今回は2つのリールについて比較という形で、その性能を見てみようと思う。
比較対象は、ダイワのライトゲームカテゴリーである月下美人シリーズから2017年にリリースされた「月下美人EX」と「月下美人AIR」の2モデルだ。
ダイワのハイエンドモデル「月下美人 EX」
月下美人シリーズ最高峰となるEXの名を与えられた「月下美人 EX(以下EXと略す)」は、軽量かつ最高の巻き感度を誇る最新モデル。紅とゴールドを基調にした斬新なデザインはハイエンドモデルの証。
ウエイトバランスを追求した「月下美人 AIR」
軽量化と突き詰められたウエイトバランスにより操作性を向上させたハイコストパフォーマンスモデルの「月下美人 AIR(以下AIRと略す)」。EXとは対象的に闇夜をイメージしたシックなデザインが洗練された性能をより際立たせている。
搭載されたテクノロジーを比較
ここでは2つのリールに搭載されているダイワテクノロジーをEXを中心にそれぞれ見てみよう。(一部抜粋)
モデル | マグシールド | エアローター | ドラグ | ボディ | スプール | ハンドル | ギヤ | シャフト |
月下美人EX | ボディ/ラインローラー/ハンドル軸ボールベアリング | NEW ZAION製エアローター | ATD(フィネス) | ZAIONボディ | エアスプール | アルミマシンカットハンドル | マシンカットデジギヤ(超々ジュラルミン) | リニアシャフト |
月下美人AIR | ボディ/ラインローラー | ZAION製エアローター | ATD(フィネス) | ZAIONボディ | 肉薄アルミスプール | アルミマシンカットハンドル | マシンカットデジギヤ | リニアシャフト |
この表でお分かりいただける通り、大きな違いはエアローター、スプール、ギヤにあることが分かる。エアローターには、ダイワが開発したZAION(軽さと強度と腐食しないという3つのメリットをもった高密度カーボン素材)を使用しており、感度が必要とされるライトゲームにおいて、軽い巻き心地と水中をハアクすることができる高い感度を実現している。EXには、従来のZAION製エアローターをさらに進化させたNEWモデルが搭載され、より軽さ、強度、感度に磨きがかかっている。
EXのスプールは、直接メッキにIP(イオンプレーティング)を施し、ラインに負荷を与えない硬度を持ちつつ軽量化に成功した「エアスプール」を搭載。AIRには、極限までの軽量化を図るためラインストッパーを排除し、極限まで薄く削り込んだ「肉薄アルミスプール」を採用している。
EXのギヤには、ダイワのデジタル設計技術と高精度マシンカット加工により実現した「ジュラルミン鍛造マシンカットデジギヤ」の技術を、アルミニウム合金の中で最高の強度を誇る超々ジュラルミンで実現している。
どちらもライトゲームを高次元で楽しむためのテクノロジーが採用されているわけだが、価格という面を含めるとやはり「EX」の方がより強度、感度、巻き心地という部分においてはスグれているようだ。
ちなみに、メーカー希望価格では、EXが6万円台、AIRが3万円台となっている。この価格差をどう見るかはユーザーによって大きく意見が異なるだろう。
EXとAIRの最新機種
最後にEXとAIRの最新モデルについて一覧でご紹介しよう。
月下美人EX | 巻取り長さ (cm) |
ギヤー比 | 自重 (g) |
最大 ドラグ力 (kg) |
ナイロン (lb-m) |
PE (号-m) |
1003 | 60 | 4.8 | 165 | 2 | 2-150 3-100 |
0.3-120 |
1003RH | 71 | 5.6 | 175 | 2 | 2-150 3-100 |
0.3-120 |
2004C | 64 | 4.8 | 170 | 2 | 3-140 4-100 |
0.4-120 |
月下美人AIR | 巻取り長さ (cm) |
ギヤー比 | 自重 (g) |
最大 ドラグ力 (kg) |
ナイロン (lb-m) |
PE (号-m) |
2002H | 75 | 5.6 | 175 | 2 | 2-100 | 0.3-100 |
2003 | 64 | 4.8 | 175 | 2 | 2-150 | 0.3-120 |