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山田ヒロヒト的エギ思考と怒涛の約1ケ月の遠征レポート

連載:山田ヒロヒト「ヤマラッピワールド」
寄稿:山田ヒロヒト
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エギング&イカメタル特集2019

今回の連載では、前半はエギについて真面目なお話を! そして後半はここ1カ月の活動をレポートしてみたいと思います!

山田ヒロヒト (hirohito yamada) プロフィール

バックドリフト、ノーテンションソフトフォールなど、新たなエギングの扉を開き続けるエギンガー。2016年年末に、それまで23年勤めた会社を退社、2017年よりフルタイムのプロアングラーとしての活動を開始。これまで通りエギング関連アイテムの開発を続けるほか、イカ係長とフィッシングブランド「NUTS & VOLTZ」を立ち上げるなど、活躍の場を広げている。なおアオリイカの自己記録は屋久島ロケ中に捕獲した4280g。1968 年7月生まれ、大阪府出身、奈良県在住。趣味はスノボと一眼レフカメラ撮影。

 

まずはエギのお話から!

いろんな友人と一緒にエギングをする機会がたくさんあるんですが、その時によく言われるのが「底どりが難しくて、なかなかできない」ということ。

単純に底だけを取りたいのであれば、着底がハッキリ分かるまで重いエギ、沈下速度の速いエギを使っていけばいいのですが…。話はそう単純ではないのがエギング。

私的にはアオリイカに食い気とやる気がないと、エギを重くすればするほど、エギを抱く確率が低くなる傾向にあると思っています。

あと、重くすると沈下速度が速くなるのでシチュエーションが合わない場合は、釣りにくくなっていきます。

ではどうすればイイのか?

 

私のエギ選択の基本は底取がギリギリ分かるレベルのウエイト&沈下スピードのエギを選ぶこと

私のエギの選択法としては、底取りがギリギリ分かるレベルのエギを選んでいます。

あと単純に重さや沈下スピードを変えるだけでなく、もちろん状況に合ったタイプのエギを選ぶことも重視しています。

 

 

ヘビーローテーションエギそれぞれの特長と使い方は?

というわけで、ここからは、私がローテーションしているいくつかのエギをご紹介!

そのエギが、それぞれどんな特長を持ち、どんな時に使うと効果的なのか? をご紹介していきたいと思います。

 

エメラルダス・ラトルシリーズ

まず紹介したいのが、エメラルダス・ラトルシリーズです。

実はダイワに移籍後、初めて監修したエギなのがエメラルダスラトルシリーズ。自分のこだわりを聞いてもらいエメラルダスラトル→タイプR→タイプSと様々なタイプのモノを作らせてもらいました。

各タイプとも私好みのダート幅で、シャクった時のアクションも動きすぎずにキレイに横にダートするように設計しました。

そして流れに対して、ある程度水の抵抗を得やすくしてあります

3.5号、4号に至っては、正面から見たときに、シンカーに少し平らな部分を作ることで潮カミの良さを演出し少しでも流れを大きく感じることができるように、そしてちょっとした力でスムーズにエギが横ダートを演出できるように、それでも鋭くしすぎてダートし過ぎないように考えて作リました

エメラルダス・ラトルシリーズで一番こだわった点は?

あと徹底的にフォール時のバランスを私好みにしてあります。かなりこだわったのが、ラインテンションを張ってる状態から、フリーにした時に滑らかに違和感なく頭を下げていくこと。

このことがアオリイカが違和感なくエギを追うことにつながるんです。

特に産卵期などシビアさが求められる状況ほど、こういった特長が効いてきます。

上記したような色んな特長は言葉にするとインパクトはないかもしれませんが、イカを抱かすための要素は、これでもか! というぐらい、ふんだんに入れたつもりです。

実際、釣れるエギとして、長年愛用してもらっています。

ラトルシリーズは発売以来、ずっと同じモデルでの販売が7年以上続いているのですが、今なお売れ続けています。

実はこれはエギの世界では異例のことだそうで、私自身今なおバリバリの一軍エギとして愛用しています。

 

あとラトルシリーズは、その名の通り音が鳴るエギという特長も持っています。

発売当初は、エギにラトル音を導入するというのは、どちらかというと批判の声の方が多かったと記憶していいますが、今となってはラトルエギは、完全に市民権を得て当たり前の存在になっています。

 

さて、少し前置きが長くなってしまいましたが、ここからはラトルシリーズ各タイプをご紹介していきます。

エメラルダス・ラトル【ダイワ】

エメラルダス・ラトルシリーズのノーマルタイプ

フォールスピードはノーマルタイプのエギというタイプの中では少しだけスロー気味に仕上げてあります。

なおエメラルダス・ラトルシリーズは、2.5号サイズに、ことのほか、こだわりをもって開発しました。

実は私自身、ひと昔前までは、は3号以下のエギはあまり使うことがなかったのですが、日本海側で本気の新子釣りを繰り返しているうちに、考え方がガラッと変わったんです。

というのも日本海側の秋はエギンガーでごった返す超激戦区。そしてシャローエリアが広がっているんです。

そんな中では2.5号サイズを使って根掛かりを回避しながら釣る必要があるんです。そしてそんな激選区で勝ち残るには2.5号エギに関して、とことんこだわった方がいいと考えたからなんです。

だから、発売当初から、キャッチコピーに「逃げの2.5号」ではなく、「攻撃的攻めの2.5号」と名付けたくらいです。

ちなみにエメラルダス・ラトルの2.5号は、ちょっとシンカー形状が、いびつになっているんですが、それには秘密があります

昔の2.5号は、あまり飛距離にこだわって作られたモノが少なかった印象が強いですが、このラトルシリーズでは遠投性能を持たせ、しかも、遠くでしっかりと底を取り3.5号と同じように攻めることができるように作りました。

ラインテンションを張ることにより食わせの間を作り、またテンションを抜くことによりイカの活性を上げる、これをウマく繰り返すことで、広範囲を、効率よく攻めることが可能となり釣果が飛躍的に伸びます。

そのため、エメラルダス2.5号のノーマルはシンカーの形状がいびつな形になっていて、重心を頭側に持っていっています。これは仮面シンカーを装着してより多くのシチュエーションに対応できるようにするための工夫なんです。

2.5号サイズと侮らず、一度ぜひ試してみてください。

 

 

エメラルダス・ラトル  タイプR【ダイワ】

タイプRの「R」にこめられたメッセージは…。
Reflex(反射)、Reaction(反応)の意味を持たせています。
早くダートする、早くフォールする特長を持たせています。

 

 

エメラルダス・ラトル  タイプS【ダイワ】

これまでエギングをしてきた中で、恐らくもっとも使用頻度が高いのが、このタイプSかもしれません。

タイプSのSの意味は…
Slow=「ゆっくり」Show=「見せる」の意味を持たせてあります。
その名の通り、ゆっくりフォールさせてエギをイカに見せつける攻めで多用しています。

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