大西 健太(Kenta Onishi) プロフィール
みなさん、こんにちは!大西健太です。
エバーグリーンのバスロッド「フェイズ」シリーズの2019年NEWモデルには2本の琵琶湖プロガイド監修モデルがあります!
1本は2019年5月に登場したばかりのディッガー72H。
そしてもう1本が、発売間近のシャープシューター71M+。というわけで、今回は私もガッツリ開発に参加したシャープシューターについて詳しくご紹介したいと思います!
フェイズ PCSC-71M+ シャープシューター【エバーグリーン】
さて、ディッガー72Hはビーバーサタイル系なロッドなのに対して、シャープシューター71M+は1/4オンスから2オンスまで投げられるミディアム+αのバーサタイルロッドです。
色んなルアーやリグで使えるのですが、中でも、琵琶湖を攻略するのになくてはならないテクニック「スイミングジグを正確に扱うために重要な要素」をかなり盛り込んでつくり上げたロッドです!
繊細な巻きの釣り「スイミングジグ」の釣りの把握度を上げるべく作り込んだのがシャープシューター
スイミングジグの釣りは非常に繊細な巻きの釣りと言えます。
ラバージグにシャッドテールの組み合わせという振動がほぼゼロのルアーを、レンジコントロールしながら巻いてくるのは意外と難しいもの。
慣れてくればカウントダウンしたり、自分のリールの巻き速度などから巻くレンジをコントロールできますが、どうも感覚が掴めないので苦手っていう方もきっと多いはず…。
実際、僕の琵琶湖ガイドでも同じスイミングジグをやっていても、ボート上で大きく差が出ることも多いんです。
・ウィードトップに合わせたレンジコントロールができているのか?
・ウィードをしっかりハングオフしてバイトチャンスを作れているのか?
・アタリがあってからフッキングに持ち込むまでのタイミングはどうなのか?
……等々、感覚的な部分が重要なので難しい釣りなんですが、その感覚的な部分を助けてくれるロッド!
そんなロッドを目指してつくり込んだのがシャープシューター71M+です!
ウイードタッチがよく分かる鋭いティップ!ウイードにスタックせず抜けてくれるレギュラーファーストテーパー設計
琵琶湖でスイミングジグをやる際、まずはウィードトップを意識して巻いてくるのが基本となります。
ジグをウィードにかすめながら巻いたり、程良くウィードに当てたり抜いたりできないとバイトチャンスをつくれず釣果が伸びません。
そこで、シャープシューター71M+はスイミングジグの動き、ウィードに触れる感覚を繊細に感じ取ることができる鋭いティップを持たせました。これは、トレースレンジを正確に把握するのにとても重要なこと!
そして、ウィードにスタックせずに抜けてくるようにするために、ティップからベリーにかけて力がスムーズに伝達するようなレギュラーファストテーパー設計に。
これで、ティップとベリーがバラバラではなく一緒に仕事をする感じになって、ウィードに程良く絡みながらも、うまくウィードをかわしてくれるのでバイトチャンスが作れます。
これがもし、いわゆるファストテーパーの掛け調子のジグロッドだと、ティップだけが入ってしまい結局ジグがスタックしやすくなってしまうなんてことになってしまうんです!
スイミングジグの的確なフッキング方法を解説!!
あとシャープシューターでこだわったのがフッキングに関して!
スイミングジグのアタリの出方は様々で、例えばコツコツときた後、どうやってアワセたら良いかわからないという方も多いのではないでしょうか?
基本は、アタリがあった後はロッドを少し送ってラインスラックを出して口の中にしっかり吸い込ませてから、ロッドとラインの角度を90度にして、そのロッド位置を保ったままリールをグリグリ巻いて、ロッドティップ〜ベリー〜バットまで順序よくトルクをかけて曲げていくようにする巻きアワセが一番綺麗にフッキングが決まります。
と言葉にすると簡単そうですが、実際やるとなるとこれが意外と難しい。
難しいスイミングジグのフッキングが簡単に決まる!
でも、それはアングラーのテクニックだけじゃなく、使っているロッドの性能によるところも大きいので、そんなコンセプトで作られたロッドを使うだけで解決することも多かったりします。
先ほども例に出したファストテーパーのジグロッドだと、吸いシロが少なくて、持って行かせる前にバイトを弾いてしまったり、巻きアワセでこれからロッドにトルクが掛かってフッキングを決めていくって時に中途半端に急激にパワーが伝わりすぎて、結果、口から抜けたり、浅掛かりになったり、身切れしたりという現象が起きやすいんです。
でもシャープシューター71M+なら、喰った魚が離さず持って行きやすいティップの入り加減と、アワセた時にティップ~ベリー~バットへとギクシャクせず力がスムーズに伝わるテーパーで、魚がジグを持っていった後、ブランクがきれいに曲がり込みながら徐々に力を伝達していき、力が伝わり切ったところでバットが止まってしっかりフッキングが決まります!
細かく言うとややこしいでしょ 笑 でも経験上事実。だからロッド選びってメッチャ重要なんです。
そのためシャープシューター71M+では、ティップの入り加減、ベリーの入り加減、そしてベリー〜バットをどこまで曲げてどこで止めるか!というところを凄く煮詰めました。
僕の要望テンコ盛りのロッドに仕上がりました!
結果できたのは、繊細で鋭いティップを持ちつつ、障害物に当てた時のルアーのスタック率を下げてバイトチャンスを作れる、なおかつバイトを弾かず、巻きアワセで綺麗な曲がりを見せる、ロッド全体で力を受け止めるといった、まさに僕の要望テンコ盛りのロッド(笑)。
僕的には、まぁまぁ感覚的で難しいことばかり課題にしていたので「できるんかな?」っと思っていましたが、納得いくまでテストさせてもらえるエバーグリーンだからこそできたロッドじゃないかなと思っています。普通なら嫌がると思います(笑)。
でも本当に納得いく1本に仕上がりました!
アワセ要らず、オートマチックフッキングにも有効な、シャープシューター71M+
出典:大西健太 公式ブログ
今年の「テッペンDASH!」(vol.17早春の青蓮寺湖編)のロケでも、このシャープシューター71M+は大活躍!
このロケではシャープシューター71M+にグラスリッパー1/2oz+ヘッドシェイカー5インチのスイミングジグでデカバスをキャッチしたのですが、実はその時の使い方は今の琵琶湖での使い方とは真逆。
速巻きでカバーの際を通して、バスに見つけさせて追わせて飛びつかせるという釣り方でした。
出典:大西健太 公式ブログ
この時のバイトは、いきなりカバーからバスがすっ飛んできてひったくっていくスーパーどう猛なバイト!当然巻きアワセをしている暇、ありません……
そのため、ある程度は向こうアワセになります。ですがその時、シャープシューター71M+が凄いな!っと思ったのはやっぱり綺麗な曲がり!
ラインテンションが張った状態で凄い勢いで喰ってくるので普通は弾いたりしがちですが、ティップ〜ベリーにかけてしなやかに曲がっていき、ベリー〜バットにさしかかったら綺麗な弧を描きながら勝手に止まり……もうフッキング決まってる!笑
ウィードでの繊細なスイミングジグをやるために考えて作った結果、巻きアワセにも、どう猛なバイトからのオートマチックフッキングにも有効なロッドになりました!
凄すぎる!!
陸っぱりにも最適な許容ウエイトが広いシャープシューター71M+
こうしてつくり上げたテーパーは、力の掛かり方に応じて、ブランク内(ティップ、ベリー、バット)のパワー分配を最適なバランスにコントロールしてくれるので、1本で使えるルアーの許容ウエイトを広げるという点でも有利に働いています。
ルアーウェイトによって変わるロッドに掛かる重さを、ティップ、ベリー、バットがその重さに応じて分担して受け持ってくれるって感じです。
なので、軽いところでは1/4オンスから、重いところでは2オンスのビッグプラグも投げられる使用幅の広さ!
オカッパリでは1本でいろいろできるのがやはり便利なので、そうしたかったのが本音 笑
今回はスイミングジグの釣り方をメインにお話してきましたが、クランクやバイブレーション、ブレーデッドジグやバズベイド、スピナーベイト、そしてクローラーベイト他、横に使う系のルアー全般も同じような感じ。巻いている感覚をつかみやすくイメージ通りコントロールできて、フッキングも決まるので使いやすくなっています!
シャープシューター71M+、ぜひ体感してくださいね☆
大西健太プロの使用タックル
ライン: バスザイルマジックハードR 16lb
ルアー: グラスリッパー1/2oz+ヘッドシェイカー5インチ