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【編集部の小噺】釣り針が刺さったら…どうしていますか?

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釣り人なら1度や2度は経験あるんじゃないでしょうか。

ハリが刺さったこと

ちょこっと刺さるくらいならまだしも、カエシまでとなるともう最悪。痛いわ、取れないわ、焦るわ…。

今回は注意喚起の意味合いも兼ねて、「ハリが刺さったこと」にまつわる記者が実際に経験した話、聞いた話、見た話をご紹介させていただきましょう。

出典:スタジオオーシャンマーク公式HP

 

それは午前6時の磯で起こった

3年ほど前のちょうど今頃。青物がいい感じだぞ!と、降り立ったのは和歌山は中紀の地磯でした。

夜中1時ごろに下山、地磯で夜明けを待つパターン。夜が明けると待ってましたと、沖の潮目をめがけてダイペンをキャスト、キャスト、キャスト。

反応がなく、ルアーでも変えるかとピックアップしたその刹那、少しバランスを崩したんですねぇ。今思えば、しっかり足元に注意してバランスを崩さなかったら良かったし、そもそも仕舞っておけば良かったし、バーブレスにしていたら…など思う所はありますが、そのときは目の前の魚に夢中。

「…おっと」手を着いた所にあったんですよ。こいつが。

 

グサッ…と

いやーな感触に加え、手のひらを走る激痛。刺さりましたねぇ、左手の手のひらにガッツリいきました。

記者はこれで3回目。1回目は自宅でルアーを踏んづけて、2回目はこれも自宅でルアーを付けたまま立て掛けておいたロッドに腕を引っ掛けて。いずれも病院へ。

で、今回は初の現場での出来事。…決して褒められたモノではありませんが、3回目ともなれば、瞬時に、ある程度冷静に、イロイロ考えられるようになるんですねぇ。

「ガッツリ刺さってるなぁ」「病院なんてまだ開いてないか」「片手の自由を奪われたままゴロタ、山道を40分歩いて車に戻って…ずっと痛いままだよな」「とりあえず刺さった瞬間の今が痛さのマックスか」「てことはここでイッキに抜いちゃえば感じる激痛は1回だけだよな」「絶好の朝マヅメだしな」

というわけで意を決し、イッキにプライヤーで。刺さってから抜くまで10数秒。幸い大事には至らず、刺さった手もジンジンと痛む程度。グローブをつけりゃなんとか釣りになるというわけで事なきを得たわけです。

忌々しいけど愛おしい。魚より先に記者を釣ったK-TENリップルポッパー

 

たまたま運が良かっただけ。迷わず病院へ行くのが正解

何事もなかったから良かったものの…やっぱり病院へ行くのがベストです。ハリには菌が付いていたり、太軸の場合、怪我を悪化させることもありますので、くれぐれも真似はしないように。

結局、その釣行では安定のボウズ。何が朝マヅメの絶好のチャンスだ!病院行っても一緒だったじゃないか!…と。

 

対処法のあれこれ

巷には他にもイロイロと対処法があるようで。

なお、太軸か細軸か、どこにどんな風に刺さっているかなど、落ち着いて冷静に考えることが重要。初めてだとまぁまぁの確率でテンパります。

 

①:針に糸をかけて引っ張る

プライベートで日頃よく利用させてもらっている、愛媛県愛南町でGTを釣らせる船天啓丸船長に聞いてみると…

とりあえず深呼吸する。ふざけてるのかと思いきや、これが最も重要とのこと。深呼吸して気持ちを落ち着ける。落ち着くことがまずは一番大事なんだとか。うーん、さすが経験値が違います。

そして針の抜き方は、糸を引っ掛けて引っ張る。「特にシイラが釣れた時は船上で大暴れするからハリには要注意ね!」とのこと。

 

ちなみにこの抜き方、米国家庭医学会の公式サイトでも紹介されている抜き方だとかで、フックのシャンクを指で押さえて針先を抜けやすい方向にするのがコツのようです。

出典:YouTubeチャンネル「CrossCurrentFishing」

 

②:1・2・3で抜くからな

もう1つ。沖縄で釣りをしたときの遊漁船の船長が実践していたのがコチラ。

ハリが細く刺さりどころも悪くない。加えて本人がぜひ抜いてほしいという場合は「1・2・3で抜く」とのこと。キモは「1・2・3で抜きますねー」と声をかけて「1・2…」で抜いちゃう。来るぞ来るぞ…「え?」みたいな。

あっという間のできごとで、一瞬何が起こったのかわからず抜く瞬間の痛みが半減するとかしないとか。

 

③:貫通している場合(していない場合は貫通させて)カエシを折る

ジグヘッドを咥えてバッグをごそごそワームを選んでいたところ、ロッドが倒れて…これは記者の友人ですが、こんなケースは「カエシの部分をプライヤーで折ってしまってとスルッと抜く」。もっとも、プライヤーで折れる程度の軸の細いハリに限ります。

3回ハリが刺さった記者、2回目の時まさにこの方法を試そうとしたんですが、ハリが折れず。カエシを潰しても、その膨らみを痛い患部に通す自信がなくあえなく断念。病院へ。

 

釣り針が刺さらないようにする努力

何をどうしても刺さるものは刺さるんですが、リスクを下げることは、釣り人側の努力によって可能です。

例えば、偏光グラスを掛ける、帽子を被るのもそうですし、長袖や長ズボンなどを着用して肌を極力露出しないこともひとつ。フィッシュグリップを使うとか、針を外すときはプライヤーなどを使うのも予防策ですし、周りを十分に確認してから投げるというのも大事。

後はフックをバーブレスにするとか、保険証を持ち歩くとか、事前に周辺の病院を調べておく…なども手です。特にファミリーフィッシングなどでは気を配りたいところ。

いいですね、イロイロご紹介しましたが…病院へ行くのが間違いなく安全、安心、ベスト。局部麻酔を用いて痛みなく抜いてくれるところもあります。ルアーをぶら下げて行って看護師さんに「クスクス」されるのも一興。

これからのハイシーズン、釣りに行かれることも多くなるかと。お気をつけくださいませ。

 

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