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今江克隆のルアーニュースクラブR 第969回「最新ベイトリール情報!コードネーム”Revo LX922Z”」の巻

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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ベイトリール難民

トドメは昨年12月、930を作ってくれたZPIがチューニング事業から撤退、オリジナルリールメーカーになったため、自分はまさに「ベイトリール難民」と化してしまった。

その過程で(宿敵?である)沢村(幸弘)プロに「LTX/BF-8」に「KAHENブレーキ」を搭載したワンオフモデルを2台製作してもらい、なんとか凌ぎきったのが今シーズンだった。

沢村プロのKAHEN spool搭載のLTXフレーム改。 まさにフォーミュラカー並みの究極ベイトフィネス機種

実の事を話すと、このLTXはフレームを本来のマグネシウム製ではなく、ピュアフィッシング特注の歪みの出ないアルミ製フレームに替えていた。

自分の経験上、キャスト頻度が並大抵ではないベイトフィネスでは、フレームは絶対に剛性と寸法精度の高いアルミフレームでなければ、ベストセッティングが出たとしても極めて短命に終わることを何度も経験したからである。

しかし、沢村プロのKAHENは、自分のLTZ930とはかなり性格が違う。930がオートマチックな誰でも乗りこなせ、街乗りも快適な最新鋭のポルシェ911ターボ(4WD)、一方、KAHENはまさにレーシングカーそのもので、甲高いサウンドのフェラーリかランボルギーニのような尖り切ったフィーリングとでも言えるものだった。

KAHENは間違いなく乗り手を選ぶが、TOP50レベルのアングラーならば、その限界域のパフォーマンスを存分に活用できると言えるだろう。KAHENは1.1gのネコリグすら使いこなせる極限のプロユース・ベイトフィネス「専用機」であり、その限界パフォーマンスの高さはまさに驚愕だった。

そこで一時は全機を930からLTX/KAHENに切り替えることも検討したが、ピュアフィッシングにマグネシウムボディのLTX/BF-8に流用するために高精度加工した旧LT系アルミフレームの在庫がなく、同時にLTX/BF-8は小径32mmスプールとは言え、ベイトフィネスの最後の決め手とも言える「ロングノーズ化」が物理的にどうしても改造できず、10台全ての930をKAHENに変えることができなかった。

この両者を試合本番で同時に使い分けるのは、そのフィーリングの違いから、とっさにリールが変わると数投は身体がアジャストできず、ここ一番の初投でミスを連発する苦しみを味わうことになってしまった。

このどちらにも行けないベイトフィネス難民化は自分にとって、トーナメント生命を左右するほど、大きな問題だったのである。

「ベイトリール難民」化した本当の理由とは…

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