ZPIは2018年に総合釣具メーカーとして生まれ変わり、アルカンセリール&ロッドをはじめとするバスフィッシングアイテムをリリース。分かりやすいコンセプト、使いやすさ、そして実直な性能で評価を得ている。
出典:ZPI公式
とはいえZPIがもともとカスタムパーツメーカーであることを知る方も多いでしょう。言い換えればカスタムパーツメーカーとしての確かな技術が、総合釣具メーカーへと飛躍させたともいえます。
しかしながら、ユーザーからは依然としてカスタムパーツ各種への要望が根強いのも事実だというのがZPI代表の加藤強氏。
これまでZPIがリリースしてきたカスタムパーツの代表作にひとつカーボンハンドルが挙げられる。
強く感度がよく、軽量。これが評価されたわけですが、実際に使用している読者の方も多いのでは?
ところで、加藤さんは面白い人だ(笑)。「カスタムパーツかぁ…でも今まで通りじゃつまらないじゃないか」、そう思ったそうな。
カスタムパーツブランド「ZELOSコアテクノロジー」
2001年創業のZPI、20年という節目に打ち出したのはZPIの「カスタムパーツブランド」。
そのZPI・カスタムパーツブランドが「ZELOS(ゼロス)コアテクノロジー」。
つまり、ゼロス・コアテクノロジーブランドからカスタムパーツが発表されていくということです。
今回は、そのうちのひとつ、「ZELOS・マシンカットハンドル」についてご紹介!
ZELOSマシンカットハンドル
先述の通り、今まで通りではつまらないと。それならと考えたZELOS・マシンカットハンドルとは、その名の通りカーボンではなくアルミの削り出し、マシンカットハンドル。
面白い人・加藤さんだが(笑)、詰め込んだ思想はシンプルかつ実釣で役に立つこと。
まず第一にアルミのマシンカットだが軽い、という点。
カーボンは感度やそもそも軽量さが魅力なのだが、繊維を固めて成型する構造上、どうしても穴を開けたり、いわゆる肉抜きすると繊維が切られることになりかねない。
そうなると、当然強度が落ちる可能性が否定できない。つまりは造形での自由さが少ないのだそうです。
一方で削り出しは、最初に描いた全体像を精密に反映できるのと、微調整も利く。デザイン的にも独創的なものを、「強度とともに」創り出すことができるといいます。
「それなのに、なぜだろう?」と疑問に思ったのが加藤さん。というのも、現在ある削り出しのアルミハンドルは全体的に重い印象を持っていると続ける。
「強度と軽さって、金属ハンドルなら両立できると思っているのですが、実際にそういった製品が少ないように思いました。どうでしょうか、軽くても30g後半から50gを超えるもの、というのが一般的なイメージかなと思うのですが。新たにZELOSコアテクノロジーというブランドを考えた時に、当たり前と思われていることがホントにそうなのかな?と、改めて自分自身、いろいろなモノを見てきたつもりですが、まず削り出しの金属ハンドルについては軽くて、強度も出せるはずだという想いで製作に進みましたね」
この「ZELOS・マシンカットハンドル」、その重量はノブを含めて25g以下となっているのです!
大胆に肉抜きされたデザインで、特徴的なのは計4本の柱。センターから左右に2本ずつあるが、これが内側と外側というかたちで備え付けられています。
デザイン的にも面白く、またこうすることが大胆な肉抜きにつながっているそうだ。もちろん強度面での不安もない。
強度面についていうと、採用している素材にも注目。使用しているのは超々ジュラルミン(A7075t-6)。
というものです。最高強度のアルミで、スプールにも採用されている素材。ちなみに航空機なんかにも使われているんだとか。
さて、そんなZEROSテクノロジーのZELOSマシンカットハンドル。
しつこいようだが、カスタムパーツです。
つまり、お手持ちのリールに付く。アルカンセじゃなくてイイ。これはユーザーにとって朗報でしょう。
ZELOSマシンカットハンドルにはシマノに対応する直径7mmとダイワやアブ・ガルシアに対応する直径8mm(こちらはもちろんアルカンセにも対応)の金属製アダプターが最初から同封されます。
余談になりますが、加藤さん自体は「マシンカット」という言葉があんまり好きではないそうです。魂がこもっていない気がするからというのが理由で、「削り出し」という方が好きだとか(笑)。
魂のこもったハンドル、お手持ちのリールにいかがですか?
ハンドル長:92mm
重量:約23g(ナット・スペーサー含む)
プレートカラー:3色(ブラック・チタンシルバー・ガンメタ)
ナットカラー:4色(ゴールド・チタンシルバー・ガンメタ・ブラック)
価格:18,700円(税込)
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