2021年、okuma(オクマ)からバーサタイルスピニングリール「ITX」が登場しました!
okuma(オクマ)とは台湾発のリールメーカー。剛性に優れコストパフォーマンスが高いというリールの特性から、現在ではアジア圏を中心にアメリカやヨーロッパなどでも広く愛用されています。
今回の「ITX」はフレッシュ・ソルト両対応のバーサタイルリールで、1000・2500・3000・4000の番手が展開。
軽量ながら剛性にも優れ、細かいドラグ設定から巻き感度にも長けた優秀な性能と、トラウトからアジング、バス、シーバス、サーフなど様々な場面で活躍できるラインナップとなっています。
フレッシュ・ソルト両対応のバーサタイルリールITXのスペック
型番 | ギア比 | ベアリング数 | 自重(g) | 最大巻上長(cm) | 最大ドラグ力(kg) | 標準スプール
ナイロン糸巻量(号) PE糸巻量(#号) |
ITX-1000H | 5.8:1 | 7+1 | 200 | 73 | 3 | 1.5号/130m
2号/100m, 2.5号/80m #0.6/380 #0.8/275 #1/230 |
ITX-2500H | 6.0:1 | 7+1 | 235 | 85 | 8 | 2号/180m
2.5号/150m 3号/120m #1/280 #1.5/190 #2/140 |
ITX-3000H | 6.0:1 | 7+1 | 235 | 85 | 8 | 2号/220m
2.5号/180m 3号/150m #1/340 #1.5/230 #2/170 |
ITX-4000H | 6.0:1 | 7+1 | 285 | 94 | 10 | 2.5号/240m
3号/200m 4号/150m #1/470 #1.5/320 #2/235 |
このベアリング数で20,000円前後というから驚き。さて、スペックが頭に入ったところで気になるのは特長です。それでは、ポイントごとに見ていきましょう。
その①:従来比1.5倍の「強さ」
オクマのリールといえば剛性力!もちろん、このITXも剛性に優れ、それでいて軽量な仕上がり。
…ちなみに、なぜスピニングリールに剛性が求められるかはご存じですか?
スピニングリールはローターによってラインを巻き取るという構造上、巻き上げ時に高い負荷がかかりますよね。ここで、剛性がない(脆い)と、負荷を掛けてリーリングした時に全体が歪み、精度が大きく下がってしまいます。特に大物がかかったときなど、強い負荷がかかった状態ではガタつきや”たわみ”が出てしまいリーリングがままならなくなると。
だからこそ、剛性が求められるという訳です。
ITXではボディ・サイドプレート・ローターに軽量で硬質な素材「C-40Xロングストランドカーボンファイバー」が採用されています。
オクマ独自で研究開発したC-40Xカーボンファイバー素材は、独自のグラファイトポリマーを混合した複合グラファイトとして強度を最大限に追及したもので、これらをボディ・サイドプレート・ローターといった主要部分に使用することで、剛性に優れたリールとなっています。
ほかにも強度・ねじれに強い「トージョン・コントロール・アーマー(TCA)構造」を採用。
一般的にスピニングリールで採用されているのが「シングルサイド設計」という片面でボディ全体を支える構造ですが、このトージョン・コントロール・アーマー(TCA)はボディ全体を包み込むようなダブルアーム(リールフッド)デザイン。結果ねじれに強く、耐久性の高い設計となっています。
加えて前述したC-40Xカーボン素材を使用することで、より剛性を高める相乗効果が得られます。剛性とねじれに強い構造にすることで内部のドライブ機能がスムーズに稼働するなど、巻き出しを良くする設計となっています。
このC-40XとTCAテクノロジーにより、従来品と比較して剛性は1.5 倍に向上。そして重量は25%軽量化することに成功。軽量ながらも剛性に長けているという訳です。
その②:ドラグも強い「2500番クラスで8kgまで対応」
ドラグ設定も特筆すべき点。1000Hは3㎏、2500H・3000Hになるとイッキにアップし8kg、そして4000Hに至っては10kgまで対応可能!
メバリングなどのライトゲームで予想外の大物がかかったときでもこのITXのドラグシステムがあれば安心して対応できるほか、ライトジギングで青物がかかってもやり取りできる設計。
ちなみにITXで採用されているドラグは「マルチディスク・カーボンファイバー・ドラグシステム」。
水分の侵入を防ぐハイドロブロックガスケットを採用することで、ドラグの滑らかな可動が継続。ドラグもカーボン製のマルチディスクを搭載することで細かい設定を行うことができるようになっています。