春の琵琶湖
琵琶湖の春も、プリスポーン、ミッドスポーン、アフタースポーンとスポーニングがキー。
広大なフィールドである琵琶湖を一口にまとめるのは難しいが、プリスポーンのバスに対してはスイムジグやクランクベイト、バイブレーションなどの横の動きのルアーが効果的。
O.S.Pのド定番クランクベイト、手前から「ブリッツEX-DR」「ブリッツMAX-DR」「ブリッツマグナムMR」
ミッドスポーンの時期となり、ダウンショットやジグヘッドといったライトリグ、そしてフリーリグなどが活躍。その後のポストスポーン期にはキャロライナリグや、ベイトフィッシュの増加に伴いジャークベイトも面白くなる。
バークレイ・フリーリグベイト4.6in(5月発売予定)。春はもちろんフィールドの最高水温期にも強い
■2019年掲載「琵琶湖攻略記事」
夏の琵琶湖
産卵からの回復と、水温が上昇するにしたがってバスの目線は上を意識するようになり、初夏へと突入する。
産卵行動が終わり盛夏へと移行するとバスは回復傾向へ。
ポッパーなどトップウォーターが効果的になるのもこの季節。
というのも移動距離が控え目なポッパーは、体力を回復しようとするバスにとってはムダに動かずに捕食できるエサと見えるからだ。
また稚魚を守るバスにも有効で、テリトリーに入ってきた侵入者とみなしてリアクション的にバイトするという側面もある。
そんな体力回復傾向にあるバスは、身を寄せられる縦ストラクチャーやシェードがある場所を好む。成長が早く縦に伸びるエビモが生える東岸など、トップウォーターが楽しみやすい場所といえる。
またブルーギルの存在次第にはなるが、バスの目線が上がってくると水面を跳ねるようなライズアップアクションをするフローティングミノーなども効果的。
そして放水量が少なく水に動きがなくなる状況では、バスは沖へとカレントを求めてそのポジション移動するケースが多くなる。こうなるとジグやテキサスリグ(ロングカーリーテールなど)によるフォールでの展開も視野に入れたい。
そうして迎える晩夏はウイードが成長、そして水温も上昇する。こうなるとバスは基本的に沖へとポジションを移す。
そしてウイード、そしてシェードの攻略がキーとなる。特に西岸の「カナダモドーム」と呼ばれる大規模なカナダモエリアをバスは好み、パンチショットリグも活躍。
ドーム下の空洞を狙うなど、かなり強めのタックルセッティングで挑む琵琶湖らしいスタイルが味わえる。
秋の琵琶湖
秋、特に初秋は台風の有無でも大きく変わる時期といえる。
基本的には夏から引きずるシェードでの釣りが継続されるものの、台風が通過後にウイードが飛んでしまうと付き場をなくしたバスはベイトに付く傾向が高く、いわゆる横の釣りを展開するルアーが効果的に。
台風後に濁りも入ることからスピナーベイト、クランクベイト、チャターベイトなどでウイードエッジを攻めるようなハードベイトが使いやすい状況となる。
また北湖から南湖へアユが下り、それを追うハスといった図式でベイトはギルからシフトしていく。そういった状況に応じたリグを選択するとよい。
そして秋が深まれば一日の寒暖差が大きくなりターンオーバーが起こる。ターンオーバーの影響を頭に入れながらの組み立てが必要となる。
また、比較的ターンオーバーの影響が少ない北湖のディープ攻略はひとつのキーに。
カレントの効いたエリア、浚渫最深部などでボトムを意識したダウンショットやヘビキャロによるスローな展開もオーソドックスな釣りのひとつ。
冬の琵琶湖
琵琶湖も例にもれず水温低下により1ケタ台に突入すると非常に厳しい状況となる。
厳しい冬はウイードの残り具合と濁りがキーになることが多い。
ウイードが残っていない状況ではメタルバイブ、あるいは沈み物・マンメイドストラクチャーでのライトリグなどが何とか1本を絞りだしてくれることも。シャッドプラグも万能に使えるルアーのひとつ。
残りウイードがシャローにあるようなら、ジャークベイトやバイブレーションも期待できる。
また沖にウイードが残り濁りが入るようならディープクランクも面白く、クリアであればアラバマ系も強い。
シーズンごとの代表的なパターンやリグを述べてきたが、それが年々通用しにくくなっているのが昨今のマザーレイク。この時期の魚はこのモードと思っていても、「それならこの釣り方」がハマりにくくなってきている。
そうはいっても琵琶湖。そのストック量は豊富であり我々を楽しませてくれるはずだ。そして今年もまた色々な表情を見せてくれ、きっと足を運びたくなるのだろう。