山田ヒロヒトがティップランエギング!レバーブレーキリールを使った最新テクニックを解説
山田ヒロヒト (hirohito yamada) プロフィール
今年の秋イカは成長がやや遅れ気味!?
まさに秋イカ真っ盛りといった感じの時期に入ってきましたね。
今年の秋シーズンですが、私自身、全国各地を釣り歩いている中で、シーズン当初は、少しイカのサイズが小さめで、成長がやや遅れ気味なのでは? と感じていました。
正直、すごく心配極まりない状況でしたが、よくよく見ていくと、エリアによってまちまちという感じで、実際、型のいい個体が多いエリアがけっこうありました。
例えば、東北方面は、全国的に水温が高かったせいもあるのか? 今年は数も型も出ていて好調、直近では、すでに新子のサイズが胴長20cmまで達して、当たり年かな? と思えるほど。
また、福井や能登(石川県)では、最近は少し落ち着いてきていますが、秋開幕当初から良型がバンバン飛び出していました。
あとボートエギングでは全国的に絶好調の場所が多いので、まだボートエギングを体験したことがない方がいたら、今年は一度、体験してみるのもイイかもしれませんね。現時点では1kgアップまで出てますから、もう新子シーズンとはいえないレベルです。
そういった好調さを生んでいる原因はナゼか? と考えると、例年のようにサゴシのような青物が少ないのが、その理由かもしれません。
小型のアオリイカは、サゴシなどの青物にかなりの個体数、捕食されるので、そんなイカにとっての天敵「青物」が少ないエリアであれば、長い期間、秋イカが楽しめるかもしれませんね。
さて、そんな今年の秋イカシーズン向けのNEWアイテムとしてエメラルダス・ダート2の新色10色が登場し、店頭に並びだしました。このダート2は、秋イカでは必携のダート系のエギ ですので、ぜひ使ってみてくださいね。
エメラルダスダートⅡ・タイプS/タイプSSに新色10色が登場
あのハッスルナイトもキューティーローズもピンクボーンも、追加されましたよ!
赤-セクシーバイオレット
ピンク-ピンクボーンAKUMA
ケイムラ-オレンジエビ
ケイムラ-蛍光キューカンバー
夜光-ハッスルナイト
金-ピンクボーン
ケイムラ-グレーエビ
ケイムラ-キューティーローズナイト
ケイムラ-ボルドーシュリンプ
夜光-オレンジエビ
また型狙いには、欠かせないエメラルダス・ステイの新色も店頭に並びだしています、今回の新色はかなり反響を呼んでいるので、気になる方は、お早めに手に入れてくださいね!
エメラルダス ステイと同RV の3号と3.5号に2020年秋の新色が登場
鹿児島県・錦江湾(きんこうわん)でのティップラン
さて、私の方はというと、最近、二度、ティップランに行ってきました。
一度目のティップランは鹿児島県・錦江湾(きんこうわん)へ釣行。いつもの遊漁船 Jumboにお世話になりました。
今回、釣行したタイミング的に、まだまだ早かったこともあり、ディープでの個体数は少なかったものの、成長の早い良型が狙え、十二分に楽しませてもらいました。
野村 珠弥 たまちゃん(Tamami Nomura) プロフィール
日本海側・石川県・小松沖のティップランでは超連発を満喫
そして二度目は10月上旬に日本海側・石川県・小松沖でティップランを楽しんできました。
早くから好調が伝えられていただけあって、やはり数・型ともによかったです!
今年の石川エリアはイカの当たり年というのもありますが、本当にやばい釣れっぷりで超連発でした。
私がティップランで実践している最新の「攻め」とタックルについてご紹介
そんなわけで、ティップランの釣りを楽しんできたわけですが、せっかくの機会なので、ティップランを満喫するための基礎知識や、私が現在ティップランで実践している最新の「攻め」と、タックルについてご紹介してみたいと思います。
なお、今回は深場でのティップランに特化した内容です。
ティップランで攻める水深について
だいたい秋エギングが開幕し、しばらく経ったタイミングからアオリイカは水深15m以上の深場に落ちる個体がではじめます。
そんな中で、ティップランで狙う水深は、エリアによっても違いますが、おおよそ20~35mくらいが多いと思います。
もちろんアオリイカのいる水深を探しつつ、それ以外の水深も状況に応じて、アオリを探しながら釣りをしていきます。
エギングを行ううえで、知っておいてほしいこと
さて、続いてティップランの攻め方などについて話をしていきたいのですが、その前に、エギングにおいてて大事な知ってほしいことがあるので、少しそのお話をさせてください!
アオリイカは、ショアからもボートからも同じなのですが、エギをキャストして目の前を通せば簡単に釣れる個体もいるため、何もしなくても勝手に釣れてくれることもあります。
ただシチュエーションが難しくなればなるほど釣果差が出てくるのもエギングなんです。
シチュエーションを難しくする要因は、風だったり、水深、潮流、波、うねり、様々あります。
これらの要素が絡みだすと、底が取れなくなったり、エギが安定しづらくなったり、アオリイカのいる層にエギを送り届けることすらできなくなり、エギを発見させても抱かせることができなくなってきます。
そこで、大切なのが、ショアエギングで私がいつも説明しているテクニックのバックドリフトです。
バックドリフトではエギが潮の流れや風の影響をどこまで受けるのか? を把握することが重要
バックドリフトではエギが潮の流れや風の影響をどこまで受けるのか? を把握することがとても重要になってきます。
私が以前からそのことについて「エギが流れに負けるのか? 勝つのか」?という表現をずっと使っています。
簡単にいうと「ラインテンションを張った時に潮の流れに勝つエギは沈み、負けるエギは浮く」という考え方です。
重くすれば流れに勝って沈んでいきますが、軽くしていけば流れに負けて浮いてしまいます。
その重さは、流れの強弱や風の強さで変わってくるかと思います。
船では、潮流によって船が流されて自分のポジションが動いてしまいますので、基本的にエギの状態を把握するのがショアよりも難しくなります。
ただ、船では割とにエギを重くしていってもバーチカルでの釣りが成立しますので、逃げ道がある分、楽だと感じることもあるとは思います。
いずれにせよ、エギングではショア、船ともに、エギの状態を見極めることが重要だということを覚えておいてください。
ティップランではレバーブレーキ付きリールを使用
さて、それではティップランの話を!
実は私、ティップランではレバーブレーキ付きリールを使用しています(タイラバでも使用)。
ちなみに最近愛用しているのが以下の2種。
※レバーブレーキによっても、ギア比によって、レバーを切って逆回転させた時にかかるトルクの強さが違いますので注意が必要。
トーナメントISO 3000LBD【ダイワ】
本来は磯釣り用のハイグレードモデル。
ダイワ公式 トーナメントISO 3000LBD 詳細ページはこちら
品名 | 巻取長 (ハンドル1回転) |
ギア比 | 自重(g) | 最大 ブレーキ |
最大ドラグ |
巻糸量ナイロン(号-m) | ベアリング | 本体価格(円) | スプール 価(円) |
トーナメントISO 3000LBD | 73cm | 4.9 | 260 | 14kg | 8kg | 3-200、4-150 [3-150、4-100] |
12 | 97200 | 20000 |
モアザン-LBD 2510PE 【ダイワ】
こちらは、本来はシーバス用のハイグレードモデル。
ダイワ公式 モアザン-LBD 2510PE 詳細ページはこちら
品名 | 巻取り長さ (cm) |
ギヤ比 | 自重(g) | 最大 ドラグ力 |
最大 ブレ-キ力 |
標準巻糸量PE(号-m) | ベアリング |
ハンドル長 (mm) |
ノブ タイプ |
本体価格(円) |
モアザン-LBD 2510PE | 73 | 4.9 | 255 | 6kg | 10kg | 1-200 1.5-150 |
12 | 50 | T型 ハイグリップ |
97000 |
なぜレバーブレーキを使用するのか?
レバーブレーキリールを使いだしたのは、もう10年以上も前になります。
では、なぜレバーブレーキを使用するのか? についてですが…。
通常スピニングリールでは、エギを沈める際は、ベールを返してフリーにしてラインを送り出していくことが多いと思います。
このフリーで落としていっている時に、何かに当たったり、エギが着底したり、その変化を捉えることは、ラインを見て判断することになるので、なかなか難しいですよね。
私自身このことが、すごい雑なことだと感じることが多く、正直、好きではありません。
そんなこともあり、レバーブレーキリールを使用しています。レバーブレーキを使用すると、ハンドルを逆回転させながらラインテンションを少しかけつつエギを落とすことができるので、エギのフォール中に何か変化があった際に非常に分かりやすいんです。
また誘いを掛けた後にハンドルを逆回転しながらフォールさせると、エギが着底したり、アオリイカがエギを抱いたり、触れたりしたら、即座にその変化に対応することもできるため、あれ!? 釣れてた! といったことが少なくなってきます。
逆にもしラインをフリーにしてベールを返していると、変化に対する対応も遅れてしまいますし、そもそも気づかない! ということが多く発生してしまうんです。
というわけで、レバーブレーキを使うことで、しっかりイカにエギを抱かせて、それを感じ取って、余裕のある対応ができるんです。
昨今は、「釣れてた」ではなく、ちゃんと釣ったといった感覚を大切にする方や、よりゲーム性を求める人が多くなってきてるので、そういった方はレバーブレーキを使ってみるのもアリだと思います。
実際、どんな感じでレバーブレーキリールをティップランで使っているのか?こちらの動画をぜひチェック
レバーブレーキを使うと、エギの重さを微調整し、絶妙なフォール姿勢とフォール速度を作ることができる
それとレバーブレーキを使用することの利点として、エギの重さを微調整し、絶妙なフォール姿勢とフォール速度を作ることができます。
レバーブレーをフリーにしてエギを落とす際に、流れや水深に対して重さを調整していくと、より簡単にティップランでのアタリや着底を知ることができます
ただ単に、底を取り直すためにレバーブレーキを使用するのではなく、フォールで食わせることを意識して使用するというワケです。
ベールを返してフリーにして釣りをすると、エギを重くした場合、抱かせる速度で落ちると言うよりも、水中の中で急降下していくと考えてください。
通常のティップランでは、ある程度のテンションを張ってロッドティップを送りながらエギのフォール速度を調整して抱かせにかかるのですが、どうしても微妙にエギに違和感や変な動きを与えてしまいがちになります。
だけど、その動作をレバーブレーキでやると超簡単にいい感じでフォールさせることができます。
エギをより重くしていくと、レバーブレーキを小刻みに調整しながら、フォールをさせる事ができるので、これで食ってきた時がまた楽しいのです。実際やってみると、なかなか便利で面白い新感覚なティップランが楽しめます
釣りに関する発想は、もっともっと大きく自由に広げて、固定観念を取り除いて楽しみたいものです。新しいタックルを使用するとなかなか釣りの幅も広がり楽しくなりますので、一度試してみて頂ければ幸いです。