今江克隆のルアーニュースクラブR「最速!初公開!最新バスロッド・カレイドシリーズ新作&展望を紹介」の巻 第1066回
「カレイド」シリーズの最新最速情報を初公開
涼しすぎるお盆かと思いきや、また地獄級に暑くなってきて気温差に身体がグダグダになっている今日この頃です。
さて、今週はエバーグリーンのバスロッド「インスピラーレ・カレイド」シリーズの最新最速情報を初公開です。
今年はコロナ禍でフィッシングショーも中止となり、新規ロッド開発の情報も公開する機会もなく、また昨年以来のロッドやリールの輸入パーツの世界的供給不足も相まって、業界揃っての開発&生産ダダ遅れが当たり前になっている。
「クーガーエリート7GT」リリース! そして……
今年はカレイド新作ロッドとしては、先月に「クーガーエリート7GT」がようやくリリースされたが、これは一昨年リリースの「クーガーエリート7RS」のセッティング違いであり、実のところ今年はまだ純粋な新機種を1機種も出ていないのが現状である。
ただこのコロナ遅れはプラスに働いた部分もある。
それは、ようやく2021年11月中旬リリースが確定した自分のメイン中のメイン、カレイド史上最もヘビロテ使用している「ディアウルフ70MHR」が、このパーツ遅れのおかげで高度な熟練を必要とするスパインレスブランクス工法に十分な熟成期間を取ることができたことである。
国内のブランクス製造熟練工でも最も難しいロッドの製造技法として昔から知られる「スパインレス工法」は、カーボンシートの管理熟成から巻きつけ、焼き上げまで通常の海外生産レベルではとても管理しきれない超高度な、同時にコスト度外視の品質管理が必要になる。
技術者はこの製法のことを「まるで上質な熟成肉を作るよう」と例えているほど、カーボンシートからの長期熟成にも通常では想像もしないほど手を掛けている。
ゆえに「ディアウルフ」はプロト時点ではすでにご存じの通り、2019年のショーで完成を見ていた。
逆にいえば、2020年にリリースしていた場合の「ディアウルフ」の完成度と、2021年11月まで熟成を繰り返した「ディアウルフ」とでは、仕上がりの均一さが段違いに向上したといえる。
ディアウルフ70MHR
「ディアウルフ70MHR」のブランクスを「熟成肉」に例えたが、このロッド独特の筋肉質ながらネジレに対する復元の素直さは、まさに最高品質、ヘレ(ヒレ)でいうなら特選A5等級相当の熟成肉のTボーンステーキを最高のレアでガッツリ食べたような気分になれる(意味不明…)。
まぁ、そんな言葉にならないが、そのしっとり、むっちり、それでいて意志通りで芯を外さない「投げ」、「掛け」の感覚に必ず感動を覚えるってことだ。
ヘレは余分な脂肪が多く、歯応えが無いので、「筋肉質ながら柔らかい熟成肉」ってイメージなのである。
いずれにせよ「ディアウルフ70MHR」は、今江的に1/2〜2ozまでのハードベイト&ソフトベイトの巻きモノ系、「ギルロイドJr.」、「ギルロイドBaby」、「ステルススイマー160」、「レイジースイマー6(インチ)」、「レプリケーター」、「スコーンリグ(スイムジグ)」、「アラバマ系リグ」、「ワカサギスマジックスプーン」、「アベンタ(クローラー)RSR」、「スラムドック」、「1/2~1ozヘルターツイスター」、「ジンクスSH」、「モグチャモンスター」、「IK400R2」、「IK500R2」、「IK800R2」等には、もはや絶対になくてはならない右腕中の右腕、常時3本はデッキに並ぶメイン中のメインロッドである。
リストの強さに自信がある人はEVAショートダブルグリップ仕様が手首の回転をスムースに使えるので、それこそ驚異的といっても決して大袈裟でないほどの「ブレなさ」で「超真っすぐ」狙ったところに決まる快感を必ず実感できる。キャスト精度にコダワるならコチラだ。
一方、コルクのダブルハンドル仕様は、巻きにも掛けにも、アワセの瞬間的パワーを重視したい場合はコチラだ。
縦捌きに長け、ワームチックな操作性にも対応できる汎用性がある。
今江的にはトップ(ウォーター)系やトリプルフックルアーにEVAショート、シングルフックのワーム系にはコルクダブルを使用している。
いずれにせよ、パーツ遅れでブランクスの生産熟成時間を予定以上に掛けられた11月リリースの「ディアウルフ70MHR」は、最高品質での出荷が期待できるので、この初回生産ロットは今江的には絶対に入手をオススメします。
インスピラーレ「カレイド」シリーズの今後の展望を紹介!