最高の「ベース乳白ボディ」を目指して

考えてみれば、スイムベイトには見かけるが、ワームにラメを使ってもパールマイカ顔料を全体に使ったものはほとんど無い。歴史が証明しているのだ。

大粒のラメの持つスカスカの反射とは違い、ベース樹脂に練りこんだパールホワイト粒子に対する反応がどうにも良くないことを2年の実釣で認めざるを得なかった。

しかし、パールマイカをベースにしなければ3DRの「立体映え」はガクッと落ちてしまう。パールマイカ3DRの素晴らしい仕上がりに意地になって、「映え」で劣るヒウオ系透け乳白ベースの3DRに転換することを最後まで拒んでしまった。3DRリアリズムに誇りを持つがために、人に評価されるパールマイカ3DRを諦められなかったのだ。それほどパールマイカ3DRは人の目には美しかったのだ…。

上が乳白ベースに薄く白を塗装した新３DRステルス鮎の腹、下がパールマイカベースの旧３DRステルスの腹、見た目の美しさは圧倒的に パールマイカだが…。

3DR転写塗装は人を釣るためではなく、バスをより釣るために開発してきた技術だ。その原点を危うく見失いかけていた2年間だった。

上がパールマイカベースのステルスのテール。下が新3DRヒウオベースのテール。一見、下の方が水に馴染みが悪そうに見えるが、実は 全くの逆。テールのパールは自分的には絶対NG。

だが、そのおかげでスイムベイトの、特に表層まで喰い上げさせるための最高の「ベース乳白ボディ」を突き止めることができた。

事実、「ヒウオ」から学んだ「透け乳白」をベースにした3DRはヒウオを上回る釣れっぷりを見せてくれた。

見た目は最高に美しい「パール3DR」だが、釣果は圧倒的に「透け乳白」に軍配が上がった。 最終的に3DRのベースボディに選んだのは、パール無しのバスの口の中の色のような乳白である

やはり「最後の答えはバスに聞くこと」、その大切さを改めて実感させられた3DRリアリズム・ソフトベイト塗装研究会だった。

見た目はパール3DRより劣るが、釣果では間違いなく透け乳白に軍配が上がった。 ヒウオを超える新3DRアユ、ハス、アマゴ、ボラがようやく完成しそうだ

それでもまだディープ、ヘビーウェイトでのパールマイカ3DRステルススイマーは捨てがたい…。