「ハグ」をするような動き。
そして、映画「エイリアン」シリーズに登場する顔に貼り付くタイプのエイリアン「フェイスハガー」。
そこからヒントを得た名前を持つ、イヨケンこと伊豫部健さんプロデュースのゲーリーの人気ワーム「ハガー4.4inch」。
いわく、特にこれからの時期に活躍するというそのワームについて、伊豫部健さん本人にイロイロお話を伺いました。
伊豫部健(Ken Iyobe) プロフィール
作りたかったのはビッグスプーンのワームバージョン
2019年に登場、ゲーリー初となるバックスライド系ワームとして知られるハガー。開発が始まったのは今から5年ほど前。
もともと作ろうとしていたのは当時、一世を風靡していたビッグスプーンのワームバージョンだったと言う。
伊豫部さんプロデュースでワームを作ろう!とゲーリーの総帥河辺裕和さんと話している中で、これまでに無いワームを…となり、案に出たのがビッグスプーンをワームで作ること。
スローにゆらゆら落ちていくこと、をコンセプトにテストがスタート。
テストを続けるうちに、プロトの中の1つが”バックスライド”をすることに気付く。「それならしっかりバックスライドするものを作ろう!」と。それがハガーができるキッカケだったそう。
ヤマセンコー×伊豫部さんの割り箸×河辺さんのCADの技術
方向性はバックスライド系で決定。
次に考えたのがマテリアル。ノーシンカーでの使用がメインのバックスライド系ワームのそのマテリアルは高比重であること、そしてオカッパリでの使用も考え”飛ぶ”ということ、そしてハリ持ちの良さも条件。
で、頭にあったのが「7inchヤマセンコー」。
伊豫部さんいわく、以前からマテリアルの配合率的にそのポテンシャルの高さに気付いたそう。7inchヤマセンコーをカット、ぶっ飛び系「高比重ワーム」としてシークレット的に使っていたとのことで、マテリアル的にはヤマセンコーをベースにすることで河辺さんとも意見が一致。
で、次に考えたのがシルエット。
テーマは日本全国どこにでもいて、かつどんな状況でも目の前にあると必ず食うだろ的なザリガニ、テナガエビ系の甲殻類のイメージ。
そこで、ヤマセンコーをカットしたボディに、伊豫部さんが割り箸を削って作った型に素材を流し込こんで作ったハンドポワードのアーム、河辺さんがCADで作った足(スタビライザー)をライターで炙ってくっつけたサンプルが完成。これがハガーの原型。
ちなみに、4.4インチというなんとも微妙なサイズは狙っていたわけではなく、単にイメージの甲殻類の大きさに近づけたら4.4inchだったんだそうな。
形が決まると製品化まではスグだった
形が決まれば、日本各地でテストをするというのが一般的な流れ。
ハガーはそこから製品化までわずか1年ほど…と、かなり短かったんだそう。その理由は「サンプルの時点で既に完成度が高かった」から。
そのバックスライド性能、実釣力はもはや説明は不要でしょう。日本全国で圧倒的な実績を残し、満を持していよいよ2019年デビューとなったわけです。
ハガーのこだわりポイント
「釣り人にやさしいワームなんですよ」
どういうことかと言うと、表と裏をあえて同じ形にしているので裏・表で使える。使っているウチにワームが裂けてハリ先が出やすくなったら、裏面を使用。経済的ですよね!と。
まだやってない方は、ぜひお試しを。