みなさん、こんにちは! ティクトアンバサダー藤井陽一です。
近年、サーフや磯など…フィールドが広がりつつあるメバリングですが、今回は磯メバルのお話。
僕が監修した“普通じゃない”メバリングロッド、磯メバル用「IC-86.5TB-Sis “Rockin’Beast”」をご紹介します。
藤井 陽一(Fujii Youichi) プロフィール
デカメバルが“釣れる”ロッドが必要
大体15年くらい前になりますかねぇ?
メバリングが流行り始めた走りの時で、当時はまだ漁港メバリングが主流。よく能登半島各地の漁港巡りをしていました。物事にハマり出すととことんやり詰める性格のスイッチが入り…ひたすら漁港でメバルの数釣りばかりの日々。
シーバスも好きで、たまたま磯マルをやっている最中に9センチのシンペンにデカメバルがヒット!当時、尺メバルの存在は知っていたんですが「都市伝説だろ…」くらいの感じ。冬になれば漁港メバルをひたすら釣っていた僕は「磯ってこんなでかいメバル釣れるんだ…」と、かなりの衝撃を受けたのを今でも覚えています。
それから漁港中心だった釣行ふが磯中心へと変わり、夏以外は毎週のように磯に通う日々。気が付けば自然とデカメバルを追い求めるようになりました。
当時のメバリングロッドは、どれも柔らかいロッドが多くレングスも7f前後くらいが主流。使っていたメバルロッドは7.6fで「尺メバル対応」と表記されたモノを使っていました。…が、柔らかいんです。場所を選ばなければ、すぐ潜られたりラインブレイクしたりと、諦めなくてはいけないポイントばかりが増えていきました。
何年も毎週のように通ううちに魚の居場所が把握できて、釣れるタイミングやポイントの経験値が増えて、ヒット率は年々上がって行きます。ところが道具だけは進化せず、デカメバルの住むポイントを次から次へと見つけるんですが、無情にも根に潜られてはラインを切られる。それが大きな壁となりました。
次第にメバリングはブームの最盛期を迎えていて、各メーカーからメバルロッドが毎年次々と出てくるようになります。ロッドの情報アンテナだけは張り巡らし、イベントで実際に触るんですが、僕にとって納得のいくロッドはありませんでした。
実は、当時から頭の中で理想は決まっていたんです。
それは、当時出回っていたメバリングロッドより長く(8f以上)、バットは硬く、それでいてティップは極細で柔らかいロッド。
代用していたロッドは、アジングのキャロ専用ロッドやエギングロッドなど。イロイロと使って何とかデカメバルを釣ったりはしていたんですが、やっぱりメバルロッドではない…と。メバルロッドでこんなのがあれば、という思いも同時にありました。
そんな時、ティクトさんから「磯メバルのロッドをやってみないか?」と、思ってもみなかった話が。
しかし、いざプロトを作るにも今までの「普通」のメバリングロッドではなく、言うなれば「普通じゃない」メバリングロッドを作る訳です。これまでに事例のない物を制作するとなると、グリップの位置、合わせるリール、ガイドの数や位置、重量など…とにかくバランスを合わせる作業が一番大変でした。