今江克隆のルアーニュースクラブR「エラストマールアーに大注目!今江的2021年のMVL(MostValuableLure)を紹介〜第2位〜」の巻 第1080回
さて先週は、2021年今江的MVL(MostValuableLure)の3位を発表したが、今週はその第2位の発表です。
エラストマー(製)ルアーが市民権を得た!
まず、自分が思うに2021年は確実に「エラストマー(製)ルアー」が市民権を得た年だったと思う。
イマカツからは2021年春、ド定番ワームである「ハドルスイマー」シリーズに略称「ハドエラ(ハドルスイマーエラストマー)」と呼ばれるエラストマー製4インチと4.5インチをリリースしたが、TOP50をはじめ、各地のトーナメントで高確率にシークレットルアーとして使用され、すでに相当の実績を残している。
エラストマー樹脂がワーム素材を決定的に違う点は、その圧倒的な浮力と強度に尽きる。
この圧倒的といってもいい高浮力をネイルシンカーで「姿勢調整」することで、今までにない圧倒的な釣獲力を発揮するのが、エラストマーワームである。
エラストマーワームにおける最大のキモはまず、「ワームの水中姿勢を制御する」ことで、この姿勢制御は想像をはるかに超えるほど釣果に大きく影響することを明かしておこう。
ノーシンカーワームの水平姿勢に関しては古くから重要視されているが、2022年はその「姿勢」をはるかにハイレベルにコントロールする見えないシークレットが徐々に公になる年と予言しておこう。
スナッグレスソフトトップワームが大活躍!
さて、水面下で様々なシークレットな使い方が模索されているエラストマー製ワームだが、その強度と浮力の恩恵を最も活かし、2021年最も活躍したルアーが「スナッグレスソフトトップワーム」だろう。
その最たる先発ワームは、いわずとしれた「野良ネズミ」だ。
自分自身もこの「野良ネズミ」には発売当初から非常に注目しており、コロナ過で試合がなかった2020年は「ハドエラ」の開発と並んで「野良ネズミ」の研究に相当な時間を費やしていた。
後発フォロワーとして同様のエラストマールアーをだすならば、絶対に「野良ネズミ」をしのぐ何かを身につけていない限り、その価値はない。
結果的に「野良ネズミ」を研究しぬいたコロナ過の経験は、奇しくも2021年最も難関だと思えたTOP50霞ヶ浦戦で、「野良ネズミ」を使い6位入賞することで、自分の中で完全にこのルアーのもつ可能性を自分のモノとすることができた。
新しい素材、新しいジャンルのルアーは、「テストや取材レベルで使う」のと、「TOP50の本番で本気で使い切る」のとでは、ルアーに対する理解度がケタ違いに変わるうえ、それで結果を得ることができれば確実に自分の「持ち駒」として身に付くと思っている。
そして同時に「さらに進化させるための発想」が湧いてくる。
自分がTOP50シーリズでの実戦ルアーテストを昔から極めて重要視する理由は、言い訳できないほど追い込まれた、見栄も外聞も捨てた勝利への飢餓状態で、なお、一つのルアーを信じて使って結果をだした時に「ルアーの本質」が理解できると確信しているからである。
今江的MVL2位ルアーは?
ゆえに“2021年”時点での今江的MVL2位ルアーは、他社製品ながら素晴らしい完成度と実戦力をもつ「野良ネズミ」としておきたい。
あえて「2021年時点での」とした理由は、その「野良ネズミ」をリスペクトし、さらに越えようと試行錯誤する過程で生まれてきた「エラストマウス」への来期の期待を込めての想いでもある。
霞水系戦では「エラストマウス」のプロトタイプのエコ登録が間に合わなかったが、第4戦TOP七色ダム戦でキッカーを仕留めたことで、「エラストマウス」の開発コンセプトと方向性に間違いがないことを確信するに至った。
エラストマウスとは?