今江克隆のルアーニュースクラブR 第994回「リアル系プリントの新事実!釣れる塗装のキモを公開」の巻
釣れる塗装のキモ
ハードベイトでの3DRの確立後、自分にとって必要不可欠な戦力「ステルススイマー」の3DR化は必須の課題だった。
2年前、外観的に完成したそれはもはや芸術品の領域だった。テストに気合が入ったのも当然だろう。しかし、その「3DRステルススイマー」は意に反し、ノーマルカラーの「ステルススイマー」に遠く及ばない実釣結果となった。
それを認めたくなくて、実に2年もの年月を費やすことになったが、冷静に比較すればするほど、人間の目に最も魅力的な3DRは結果が思わしくなかった。逆にテストすればするほど、「ヒウオ」カラー、「クリアレイクマジック」カラーの圧倒的な釣れっぷりに脱帽することになる。「ヒウオ」はノーシンカーで、「クリアレイクマジック」はヘビーウェイトで、どんなレイクでも常に安定した釣果を約束してくれた。
そして特に「ヒウオ」のノーシンカー系表層直下スイミングでの釣果の良さはダントツで、使うほどにバスが見上げた時の「腹の乳白色」が効いている気がした。
試しに薄ヒウオから腹白塗装ヒウオまで様々な「乳白」を3DRと比較して見たが、水に溶け込むように馴染む、まさにカルピスのような柔らかで透け感の残る乳白への反応が明らかに良い感じがした。
それに対し3DRの立体感を出すためにパールマイカ(白パール)をベース樹脂に練りこんだ3DRは、見た目には最高に美しいのだが、水に入れた時の馴染みが悪く、パールの乱反射が強く、水に馴染むのではなく水から浮いてしまうように見える。特にクリアなテールのパール粒子は、水に消えこんでほしい尻尾部分を逆に派手に際立たせてしまう。いわばソフトベイトのベースにパール顔料を使うとハードベイトのような見た目の「硬さ」を持ってしまうのだ。
パールマイカは美しい…