【サーフェイスからサブサーフェイスへ】奥深きメバルプラッギングの世界をご案内
僕がメバリングに深く嵌まり込んだ一番の理由は、ロケーションの豊かさとその釣り方の多彩さにあります。
ナイトゲームだけで考えても、闇場所から常夜灯が煌々と点る港の奥でも成立しますし、釣れるロケーションは荒磯、小磯、平磯から、砂利浜、ゴロタ浜、サーフと続き、足場の良い港湾部の堤防はもちろんの事、河口部、河川内ですらゲームが成立する素晴らしい魚です。
そしてその上、水面及び水面直下から水深20mを越すディープゾーンまでと様々なレンジでの釣りが可能なことに加え、効果的なルアーの種類が実に多彩なのです。
ルアーのタイプが最も豊富なのはバスフィッシングですが、そのバスルアーの全てが通用すると言っても決して過言ではありません。 実際に僕はそれらの全てを使ってメバルを釣り上げてきました。その点において、ソルトシーンではメバルが最高のルアーターゲットであるとさえ、思い至ったのです。
レオン 加来 匠(Kaku Takumi) プロフィール
始まりはトラウト用のスプーンだった
懐かしく何度も思い出すことなのですが、僕が初めてメバルをルアーで釣ったのは実に40年以上も昔のことです。
当時渓流ファンだった僕が渓流タックルそのままを海に持ち込み、最初に手にしたメバルはトラウト用のスプーン(エッピンガー社のダーデブル)によるものでした。まさにそこから僕のメバリング人生が始まるわけですが、これがやればやるほど奥が深いのです。
最初の一匹から10年経過した時点でも、予想もしなかったロケーションで、しかも完全に想像の範疇を超えたタイプのルアーで釣れるという事がたびたびあり、渓魚に較べてメバルのあまりの懐の深さに事に正直驚きを禁じ得ませんでした。 以来、全てのタイプのルアーをメバルに試すことになっていったのです。
試行錯誤の末、ペラ物プラグに行き着く
さてそんな中、現在の僕が最もハマっているのがペラ物プラグです。 つまりプロップとかスイッシャーと呼ばれるタイプのスクリュー状のプロペラが付いたプラグのことですが、まず僕自身メバリングにプロップを用いたのは15年ほど以前です。
ある日、ヘドン社のトーピードにダウンサイジング版の「ベビートーピード(約7cm)」「タイニートーピード(約5cm)」「ティニートーピード(約4cm)」の三種がある事を知り、早速数個ずつ買い込んでチューンを繰り返すなど様々試して最も成績の良かったタイニートーピードに落ち着きました。
コレが実に良く釣れる。特に他のプラグで反応しない時に限って大型メバルを呼び込んでくれる。したがって、長らく友人にも見せず自分だけのシークレットとしていたほどでした。
しかしメバルは甘くありません。水面まで出てくれないタイミングも沢山あります。そんな時はフローティングミノーやシンキングのリップレス系ミノーでサブサーフェイス(水面直下)の釣りをしていたのですが、ここ数年、プロップやスイッシャーにはまた新たな領域がある事に気がつきました。