関根 健太(Kenta Sekine) プロフィール
よりスロー、よりナチュラルなワインドの必要性
ワインドという釣法でタチウオが釣れるとわかってずいぶんと時間がたった。
当初、ハイスピードな連続ジャークで十分に釣れていたが、これまでの釣り方で釣れないときにも釣果をだせるメソッドが考えられてきた。
そこへ登場したのが関根の提唱するスローワインド。
しっかりシャクるのだが、ワンジャークごとにポーズをいれることでフォールさせ、喰わせる間を作り出す。これが劇的な釣果をもたらした。
さらにシャッドテールと軽量ジグヘッドを用い、スローリトリーブをベースにソフトなジャークをたまに繰り出すスイミングワインドがタチウオ最新釣法。
「年々、シビアに、ナーバスになっている。よりスローに、よりソフトに、よりナチュラルに対応せざるをえない。ダートの角を取り去ってなめらかに艶めかしく、まるで生き物のようにアクションさせることが理想」
ソリッドモデルだけにできる滑らかなワインド
究極のワインドアクションを追い求める関根が、行き着いた結論はソリッドティップ。
「チューブラとソリッドでは、シャクったときの感じが明らかに違う。ロッドが勝手に角を取り去ってくれる。左右へダートする際のターンが滑らかになる。これは道具の力。人間側の操作だけではどうすることもできないこの特性は、ただソリッドティップを搭載すればいいというものではない。ラグゼにしか出せないですよ、このアクションは」
こうしてワインドマスターRにシリーズ史上初となるソリッドモデルS89MLソリッドが誕生した。
ハードタイプのソリッドティップはチューブラよりも軽量で、優れた手感度が圧倒的な情報量をアングラーにもたらしてくれる。
高感度と繊細さが緻密な攻めを可能にし、手数が増えることで攻略に幅が出る。
ソリッドは3機種。軽いヘッドを選択する場合だけではなく、よりアクションを抑えたい場合には、S89Lソリッド。逆により動きを出したい場合にはS86Mソリッドといった使い分けがある。
では、唯一のチューブラモデルであるS86MHは?
「これは、もう、ワインドの王道にして、完成形。前作であるワインドマスターEX・S86MHの後継機種になります。いくらソリッドが引き出しの数を増やしてくれるといっても、この1本はかかせません」
モデルNo. | 標準全長 | 希望本体価格 (円) |
標準自重 (g) |
仕舞寸法 (cm) |
パワー | 使用材料 (%) |
継数 (本) |
ルアーウェイト (g) |
適正ライン (PE/号) |
先径 (mm) |
グリップ長 (mm) |
S89L-solid | 267cm(8’9″) | 43,000 | 96 | 138.5 | L | C 99.9 G 0.1 | 2 | 3~18 | 0.4~0.8 | 0.9 | 315 |
S89ML-solid | 267cm(8’9″) | 43,500 | 99 | 138.5 | ML | C 99.9 G 0.1 | 2 | 5~21 | 0.5~0.8 | 0.9 | 315 |
S86M-solid | 259cm(8’6″) | 44,000 | 97 | 134.5 | M | C 99.9 G 0.1 | 2 | 7~28 | 0.5~1 | 1.0 | 315 |
S86MH | 259(8’6″) | 44,000 | 106 | 134.0 | MH | C 95.1 G 4.9 | 2 | 14~35 | 0.6~1 | 1.6 | 315 |
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ストレートorシャッドテールの使い分け
ダートの距離が長く、フォールスピードが速いのはスマートミノー。活性が高いタチウオを効率よく拾うのに向く。
スマートシャッドはスローに探りたい場合。スローに巻き、ダートを抑え、スローに落とす。
「どっちかを使うというよりは、1日のうちで両方をローテーションする。夕マヅメ、スマートミノーでスタートして、光量が落ちて食いが悪くなったらスマートシャッドにローテーションというのがひとつの方法です。もちろん、シャッドからミノーにチェンジすることもあります」
1色だけおススメを、といわれれば、夜光ラメだけは外せないという。
全長:90mm/カラー:全12色/希望本体価格700円(6本入り)
ワインドマスター スマートミノー90詳細はこちら
全長:90mm/カラー:全6色/希望本体価格700円(6本入り)
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7g、10g、14gの軽量丸型ジグヘッド
ワインドマスターラウンドDヘッドは丸い。ダートの飛距離に特化しようと思ったら、もっととがっていて角ばったデザインのほうがいい。
「そういう派手でカクカクしたアクションはほとんど出番がない。ダートの最適な距離を何度も現場で微調整し、ワインドのダートのナチュラルさを徹底追及した結果、角のない丸型で肩を落とした形状に行き着いた。丸の方がキャストの飛距離も出ますね」
元々は10~21gのウエイトラインナップだったが、新たに3.5g、5g、7gが加わった。
「テンポの速いジャークが主流だったころは21gがベース。それが年々、スローになった結果、10g、14gが主流になった。よりスローなフォール、よりスローなスイミングには7g」
3.5g、5gは、地方の堤防や浅い沖堤、タチウオが沸いているときに出番。