今江克隆のルアーニュースクラブR 第963回「神ワームの変遷と再起動するマッチョ」の巻
「ミートヘッド」を琵琶湖仕様、日本仕様に…
そしてその「ミートヘッド」が琵琶湖のトーナメントではどうしても4インチではサイズ的に物足りなく、さらに頭部をマッチョ化し、5インチにインチアップ、当時はまだレアな製法だった上下比重コントロールのラミネート製法で自分なりにインスパイアしたのが「フラットヘッドミノーマッチョ5インチ」だったのである。
当時はこの5インチでも琵琶湖では物足りないほどだったが、その後4インチも追加し、エバーグリーン史上最もメガヒットしたダウンショット専用ワームとして、その名を知られるようになった。
そして30年後、エバーグリーン30周年記念として、「エアリアル・レジェンド」が限定復活。
その絶対的相棒として君臨した「マッチョ」を久々に使ってみたところ、このワームのダウンショットとの愛称の素晴らしさを再認識し、同時に当時はまだ存在していなかった「ネコリグ」の特殊な使い方に非常にマッチすることに気づき、エアリアルの復活と同時にマッチョもリブートを手がけることになったのだ。
「マッチョ」リブート計画
今回、その「マッチョ」をリブートする上で、オリジナルを超える更なる機能性を付加するために様々な工夫と改良を施している。
その最大のコダワリが、ダウンショット時の姿勢とネコリグ時の付加機能である。
「マッチョ」は当時からダウンショットで使った折、水中姿勢が尻下がりになると一点シェイクアクションが100%活かされないことが悩みだった。
そこで何気に比重が軽く、平衡姿勢になりやすい「ノンソルト」を追加で販売したのだが、コチラはソルトワーム全盛の折、セールス的には受け入れられない幻の製品となった。
そこでリブートに関しては、ダウンショット時の姿勢が極力尻下がりにならないよう、現代のワーム製造技術で比重をほぼ水と同じスローシンキングにした「高浮力素材」を採用し、姿勢を水平に保つと共に、リーダー分のスローフォールも活かせる素材を採用している。
この素材は同時にフォーミュラーの含浸率が通常の素材よりも格段に高く、高濃度のフォーミュラーに漬け込むことで、バークレーのマックスセントまではいかないものの、かなりのフォーミュラー持続効果も期待できるのがポイントだ。