今江克隆のルアーニュースクラブR 第944回「金森隆志vs今江克隆!?」の巻
オカッパリのプロフェッショナル
生まれて初めてオカッパリのプロと言う特殊なジャンルの最強プロの釣りを見ることができたが、初日は敢えてそばでジックリと釣りを観察(盗む)させてもらったが、2日目は、コレれはマジでいかないとまずいと感じさせるほどの力量を見せ付けられてしまった。
彼の実力はまさに「オカッパリのプロ」と呼ぶのに相応しく、足場や移動手段、アプローチ法の限られたオカッパリに徹底特化され洗練しつくされた、全く無駄のない、実に効率的かつ粘り強いスタイルだった。
オカッパリゆえの不便さを知り尽くしているが故、逆にそれを武器に変えるというか、一言で言えば今の強い若手トーナメンターにも共通する「捨てる潔さ」と、「瞬時にエリアを絞って粘りきる強さ」が非常に印象的だった。
それに比べ、自分は55歳にもなろうと言うのに激しく動くのが好き過ぎると言うか何と言うか…とにかく全域を見ないと気が済まない性格と言うか…。
まぁ、人が行けない所に何としても行ってやると言う開拓者精神が、良くも悪くも仇になっているということを痛感させられた結果になったと報告しておこう。
初の対面を終えての印象は、自分がずっと水と油と感じていた理由は、逆に油と油で混ぜるな危険、根は同じ匂いのする人種だったってことだろう。
彼の釣りは紛れもなく本物だった。
確かな経験と技術、それに匹敵するトーク、説明の上手さ、一見近づきがたいヒールの風格を漂わす雰囲気、混ぜるとぶつかりそうな危険な香りがしたのは実は結構、似たもの同士だったからなのかもしれない。
まぁ結構意外な趣味趣向まで同じで、普通じゃなかなか噛み合わない話題でエラい盛り上がっちゃいましたけど。
自分が感じた彼の本質の根っこは、自分が知るオパッパリアングラーのものではなく、むしろ自分に近い「ナチュラルボーントーナメンター」である。
「なぜ、トーナメンターにならなかったのか?」の理由も聞いたが、いつか彼がトーナメンターとして「も」表舞台に出てくる可能性があるのではないか…とすら感じた。
一言で言うと、彼は紛れもない「プロオカッパラー」である。