今江克隆のルアーニュースクラブR 第995回「フカボリ!リップ付きビッグベイトの新たな可能性」の巻
ディープ攻めの主役は…
そして、リップ付きビッグベイトのメリットとして忘れてはならないのが、夏以降の「ディープトレーサー」とのコンビネーションである。これにはリップ付きのビッグベイトが不可欠な存在となる。
昨年晩秋、池原ダムでこのディープトレーサーリグを散々試したが、このリグの最大の泣き所はなんといってもガッツンバイトはあっても、なかなかフックアップしない、フッキングの難しさである。
待望のリップ付きNEWルアー「ギルロイドBaby(ベビー)」
実は「ギルロイドJr.」の小型版「ギルロイドBaby(ベビー)」を作るうえで一番意識したのが、リップオン式にしてもフッキングが良いことである。
ギル型のビッグベイトの弱点は、体高があるゆえのフッキング率の悪さにある。
特にリップが付くとフロントフックのガード力がアップする反面、さらにフッキングは悪くなる。
そこで「ギルロイドBaby」の開発コンセプトは、ダウンサイズはボディだけ、その他のテールパワー、水掴みパワー、そして何より「フックサイズを『ギルロイドJr.』と同じにすること」が必須だった。そのために頭の形をややスリムにし、フックを横アイ化、ブーツテールも「ギルロイドJr.」と同じサイズすることで、ダウンサイズしながらも「ギルロイドJr.」の小型版ではなく、「ギルロイドJr.」の波動パワーを維持させたままフッキング率をさらにアップさせることを狙ったものである。
この「ギルロイドJr.」と同サイズフックを使えるダウンサイジングは、ディープトレーサーリグでは最大のメリットになる。
リップを装着しながら「ギルロイドJr.」と同じサイズのテールを振り回せるパワーは、同時に巻き抵抗をとても軽くさせる二次的効果を生んだ。それによりフラットサイドクランクのような早巻きも楽にできるようになった。
リップを装着した「ギルロイドBaby」は、単なる「ギルロイドJr.」のダウンサイズとは異なる、「ギルロイドJr.」とはまた別の才能を開花させたものだと言えるだろう。
自分的には今年の秋〜晩秋、この「ギルロイドBaby」を3DR鮒ロイドカラーに仕上げて、ディープトレーサーリグで池原ダムに再挑戦したいとか、霞ヶ浦で大タナゴ3DRにしてフラットサイドクランクみたいに使ってみたいとか、妄想引き篭もりの今日この頃であります。