藤原真一郎に直撃!メバリング
藤原真一郎さんのメバリングにおける考え方を前回配信しました。
非常に多くのことを複合的に考えながらアジャストさせていくのが大切というお話でした。
とはいっても、やっぱり「目安」はほしいじゃないですか。そこで藤原さんには具体的な狙い所やリグのセレクトなどを強引に寄稿していただきましたよ(笑)。
以下、藤原さんのありがたいお話です(笑)。それではどうぞ!
2月の後半辺りから風の穏やかな日も出てきて、釣り日和な夜が多くなります。
確かに気温はまだ低い日もありますが、無風だと防寒を着て少し歩くと汗ばむほど。寒くは感じません。
そんな春先の夜の凪にはひっそりメバルがライズしていてドキドキさせてくれる熱いゲームが待っています。
というわけで、これからの季節のメバリングについてお答えしたいと思います。
Q1 探るレンジはどこからが基本?
春は表層を探ってみよう!
根魚に分類され、事実、日中には岩やテトラの隙間に潜んでいるメバルですが、夜にはエサを求めて水面や水面直下に浮遊し、時にはライズもします。面白い生態ですよね。
とくに春先以降は外灯周りなどで頻繁にライズをする光景が見られます。
もちろん、根魚らしい沈み根や海藻の際もメバルを狙う上で重要ですが、これからの時期は表層をどう攻めるか、ということを考えてやってみるだけでもメバルゲームの面白さに触れることができると思います。
「表層」だけでもいくつも釣り方があり、それらのちょっとした違いがバイトの有無を決める場面さえあるからです。
Q2 表層攻めのバリエーションにはどんなものがある?
レンジやスピード、アクション、ルアーのシルエットをいろいろ組み合わせてみよう!
ベイトがいて潮が効いている中、イージーな状況ではざっくりと表層付近を通してみるだけで素直に食ってきてくれます。
それが、潮上から流れに同調させて巻く方が食ってきたり、潮下でU字を描くように通すことで反応が良かったりとバイトパターンに「癖」が見られる時があります。
その癖がさらに強くなってくると、水面が良かったり、その直下数センチがもっともアタリが多かったり、水面から60~100cmほど沈めた所に反応が集中したりと、ほんのちょっとしたレンジの違いで反応がガラリと変わるケースもあります。
先日も数投してみてアタリがなかったので「メバルはいないのか」とライトで一瞬確認してみたところ、水面直下に魚影が見える見える!
そこで、それまでやっていたレンジの一段階さらに上、水面を意識して通してみると早速のアタリ。そして連発……。細かなレンジの大きな違いを再認識しました。
レンジの違いに加えて、ルアーのスイミングやフォールのスピードの違いも大きな差となり、1gのジグヘッドが適している時もあれば、0.5g以下でないと食わせるのがなかなか難しい状況もあります。トッププラグが最適となる場面もあります。
ルアーのシルエットについても無関係にバイトしてくれる場面もあれば、例えば2インチクラスではアタリがないのに1インチクラスの小さなワームに変えたら途端にラッシュなんてこともあります。
これらは活性が低いわけでは決してなく、ただただ癖が強いというイメージ。その時の癖がわかれば連発することも多く、細かいレンジを意識しつつメバルに見せるルアーのスピード、シルエットを工夫してみると良いでしょう。
Q3 ロッドアクションは入れた方がよい?
キレの良いシェイクでリアクションを狙ってみよう!
タダ巻きや張らず緩めずのテンションでフォールさせたり潮に乗せたりするノーアクションの釣りだけでなく、アクションで積極的に誘うこともメバルには有効です。
とくにシェイクでスイッチが入るメバルは多いと感じます。シェイクにもいろいろありますが、硬く細かいシェイクを意識してみてもらいたいと思います。
ティップを数センチの幅で、2、3回、細かく速く震わすように操作します。
文字で表記すると「コココン」というような細かいシェイクです。
リトリーブ中に時折シェイクしてみてください。その直後に小さくも鋭いアタリが訪れることでしょう。
また、ロッドを30°から60°くらいまで4、5回細かくシェイクしながらリフトしてそのまま漂わす「シェイキング&リフト」といったアクションもとても効果的です。
コツコツコツと細かくアクションしながら浮上するこのアクションは時に数多くのバイトをもたらしてくれるでしょう。
アクションにはもうひとつ観点があります。例えば水面を攻める時、ロッドを立ててリトリーブするだけでは、ジグヘッドは水面を通りません。
もう一段回浮上させる必要があるのですが、その時にもシェイクが使えます。ゆっくりと巻きながら時々シェイクを入れてジグヘッドを水面に浮上させます。レンジを微調整するテクニックとしても使ってみて欲しいと思います。
Q4 ワームの使い分け
宵姫シリーズは癖のあるメバルにも対応!
ラグゼ宵姫シリーズのワームはいろんなアプローチをカバーしています。
「メバルの癖」に対応できるということです。
まず、その日のメバルの癖を探るためにパイロット的に使えるのが宵姫トレモロAJ2インチです。
しっかりしたリブが水を押し、テールは小刻みに細かく震えて生命感を醸し出します。オールマイティに使え、癖のない状態全般をカバーします。
ベイトを追っている時などよりしっかりとした存在感が欲しい時にはアーミーシャッド1.8インチです。
シャッドテールと一対のアームでトレモロAJ以上の水押しを発生させてメバルに強くアピールします。「シャッドの巻き」というのもメバルの好物のひとつ。
抵抗によりフォールやスイミングのスピードをスローにする効果もあります。
ノレソレ1.8インチはリブなし&薄いテールのマイクロワームで静かに漂わせることに特化しています。
波動の強いワームや強いアクションにバイトしない癖の強い時でもメバルを惹きつけるワームです。
さらに癖の強い時をカバーするワームがあります。それはアーミーシャッド1.8インチをカットしたものです。真ん中のクビレでカットすることで2種類のワームになります。
前側を小さなツインテールのワームとして、後ろ側を小さなシャッドとしてそれぞれ使用できるお得なワームになっているのです。
1インチクラスの小さなシルエットが正解となる場面はけっこうあります。アンダー1gのジグヘッドと組み合わせて投げてみて欲しいと思います。
Q5 ジグヘッドの使い分けは?
宵姫コブラはユラユラ&スロー、宵姫ラウンドはタイト&安定
まず全体チェックも兼ねて巻きで広く探ったり、流れの効いている沖側を通したりするには1~1.5gくらいのウエイトが適当だと思います。
飛距離も出ますし、癖のない状況ならスピード的にも普通に食ってくれます。ちなみに、外洋に面しているエリアなど大型のルアーが有効な場所では2、3gに3インチクラスのワームがメインになることも。
宵姫のジグヘッドシリーズには、流れの中でもレンジが安定しやすいラウンドと船型のヘッドで下へ水を受け流して浮上しやすいコブラの二種類がラインナップされています。
表層の巻きパターンではコブラが有効になります。コブラが持つ、表層をスローに通せる特長やユラユラと揺らめく動きがメバルのバイトを誘います。
逆に「タイトに静かに」狙った方が良い時にはラウンドがマッチします。シェイキング&リフトでもアクション後のフォールが安定するのでよりナチュラルな挙動を演出しやすくなります。
Q6 アジングとの違いで注意すべき点はある?
メバルの方が表層の細かいレンジやルアーのサイズに対する選球眼が鋭い印象
狙い方の違いとしては、今回の表層攻めで解説したことでもありますが、メバルは表層にサスペンドすることがとても多く、細かなレンジの違いで反応が変わります。
アジも水面パターンがあったり表層に集中したりすることはありますが、ベイトなどの条件によって〝そうしたパターンになることもある〟という感じ。
その点、メバルは特定のベイトがなくても水面付近に浮きます。
とりあえず会社には出勤しなくちゃ!そんなイメージで、何はともあれ水面に…という傾向が強め。
エサを探すことも含めて、表層を主戦場にしている印象を抱きます。
というわけで、メバルは付き場も多様なこともあり、表層を狙いながら一カ所で粘らずに少しずつ移動して探る釣り方もありだと思います。
メバルとアジの釣り分けに関して言えば、アジの群れが回遊しているような時、メバルは岸壁の陰に潜んだり障害物に寄ったりと表層やオープンから身を引く傾向があります。
そうした状況でメバルを狙うなら際や暗いところを探ると良いでしょう。
その他、良型のメバルは海藻や障害物に逃げ込もうとするのでランディングまで油断ができなかったり、ルアーのサイズの違いで顕著な差が現れやすかったりとアジとの違いがあります。
釣りながらアジとの違いを意識することでメバルという魚のことがもっとわかるようになると思いますよ。
基本タックルを解説
ということで、藤原さんに解説を頂きました! コチラを参考にメバリング、楽しんでみてください。
最後に藤原さんにタックルについてもお聞きしました。
ラグゼのライトゲームロッドといえば宵姫天と宵姫華。
今回は分かりやすいようにジグ単におけるスタンダードな2本を選んで頂いた。
ひとつは宵姫天S511FL-solid、もうひとつは宵姫華S69FL-solid。どちらもジグ単を繊細に扱えるロッド。
宵姫天
宵姫天は極薄高弾性カーボンパイプリールシートとワンハンド構造とシリーズを通して反響感度や軽量化に特化したシリーズが揃う。
宵姫天S511FL-solidは1g前後という最もオーソドックスなウェイトのジグヘドリグでのアプローチを究めたソリッドティップ。
非常に操作しやすいレングスで、実はバットパワーもしっかりある機種。
【公式サイト「宵姫天」詳細ページは→コチラ】
宵姫華
宵姫華は天と比較するとオーソドックスながら、やはり超絶感度と軽さを兼ね備えている。
リールシート周りのグリップに通常使われるEVAやコルクなどは使われておらず、グリップエンドも非常に小さい。
その中で藤原さんがジグ単で使うならと挙げたS69FL-solid。
宵姫EX時代からこの「69」の愛用者は非常に多かった長さ。69という長さながら負荷の変化や操作感を手元付近で感じやすく、繊細にリグを扱える有効レングスとなっている。
ちなみに、例えばフロートを遠投するといった時なら、例えばS82H-solidもオススメ。
【公式サイト「宵姫華」詳細ページは→コチラ】
以下が藤原さんの基本タックルです(メインがジグ単の場合)。
ロッド
ラグゼ宵姫天S511FL-solid、宵姫華S69FL-solid(ラグゼ)
リール
イグジストLT1000S-P(ダイワ)
ライン
ソルティメイト・スモールゲームPE-HG0.3号(サンライン)
※風のある時は鯵の糸エステルナイトブルー0.35号~0.5号
リーダー
ソルティメイト・スモールゲームリーダーFCⅡ 4lb(サンライン)
ジグヘッド
宵姫コブラ、宵姫ラウンド 0.5~1.5g#4(ラグゼ)
ワーム
宵姫トレモロAJ2インチ
宵姫ノレソレ1.8インチ
宵姫アーミーシャッド1.8インチ
アーミーシャッドをカットしたアーミーとマイクロシャッドなど(ラグゼ)