赤ザリ、まさかの…

ルアーデザイナー赤松が「究極のバイブレーションが完成した」といい切る自信作、アベンジバイブ58(ラグゼ)。ため池のオカッパリでテストを繰り返した
釣りを開始する赤松。ロッドの先に結んだのはアベンジバイブのレッドクロー、いわゆる赤ザリカラーだ。
「春は赤ザリ、ため池に赤ザリ、バスに赤ザリ、年がら年中赤ザリですね。赤ザリラブです」
ほかにパールシャッドの2色があれば、メインベイトであるザリガニとフナをカバーできるのが赤松の持論。

狙いすましたポイントにキャストしては移動を繰り返す赤松。過度なプレッシャーを与えないよう、見切りは早い
アベンジバイブはため池スタンダード、オカッパリバーサタイルである。
特徴は小粒で重くよく飛ぶくせに、スローでも機敏に動くこと。かつ、巻き重りがない。
「現代バイブレーションは速巻きできることが大前提です。もちろんアベンジバイブもそのスピードレンジを想定してアクションを出しました。ただ、それだけだと使い方が限定される。スローでも巻けるオプションを追加したことで、年中、どんな場所でも使い勝手のいいバイブになりました」
そして、もうひとつ、驚異的な障害物回避能力の高さがある。
「絶対に根掛かりしませんからね、絶対に」
ロスト率を減らせるのは財布にやさしい。
「よっしゃ、キター!……えっ!?」
フルベンドしてピタッと止まるアベンジ66M。

キレイな弧を描くアベンジ66M。このベンドカーブがランカーの体力を搾り取る。が、これは根掛かり
根掛かりである。
「いや、これは地球が釣れたんであって、根掛かりではないです。根掛かりでは。マジか」
逆立ちして取りこんでみたらいいと思うよ。
「……いいわけさせてください。いや、あの、ホントにですね。根掛かりでのロストはテストからひたすら投げまくってましたけど、1個もなかったんですよ。ただ、今回のように、穴の隙間にスポッとボディが挟まっちゃうタイプの根掛かりはしょうがないですね。フックが刺さる根掛かりは記憶の限りではないんですけど」
赤松、人生初のアベンジバイブロストである。
「よりによって取材の日に、ですね」
取材には魔物が棲んでいる、といわれる。
「ホントのホントに根掛かりしないんですよ。だから、赤ザリカラーのアベンジは常用するにも関わらず、予備が手元に1個しかない。1個あれば十分ですっていっちゃいましたからね。1個500円で販売キャンペーン中の該当カラーなので、買っちゃおうかな」