ウネるボディに、ラバー。ハードルアーなのに生命感溢れるアクション。
昨年話題を呼んだティムコのヘカート7。……ではなくて、今回ご紹介するのは2022年の新作ルアー「ヘカート6」。
つまりは6cmのヘカート。
ヘカート6
まずは、超簡単に今回紹介するヘカート6およびヘカート7の共通する特徴、ヘカートの概要をご紹介。
ヘカートは、ハードルアーのよさを活かしながら、ジョイントとラバースカートで生命感を増した新感覚ルアー。
ハードルアーの浮力や飛距離、また彩色のよさはメリット。しかし、特に「動きを止めた時」に生命感を失いやすいのがハードルアーで、その弱点を解消する仕組みを有しているのがヘカート。
表層ワカサギのようでもあり、虫のようでもある。それがハードルアーで出せるというのが特徴。またヘカート7に関していえば、昨年はブレードアラバマとの組み合わせで、相模湖などで大いにその実力を発揮してくれました。
小さいけれど浮力がある、実はそこが難しかった
魚でもあり虫でもあるヘカート。わずか1cmのダウンサイジング版ともいえるのだが、実際に手にしてみると思った以上にサイズ感に差があるように感じました。
ヘカート6はやっぱり華奢。
今回も大津清彰さんにお話を聞いたが、6cmというサイズはヘカート7の発売時から構想にはあったそうな。
それはやはり、ワカサギのサイズ感をより求めていくと、もう少し幅や全長ともに小さくしたいと。プラスで「虫」としても使用できるヘカートなので、「虫」として見た場合もやはり小さいことが武器になると感じていたそうです。
ところが、この多連結ボディで小さなサイズは「浮力」を持たせるのが非常に難しく、大津さんも試行錯誤。
単純に浮かせるというだけなら話は早いが、ヘカートらしさを出しつつ、さらに小さいとなるとバランスもシビアだったそうです。
ポリプロピレンを採用
とにかくたくさん苦労したそうです(笑)。
そんな紆余曲折の中、大津さんが選んだ素材がポリプロピレン。ヘッドはABSの中空構造で浮力を持たせていて、そこからつながる4つのジョイントパーツにはポリプロピレンを採用しているのです。
このポリプロチレンは水に浮く。中身が詰まっていても水に浮く素材。そのため、ソリッド。
浮力を得られるとともに、耐久性の面でもアドバンテージを得られたのだそうです。
これによって、多連結ボディで6cmのルアーが浮く、という難題をクリアすることができたのです。
ヘカート7とヘカート6。飛距離とアピール力なら7、ボディが小さいからこそ食わせられるバスがそこにいるなら6。
さらに攻め手が広がったのは、うれしい限りです。