ
それは関西でテストを行っている際に「たまたま釣れたアコウ(キジハタ)」、この1匹のお陰? で踏ん切りがついたのです。
そこは激流と呼ぶに相応しい流れの速さで、水深も10m以上はあるポイント。デカアジはボトムにいると踏んで探っていると突然強烈な引き! シッカリ握っていないとロッドごと引き込まれそうなほどで、なんとか時間をかけながら丁寧にやり取りをして浮かせたのですが、なんと海面には40cmを大きく越えるサイズのアコウが。
周辺の方の協力もあって無事にキャッチはできたのですが、ふと気付いたのです「腕が上がらない」。これまで旧コルトプロトタイプの612ULでも同様のサイズを釣っているのですが、腕への疲労はここまで感じることはなかった、もしかするとラクに握れるIPSのお陰で負荷が腕から手全体に分散されていたのではないか? オリジナルDPSによる感度は捨てがたいものの、一般的なロッドよりもさらに沖のポイントへリグを届けることができるこのロッドにおいて、一般的なサイズを越えるアジや、もしかするとまだ見ぬBIG ONEと対峙する可能性は大いにあり「シッカリ握る」ことは「獲る」ことに関わる大切な要素だと考え、手の大きさに合わせた(≒少し小振りな)IPSに決定したのです。
どんな釣りに向いている?
その他にも挙げればキリがないほどコダワリ、想いが詰まりに詰まったロッドですが、どんな釣りにオススメなのかを簡単にまとめておきます。
このロッドは前述した通り、あくまでジグ単にこだわった仕様を意識して開発しています。例え扱うジグヘッドの重さが重くなってもアクションやフッキングにタイムラグなく、いつも通りの釣りをしたい! という方には特にオススメです。
はい、飛びます(笑)。
長いなら、まずもって飛距離が出ないと意味がありません。旧作612ULと比較しても、体感値で4〜5mは飛距離が伸びていると感じます。ライトゲームにおいて4〜5mは世界が変わります。Over The Blakeline…。
ただ、港内の釣れるサイズが20cm程のアジングにおいて、決して「使えない」ということはありませんが、こういった釣りの場合は流れや水深もあまりなく、もっと扱いやすいロッドは他にあります。
例えば「21GCORS-572UL-TS」や「21GCORS-592XUL-S」などが良いでしょう。シチュエーションや好みにあわせてロッド選びをすることが釣果upへの近道になります。
Length (m) |
Power | Action | Weight (g) |
Close (cm) |
Top Dia (mm) |
Section (pcs.) |
Lure (g) |
Line (lb) |
Price (JP\) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1.70 | UL | EXF | 50 | 87.7 | 0.6 | 2 | MAX2.5 | MAX2 | 29700(税込) |
Length (m) |
Power | Action | Weight (g) |
Close (cm) |
Top Dia (mm) |
Section (pcs.) |
Lure (g) |
Line (lb) |
Price (JP\) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1.75 | XUL | F | 48 | 90.5 | 0.6 | 2 | MAX1.5 | MAX1.5 | 29150(税込) |
タックルについて
あまり注目されていませんが、タックルバランスも釣果を上げる大切な要素だと思うので、テスト環境も記載しておきます。
リールは2000サイズのハイギア(150g、巻き上げ量81cm)に板鉛を仕込んだスタンドを装着、ラインはPE0.3号またはエステル0.4号を軸にテストをしました。
ジグヘッドは1.3g〜3gが快適に扱えるテイストで、672というレングスですがあくまで「ジグ単特化」としてテストしておりますので、キャロに使用すると本来の使用感とは異なる可能性がありますのでご理解ください。
以上、2月末に発売となる「21GCORPS-672L-HS」のご紹介でした。このロッドでデカアジをぜひ仕留めてくださいね!
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