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今江克隆のルアーニュースクラブR 第945回「鮒(フナ)カラーとマグナムフィネス!?」の巻

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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激セコこそ正義!?

その今期最重要課題とした練習とは、万が一に備え、とにかく最低限のリミットを揃える力を死に物狂いでも取り戻すことだった。

ここ数年、今のトーナメント事情に対し自分の釣りの理想を、そして衝撃的なルアー開発の可能性追い求めすぎているが故、自分の釣りが荒っぽく雑なものになっていた。

しかし、それはフィネスがいつの間にか苦手になった自分に対し、ストロングスタイルを正当化するための言い訳である部分もあったのも事実である。

リミットメイクできる力がなければ、ストロングスタイルは年間成績を考えればギャンブルにしか過ぎないことを昨年痛感させられたからだ。

あまりにもバスが見えすぎて、予選の8割の時間を無駄にしてしまった西ノ川上流。西ノ川サイトマン達は誰も上位には入れず…

今試合の結果で、最悪の中の最善とする部分があるとするなら、それは予選の大半の時間を西ノ川最上流のサイト(フィッシング)合戦にムダに費やしながら、本流ディープで残りわずか1時間半でゼロから4本のキーパーを揃えられたこと。2日目も2時間掛からず5本の最低リミットを揃えられたことが結果、予選突破、決勝で次戦の遠賀川戦にチャンスを繋ぐ結果となった。

苦渋の決断だったが、決勝は勝負を捨ててもリミットを積み上げ、予選27位から少しでも順位を上げ、残り4戦に望みを繋ぐことのみを考えた地味過ぎる戦略に徹した。

結果、また5リミットは1時間半で達成。入れ替えを3度繰り返し単日9位となり総合順位は予期せぬ18位までジャンプアップすることができた。

価値がないと思っていたキーパーだけのリミットメイク。しかし、キーパーを確実に獲れる力こそが、本当は一番自分に欠けていたことだった。

必死で練習した超がつくほど「地味(セコ)技」は、スポット、エリアを問わず、キーパーなら2時間もあれば確実にリミットメイクできる状況だった。

あまりに激セコ過ぎて絶対試合ではやりたくないと思っていた超セコ技が、実は今後の試合でも究極の武器になる可能性があることを痛感したのが、この負け試合最大の収穫だった。

過去の名声やプライドにこだわらず、「今」の自分の力量と立ち位置を冷静に判断し、「今」の自分の背丈にあった戦略を選択することが、結果的に予想以上の結果を生むことがあることを今回の試合から学んだ気がする。

リミットメイク技を掴んでいたことで九死に一生を得た開幕戦。冷静に今の自分の背丈にあった釣りをすることが結果的に自分を活かす事を痛感した。

今試合3日間の実際の展開と誤算は、ブログ「鮒ロイドの秘密」に詳しく書いているので興味のある人は読んでみて欲しい。

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