アベンジバイブ58
赤松氏が手掛けたアベンジバイブ。引き抵抗自体は軽い。引き抵抗の軽いバイブレーションには、手元に伝わる振動も弱めなものもある。
それはそれで一つの方法なのだが、そこは「アベンジ」ルアー。
手元に伝わる振動も弱いと、何をしているのか分からない、いわゆる「ノー感じ」になってしまうと考え、引き抵抗は軽いのだが、手元に伝わる振動は強めのバイブレーションになっているという。
また、スナッグレス性能が高い。シェイプ、そして内蔵ラトル&ウエイトが頭下がりで泳ぐことを可能にしているのだが、何か障害物にスタックしても額の面で受けて回避してくれる。
実は、この姿勢はキャストから着水後のキレイなフォール姿勢を演出し、着水後のフォールバイトも多いという。
覚えておきたいのは、アベンジバイブは巻きに特化したバイブレーションだということ。
赤松氏は「バイブレーションでリフト&フォールは、一般的なメソッドとしてあります。ただ、個人的にはリフト&フォールをするバイブレーションと巻きのバイブレーションは役割が違うと思っていて…」と話す。
求めたのは誰にでも巻きやすく、誰でも上質なアクション。
「どちらも求めて…で中途半端なモノではなく、スローでもファストリトリーブでも動きが破綻しない、障害物に当たっても苦にしないバイブレーションを意識して作りました」と続けてくれた。
■スペック
全長:58mm
ウエイト:14g
アベンジプロップ80
こちらのプロップベイトだけは、赤松氏がゼロから作ったものではないことを先に記しておく。
元々アメリカで発売されていたプロップベイトが、ラグゼから販売されることとなり、そのプロップベイトを赤松氏がチューンしたのが「アベンジプロップ」だ。
特徴的なのがプロペラ部で、キャストする時は折り畳まれて抵抗にならず、巻き始めると開くようになっている。
また、樹脂製のため適度に軟らかく、バイト時に曲がってくれるため、フッキングの邪魔をしないのだ。
赤松氏がチューンしたのは、日本に合ったカラーリングがひとつ。もうひとつがワッシャーをクビレ部分に噛ませることで、マイルドな金属音が出るようになった。
使い方としてはタダ巻きはもちろん、ポッパーのようなストップ&ゴーも有効とのこと。
■スペック
全長80mm
ウエイト:18g・5/8oz
アベンジ
ルアーだけでなくロッドも2020年にリリースされる。第一弾はその名も「アベンジ」というロッドだ。
ベイト7機種、スピニング5機種の計12機種展開される予定だという。
ざっくり、レングスとパワーだけ列挙すると…
ベイト=63M、63MH、66M、68H、68XXH、70MH、70H
スピニング=61UL、62L、63ML、66ML、74MH
とのことだ。
こちらのアベンジロッドは、オカッパリ用バスロッドといってよい。
やはり、扱いやすさに重点を置いた仕様になっている印象だ。
例えばベイトロッドなのだが、63ML、63MHを除く機種ではグリップの長さが統一されており、また、一般的なロッド同レングスのロッドと比較すると若干長めだ。
ショートグリップが投げやすいのは、やはりある程度慣れた人で、手を添える部分がしっかりある方が投げやすいとの考えからだという。
また、そうすることで実はコンパクトに振り抜くことができ、特にまだキャストに不慣れな人などは結局のところ小場所でも投げやすい仕様になっている。
このセミロンググリップは、脇挟みでファイトする時の安定感につながるのは言うまでもない。
ちなみに、アベンジロッドは持ち運びしやすいよう、ベイトもスピニングもすべてグリップジョイントとなっている。
さて、せっかくなので「アベンジバイブ」に合うロッドをひとつ選んでいただいた。
「66Mですね。66Mは特にバイブレーション、クランクに特化したムービングルアー用ロッドです。ティップは軟らかく、テーパー自体はレギュラーでバイトを弾かない中弾性素材。また、セミロンググリップは肘にもしっかり当たるので、ロッドの角度がバラつくことを防いでくれます。キャストにしても、ルアーの重みをしっかり乗せてキャストできますから」
ということで、アベンジバイブ、アベンジロッド、どちらも気になった方は66Mはいかがだろう。
いや、ちょっと待った。迂闊だった。
ラグゼのロッドのイメージからして……。う~ん、ここは正直に聞くしかない。
「でも、お高いんでしょ?」
赤松氏は「そのあたりも頑張りました。価格は……」
おぉっ。なんとかお小遣いをつぎ込めばイケそう(笑)!?
最速でアベンジを見られるのはいつ!?
アベンジについて色々と伺った。また、今回は製品のごく一部を簡単に紹介したに過ぎず、すでに新たな製品が続々と完成に至っている。
ルアー、ロッドと紹介したが、シンカーやリグ類なども展開していくそうだ。
「アベンジ」については、今後メディアで多く目にすることになるだろう。
さて、では実際のアベンジ製品を一般ユーザーが見て、触れられる最速はいつかというと、釣りフェスティバル2020 in Yokohama(昨年までのフィッシングショー横浜)になりそうだ。こちらにもぜひ、足を運んでください!
画像出典:がまかつ